スキップしてメイン コンテンツに移動

投稿

6月, 2016の投稿を表示しています

ようこそヨコハマ- 横浜駅SF

カクヨムで 『横浜駅SF』 を読んだ。 横浜駅はもちろんJRとかSuicaとか、現実がゲシュタルト崩壊し、オーバーライドされ、浸食される感覚が味わえる。堪らない。 用語解説まで読んでナンボじゃなかろうか、これ。本編では当たり前のように使われている慣れ親しんだ言葉が、作中では実は全く違う意味で使われていたことが明らかになる。 作者の頭はどうかしている(誉め言葉)。 第1回カクヨムWeb小説コンテストで大賞を受賞し書籍化されるとのこと。めでたい。

侵略! 大王イカ - クラーケン (上), (下)

『クラーケン (上)』、『同 (下)』を読んだ。 『都市と都市』や『言語都市』の印象から、1つの設定を起点にして膨らませた世界が描かれていると想像していた。ところが実際に読んでみたら、多数のアイディアが詰め込まれた伝奇小説の様相だった。魔界都市〈新宿〉ならぬ魔界都市〈ロンドン〉だ。 大好物だよ‼ ハヤカワSF文庫だったので最初はSFを期待して読んでいたからナンジャコレと思っていたけれど、こういうものだと思い直したら一気に楽しくなった。畳みかけるようにというか畳み込みのようにというか。 それでいて根底にあるテーマはがSF敵なのが心憎い。科学と信仰を扱っている。

暗殺の観察 - 暗殺教室20

『暗殺教室20』を読んだ。 てっきり最終巻だと思っていた。表紙もいつもと違って、単色でもパターンでもないし。でも、もう1冊だけ続くみたい。 ともあれ終盤には違いない。この後、E組の面々も椚ヶ丘中学校を卒業し、殺せんせーの元を離れ、それぞれの人生に歩みを進めていくはず。 期待しつつも一抹の寂しさも感じている。かーちゃんか。

デップー (ジョニーではない) - Deadpool

映画『デッドプール (原題 "Deadpool")』を見てきた。 デッドプールと言えば第四の壁を破るメタ発言。劇中のBGMはおろか、予算にまで言及する。さすがだ。 そんな破天荒な能力を持ちつつも、映画の筋は王道だった。主軸は復讐譚であり、クライマックスは彼の言うとおりラブストーリーだった。 でもやっぱり本人はヒーロー然としていない。後腐れのないように後顧の憂いを絶ってくれる = ヴィランをキッチリと殺してくれるのが頼もしい。

he's my hero. it's my life - 僕のヒーローアカデミア 9

『僕のヒーローアカデミア 9』を読んだ。 敵(ヴィラン)だとトガヒミコが気になる。どんな個性なんだろう? ただ血を吸うだけじゃなかろうに。ステインと似ているだけに気になってしょうがない。 ヒーローサイドだと虎。いいキャラしている。

変わる、割る、刈る - Fearless Change アジャイルに効く アイデアを組織に広めるための48のパターン

『Fearless Change』を読んだ。 "Change"――つまり「変える」ためのパターンが紹介されている。サブタイトルに「アジャイルに効く」とあるけれど、これらのパターンはアジャイルに限らず適用できるように見える。 自分が変わるのさえ難しい。どれだけ同じ過ちを繰り返していることか。ましてや他人を変えるなんて!!「他人と過去は変えられない」ってよく言うよね? それでも現状を打破したいと思う。断続的に、ではあるけれど (普段はそこまで気が回らない)。というわけでこの本を読んでみた。 ざっと読んでみるだけでも、何が自分に足りていないのか、知るキッカケになる。自分の場合、縦にも横にももっと協力を求めないと、進めないだろうと思い知らされた。正直、苦手だ。ついつい先送りにしてしまう。 ステップバイステップで進めよう。

G7 - ゴールデンカムイ7

『ゴールデンカムイ 7』を読んだ。 前半は苫小牧競馬場でキロランケさんが活躍する。キロランケさんヒゲ濃すぎ。セクシーだったけれど。後半は、日高でのヒグマとの戦い。アシㇼパさんウンコにはしゃぎすぎ。それでもかわいいけれど。 もちろんそれまでの物語あってのこととは言え、ラスト2ページが凄まじかった。杉元一味が冷血にさえ見える。 でも、競馬場での杉元の「俺があの子に~」のセリフは熱かった (若山と仲沢がいることに読み返して初めて気がついた)。 白石の胡散臭さは相変わらず。ぶれないぜ。

