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2月, 2010の投稿を表示しています

Be at 9

映画"9" (オフィシャルサイト) が日本で公開される。 本作はもともと短篇映画だった。 それを観たティム・バートンはその短編映画を気に入ったらしく、長編映画としてプロデュースしたという経緯がある。 ティム・バートンの映画が好きなので、日本でやるならばぜひ観たいと思っていた。 公開は5月8日 (土) とまだ先だけれど、最近集め始めたBE@RBRICKが付いてくると聞いて、早速前売り券を買ってきてしまった。 オリジナルのキャラクタとはテクスチャが全然違って面白い。 ※2011/07/10追記 映画も見に行ったのだけれど、1年以上経って感想を書き忘れていたことに気がついた。 主人公のうかつさが気になったけれど、面白かった。 映像はもちろん、ストーリィに謎もあるし、アニメーションも格好よかった。 そして、エンディングが少し切ない。 1年以上経っても覚えているくらい、印象的。

ヴァンプーダンス

『傷物語』 を読んだ。 本作は、 『化物語』 ( 感想 )の前日譚にあたる。 『化物語』で語られなかった、主人公・阿良々木自身の物語が語られる。 シリアスな雰囲気で話は進むせいか、最初の物語だからか、忍野メメが目立つ。 出てくる度にMother 2のトンチキさんを思い出してしまうのは、アロハだからだろうか。 アニメを見ていないから、というのもあるだろう(むしろそっちの理由の方が大)。

予想内のアクシデント

"マニフェスト" を聴いている。 本作はRhymesterが4年振りにリリースしたアルバム。 バラエティに富んでいるなぁと思う。 全14曲でプロデューサーが8人で、同じプロデューサーのトラックは1, 2曲しかない。 加えて、リリックにも緩急がある。 "午前零時 -Intro "に続き、"Once Again"で帰還を謳ったかと思うと、"H.E.E.L"で混ぜっ返す。 以降も、テクニカルな"K.U.F.U."にゆったりとした"ちょうどいい"が続いたり、と聴いていて飽きない。 そして、最後の"Come On!!!!!!!!"から"ラストヴァース"への流れできっちりと締まる。 (初回版ではこの後ボーナストラックに続く) さすがKing of Stage。 面白いな、と思ったのは"New Accident"。 確かに誰が何をどう評価するかなんて読めない。 ビジネス書では「セレンディピティ」と呼ばれている概念に近いと思う。 幸運も不運も、偶然に支配されているという意味では事故みたいなものか。 だとしたら、「管理されたセレンディピティ」は矛盾をきたしているなぁ。

ダダンダーン

"Abbot Kenney / Love Psychedelico" を聴いている。 本作はLove Psychedelicoの5枚目のスタジオアルバム。 フレンドリィで好印象。 歌詞も随分聞き取りやすい。 ジャケットもこれまでになく賑やかになっている。 これまではシンボリックな単一のデザイン要素が前面に押し出されていたけれど、本作のジャケットでは写真の上に何だかよく分からない生き物が何匹も手書きで描かれている。 気に入っているのは、6曲目の"I'm Done"。 1分30秒程度の短い曲だけれど、ダダンダーンが何だかキュートで耳に残る(でも歌詞は切ない)。

ミックスマスタ

"19972007 / Boom Boom Satellites" を聴いている。 本作はBoom Boom Satellites (BBS) の初ベストアルバム。 BBSは現時点で最新のスタジオアルバム "EXPOSED" しか聴いたことがなかったので、それ以前の曲を知る良い機会だと思って、聴いてみた。 全曲リミックス・リマスタされているという話は、聴いてから知った。 "Easy Action"が"Exposed"で聴いたときより、このアルバムで聴いた方が盛り上がる。 音楽センスに乏しいので自信はないけれど、リミックス・リマスタのおかげだろうか。 それとも曲順? いずれにせよ、通して聴いた印象はとてもスムーズで、10年前の曲が混ざっているとは思えない。 昔からのファンと覚しき人が、レビューで「新作」と形容しているのも、大袈裟ではないのだろうな、と思う。

