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12月, 2010の投稿を表示しています

代替の通常化

『代替医療のトリック』 を読んだ。 代替医療が、通常医療より治療効果が高いか検証している。 この一言が、端的に結果を示していると思う。 安全で有効であることが証明できる代替医療はなんであれ、実は代替医療ではなく、通常医療になる それから、代替医療は治療方法が安全でも、より安全で有効であろう通常医療の受診を妨げる危険がある。 ただ、通常医療を手放しで賞賛しているかというと、そんなことはない。 危険な代替医療を受ける人が絶えない理由の一つとして、通常医療に従事している人を挙げている。 万能薬も銀の弾丸もない。

忍法!!

『甲賀忍法帖』 を読んだ。 1958年に書かれたにも関わらず、2000年代にマンガ化、アニメ化、映画化されたのも納得。 50年近く前の作品だけれど、古くささはを感じなかった。 他の作品も読んでみようかな。

決断に自信を持つために

『まさか!?―自信がある人ほど陥る意思決定8つの罠』 を読んだ。 本書は意志決定8つの罠として、認知バイアスなどが紹介されている。 書いてある内容は参考になると思うけれど、何だか散漫で読みにくかった。 章立てが自分の理解している分類と一致していないからだと思う。 罠を回避するためにチェックリストを使おうというアイディアは良いと思う。 バイアスは分かっていても陥るものだから、明文化して確認した方が安全。 そこで、自分なりのチェックリストの材料になりそうな、キーワードを挙げてみる。 もっと整理しないと使えないけれど、覚え書きとして書いておく。 フレーミング効果、問題・選択肢の表現、選択肢の数 決断しないリスクが、決断するリスクを上回っていないか? 適切な方法を選んでいるか?(モデル、専門的知識、集団知) バーナム効果、客観的データ、サンプルサイズ、層別 ハロー効果、後付けバイアス、因果関係と相関関係 自分を過大評価していないか? 楽観的な評価を下したくなるインセンティブ 経路依存、コンコルド効果、認知的不協和 状況が変化する可能性、選択が状況を変える可能性 チェックリストを使うにあたって、注意点は二つ。 まず、本書にあるとおり、常にチェックリストを使う必要はない。重大な決定を下すときだけで十分だろう。 それから、運と実力を勘違いしないために結果を残すこと。

バイアスの回避方法

『ビジョナリー・カンパニー3 衰退の五段階』 を読んだ。 本書では、偉大な企業の衰退のフェーズを次の5つとしている。  第一段階 成功から生まれる傲慢  第ニ段階 規律なき拡大路線  第三段階 リスクと問題の否認  第四段階 一発逆転策の追及  第五段階 屈服と凡庸な企業への転落か消滅 この結論の是非を考えるのも面白いけれど、この結論を出すに至った調査方針の方に関心がいった。 最大の特徴は、次の3点。  1 ほとんどインタビューを行っていない  2 (衰退前から存在する)古い資料から調査を進めた  3 比較対照群を置いている いずれも「ハロー効果」や「あと知恵バイアス」を避けるための工夫なので、企業調査に限らず調査一般の設計指針になりそう。