2016年11月22日にオープンしたばかりの『すみだ北斎美術館』に行ってきた。
場所は墨田区。葛飾北斎が生まれたゆかりの地。近所に住んでいる親子連れが遊んでいる小さな公園の隣に鎮座している[1]。
外観は幾何学的なオブジェ。窓のない壁は曇った鏡のような加工がされている。雲一つない青空の下では、冒頭の写真のように見える。第5使徒ラミエルのよう。
変わった外観のわりに、威圧感がないのは、存外とこぢんまりとしているからか。
観てきたのは、企画展開館記念展Ⅱ 「すみだ北斎美術館を支えるコレクター-ピーター・モースと楢﨑宗重 二大コレクション-」と常設展。
企画展では、タイトル通りのコレクションを。常設展では、90歳まで長生きして、晩年まで絵を描き続けた葛飾北斎の作品を、年代別に観ることができる。あと北斎アトリエの再現模型も展示されている。人形がリアル過ぎてちょっと恐い。
葛飾北斎というと錦絵の『冨嶽三十六景』くらいしか知らなかったけれど、読本挿絵や絵手本(今でいうテクニック集や素材イラスト集)もたくさん描いていたのね。円や直線であたりをつけて描くための手本が書かれた『略画早押南(りゃくがはやおしえ)』がおもしろかった[2]。あと、カエル好きなので『北斎漫画』に収録されている蛙は外せない[3]。
そう言えば、歩いて10分ほどのところにある江戸東京博物館の常設展には、江戸時代の出版やその流通についての展示もあった。これらの作品も、当時はああやって売られていたんだろうなあ。
[1] 北斎美術館 - 建築
[2] 大英博物館がデジタルアーカイブを公開している。British Museum - Image gallery: Ryakuga haya-oshie 略画早押南 前編, British Museum - Image gallery: Ryakuga haya-oshie 略画早押南 後編
[3] 太田記念美術館が「北斎漫画~森羅万象のスケッチ」紹介時のツイートで画像付きで紹介してくれている。他にも沢山の作品を画像付きで紹介してくれていて、そのうえ葛飾北斎『北斎漫画』の世界 - Togetterまとめにまとめてくれている。
[2] 大英博物館がデジタルアーカイブを公開している。British Museum - Image gallery: Ryakuga haya-oshie 略画早押南 前編, British Museum - Image gallery: Ryakuga haya-oshie 略画早押南 後編
[3] 太田記念美術館が「北斎漫画~森羅万象のスケッチ」紹介時のツイートで画像付きで紹介してくれている。他にも沢山の作品を画像付きで紹介してくれていて、そのうえ葛飾北斎『北斎漫画』の世界 - Togetterまとめにまとめてくれている。