千々の風になって - 風神の邪教

『風神の邪教』を読んだ。〈タイタス・クロウ・サーガ〉5冊目。 まさかのタイタス・クロウ不在。きっと強くなり過ぎた。CCD = Cthulhu Cycle Deities = クトゥルー眷属邪神群と向こうを張れるようになっているから、登場したら話が終わってしまいかねない。 タイタス・クロウに代わって主人公を務めるのは、シルバーハット。誰だと思いながら読んでいたけれど、後書きによると、ちゃんと名前は既に出ていたらしい。 対する邪神はイタカ。そしてヒロインはその娘アルマンドラ。娘いるのかよ。で、シルバーハットと恋仲になるわけで。しかも、シルバーハットからして積極的。(イタカと敵対しているとは言え) 不倶戴天の敵である邪神の娘なのに。 『這いよれ! ニャル子さん』の八坂真尋とは対照的。おいおいと思いもするけれど、勢いがよくてこれはこれで気持ちがいい。

ゲットだぜ - ポケットモンスター アルファサファイア

『ポケットモンスター アルファサファイア』で遊んだ。エピソードデルタまでクリアしたところ。 発作的にポケモンやりたくなって。何年振りだろうか。久し振りのポケモンは、3D化になったりと見た目は随分と様変わりしていたけれど、中身は昔遊んだときと同じ感触で相変わらずだった。 昔はポケモン図鑑の完成を目指すところまで遊んでいたけれど、使わないポケモンを捕まえたり育てたりするのが億劫になってきちゃって、放置気味。クリア後のやりこみ要素もあまり触れていない。 それでも十分楽しめたのでこの辺りで。お気に入りのパルシェンが一線級の強さになって、レギュラーに入れられたし。

死体よ、行くがね ー 掟上今日子の退職願

『掟上今日子の退職願』を読んだ。早いものでもうシリーズ5冊目。 今回は次の四話が収録されている短篇集。どれもミステリィ然とまとまっていて、逆に意外だった。 第一話 掟上今日子のバラバラ死体 第二話 掟上今日子の飛び降り死体 第三話 掟上今日子の絞殺死体 第四話 掟上今日子の水死体 どの話も、犯人が何を思ってそんなことをしたのかを描きたかったんじゃないかなぁ、と何となく想像する。普通に考えたらそんなことしないのだけれど、普通に考えられていたら事件なんて起こさないわけで。

mieli - 複成王子

『複成王子』を読んだ。 『量子怪盗』 の続きで、〈ジャン・ル・フランブール〉三部作の二作目。 前作『量子怪盗』はSF×怪盗ルパンだった。今作『複成王子』はSF×千夜一夜物語。精霊 (ジン) をはじめ、魔術めいた用語が飛び交う。なんて言ったらいいか、アラビアンパンク。 前作の話をほとんど忘れていたけれど十分楽しめた。冒頭で振り返りがあるし、メインとなる舞台は全く異なるし、巻末には訳者による用語集がついている。 特にクライマックスはテンションが一気に上がった。明かされる謎、派手な戦闘、怪盗らしい置き土産。SF世界はユニークだけれど、物語は王道を行っている。 それからシリーズをつなぐ縦糸 = ジャンやミエリの過去がようやく明かされてきたのがうれしい。前作ではほとんど分からず、置いてけぼりを食っていたので。 というわけで、三作目"The Causal Angel"の翻訳が楽しみだ。どんな邦題になるのかな? 『因果天使』とかだろうか?

silver back - 銀狼ブラッドボーン1~3

『銀狼ブラッドボーン』の既巻 (1~3巻) を読んだ。 主人公は、齢70の老爺。ただし元吸血鬼ハンターで、老いてなお人間離れした戦闘力がある。先日読んだ〈バック・シャッツ〉シリーズ ( 『もう年はとれない』 、 『もう過去はいらない』 ) に引き続き、今、老爺が熱い。 と思ったけれど、振り返ったみたら「今」というわけでもなかった。老人が主人公の作品をちょいちょい見ている。 『グラン・トリノ』 、 『龍三と七人の子分たち』 、『ミスター・ホームズ 名探偵最後の事件』( 映画 、 小説 )、 『最高の人生の見つけ方』 、 『REDリターンズ』 、 『RED』 。 どうやって年をとっていくのがいいのかねぇ。なんて考えていると、いつの間にか、日々の過ごし方に考えが及んでいるのに気がつく。10年だろうと20年だろうと、1日の積み重ねに過ぎない。 老爺は一日にしてならず。