永遠の未完成

『THIS IS IT[Blu-ray]』 を観た。 昨年9月17日のエントリ 『ポップの王様』 に書いた通り、去年までMichael Jacksonについて知っていたことと言えば、ニュースで流れてくる裁判のことくらいだった。 その時は、世界中で多くの人がその裁判の行く末を見守っている様も放送されて、随分と沢山の人に心配されているのだな、と淡泊な感想を抱いたことを覚えている。 本作を観て、 『キング・オブ・ポップ』 を聴いた時以上に印象が変わった。 上映時間約110分全編を通して、ライブの完成度に対するこだわりが伝わってくる。 特に驚いたのが、ダンスの鋭さ。 50歳であんなに動けるものなのか、と思った。 体力を維持するのにどれだけ気を遣っているのだろう。 ところで、Blu-ray版にも関わらず、映像が結構な割合で粗い。感覚的には、3分の1くらい。 そもそも粗い素材しかなかったからだろうけれど、ハイビジョン映像との落差が激しいので無視できない。 無視できないのは、映像の品質が安定していないことに加えて、その粗さがライブが決して完成しないという事実を伝えてくるからだろうな、と思う。

制度設計制度

『イノセント・ゲリラの祝祭』 を読んだ。 本書は、先日読んだ 『螺鈿迷宮』 と同じ海堂尊の小説。 テーマは死因究明制度なので、 『螺鈿迷宮』の感想エントリ『螺旋ではない』 で引用した、警察庁の有識者研究会初会合開催のニュースがまた違った意味に見えてくる。 その後、もう少し調べてみたら、厚生労働省は2007年から「診療行為に関連した死亡に係る死因究明等の在り方に関する検討会」を開催していたことが分かった。 ところで、小説形式じゃなくてもいいんじゃないか、と思う。 登場人物による現行制度の問題指摘や解決に向けた新制度提案が多いため、本書から受ける印象は 『チーム・バチスタの栄光』 よりむしろブルーバックス(新書)として出版された 『死因不明社会』 に近い。 面白かったから続きが出たら読むと思うけれど、小説ならもう少し地の文が多い方が好み。

無地に描く無自覚

「日経オンラインビジネスに面白い記事を見つけたよ。 『「早期発見・早期治療でがんは治る」という医療保険の“神話”』 ってタイトルの記事」 「どこが面白かったんですか?」 「次の一節」 ある外科医の方は「しょっちゅうCT検査をしてほしいと言ってくる人がいるが、そんなことよりタバコをやめるほうがよほど効果がある」とおっしゃいます。 「確か、ミステリ小説の QEDシリーズ に登場する薬剤師も同じようなことを言ってた。 酒を飲み続ける患者に肝臓薬を処方して無駄だ、というような台詞だったかな?」 「面白いというか滑稽というか不可解というか」 「こういう構造は、健康問題の他にも見つかるよね。 自分の場合、家計簿をつけているけれど、そんなことよりUFOキャッチャーを止める方がよほどお金の節約になる」 「そのお金で本がどれだけ買えたんでしょうね?」 「蔑むような目で見るな。 ところで、CT検査にしろ肝臓薬にしろ家計簿にしろ、努力の方向を間違えているよね。全く目的達成に寄与していないのに」 「確かに。お金を節約すれば家計簿に結果が現われますけれど、いくら家計簿を見直したって1円の節約にもならないですね」 「反対に、努力の方向が正しくて、目的をすり替えている、という見方もできるかも。 この見方を取る場合、CT検査や肝臓薬や家計簿は、タバコを続けたり、酒を飲んだり、UFOキャッチャーをする際、後ろめたい思いをしないためのポーズになる」 「どちらが本当なんでしょうね」 「どちらの見方を選ぶかは、本人次第じゃないかな? どちらが目的でどちらが手段かは、本人にしか決められない。 あるいは、どちらも選ばずに、こうした構造を維持するのを目的とするのも、自由だと思う。 そうした場合、家計簿なら自分の時間を、CT検査や肝臓薬なら自分の時間プラス他人の時間と自分のお金と他人のお金も浪費しているのだけれど」 「そんなのが目的でいいんですかね?」 「いいか? と問われればよくない、と答えるだろうなぁ。けれど、実際にはそんな風に問わないまま、無自覚に浪費している場合が多いような気がする。 家計簿つけて何ヶ月になるかな……」 「それでいくら節約できたんでしょうね?」

深夜のアルバム

"Heligoland / Massiv Attack" を聴いている。 本作は、5枚目のスタジオ・アルバムにあたる。 Massive Attackの曲は、こうしてアルバムの形で聴いた方がしっくりくる。 例えば、"Pray For Rain"と"Splitting the Atom"の2曲は、先行リリースされた"Splitting the Atom EP"で聴くよりも、"Heligoland"で聴いた方がずっと良く感じる。 そう感じるのは、入り込むまでに時間がかかるからだと思う。 その代わりという訳ではないけれど、入り込むと聴けば聴くほど面白くなる。

螺旋ではない

『螺鈿迷宮』 を読んだ。 先日読んだ 『極北クレイマー』 ( 感想 )の前日譚にあたる。 こちらの方が読んでいて面白かった、。 『極北クレイマー』を既に読んでいるので、あの終わり方にも納得できる。 逆に『極北クレイマー』を読まずに本書を読んでもそんなに悪くないと思う。 ミステリィ要素(一見不可解な事件やその解決)がある。 ところで、本書にも「Ai(Autopsy imaging)=死亡時画像病理診断」が登場する。 Aiは、CTスキャンで死因を調査する方法のこと。 解剖ほど手間暇はかからないし、体表検査より格段に高精度ということで、著者はAiをたびたび著作に登場させる。 実際、 『死因不明社会』 では、死因を明らかにするために、Aiの導入を推している。 こういう背景知識があったからか、国が死因調査に力が入れるようになるのではないか、というニュースに目が留まった。 作中では厚生労働省が動いているけれど、ニュースによると警察庁が動いているとのこと。 犯罪死の見逃しを防ぐため、遺体の死因を調べる制度のあり方を議論する警察庁の有識者研究会が29日、同庁内で初会合を開いた。貧弱さが指摘される遺体解剖体制の強化など、死因究明を確実に行える制度を検討する。 死因究明強化、年内に提言 警視庁研究会が初会合 少しずつ変わってきているのだな、と思う。

読んでも書けない

『分かりやすい日本語の作文技術 大活字版』 を読んだ。 本書には 文庫版 も 新装版 もあるけれど、待たずに図書館から借りられた大活字版を選んだ。 中身には大きな違いはないだろうから、すぐに無料で読めるならそれでいい。 読み終えた今、なんで読んだんだろう?と自分の行動に疑問を抱いている。 やらないといけないのは、読むことではなくて書くことだ。 10ヶ月前 から進歩がない。 目的は伝わりやすい文章を書けるようになることであって、作文技術の本を読むことではない。 下手なりに書いて、本書にあるような観点でセルフレビューして、悪い癖を矯正していかないと、いつまでも経っても改善できない。

You Bodyは今

『極北クレイマー』 を読んだ。 本書は、北海道の病院を舞台とした小説。 これまで読んだ著者の他の小説(『チーム・バチスタの栄光』、『ナイチンゲールの沈黙』、『ジェネラル・ルージュの凱旋』、『ジーン・ワルツ』)と比べると、エンターテインメント性が低い。 ミステリィ要素(一見不可解な事件やその解決)はないし、本作品固有の登場人物のキャラクターも弱い。 何より、話が重い。 暗澹たる気分になる。 そうして問題を読者に意識させることが、提起が著者の狙いなのかも知れない。 けれど、どう取り組めば良いかは、分からない。 そこまで描いて欲しかったというのは、無い物ねだりだろうか。

とある数学の四色問題

『数学ガール/ゲーデルの不完全性定理』 を読んだ。 本書は 『数学ガール』 、 『数学ガール/フェルマーの最終定理』 に続くシリーズ3作目。 後半、大量の定義が現われるところで、迷子になった。 読んでいる最中はは面食らったけれど、冷静に考えると、リファクタリングの一つ『メソッドの抽出』を行う理由はここから来ているのだろうな、と思った。 例えば、 省略系4 ∃ x (a) を ¬(∀ x (¬(a))) と定義する。 いちいち"¬(∀ x (¬(a)))"を使っていると、全体を読み通すのが困難になる。 かと言って、"∃ x (a)"の定義を把握していないと、それが"¬(∀ x (¬(a)))"の省略系であることを逐一確認しないといけない。 リファクタリングの文脈で言い換えるとこうなる。 適切にメソッドを定義しないと、ソースコードの全体の流れを把握できなくなる。 一方で、メソッド過多でも、 ソースコードの見通しが悪くなる。定義を把握していないメソッドが出てくる度に、定義を確認する必要が生じる。 本書の後半は、今の自分のキャパシティを越えていた。 もう少し定義を丁寧に追いながら読んだら、理解が深まるだろうか。 あるいは少し手を動かした方がいいかもしれない。 ところで、コンピュータと数学と言えば「四色問題」を思い出す。 『四色問題』 を読んだ範囲での理解だと、『ゲーデルの不完全性定理』ほどではないかもしれないけれど、これも当時の《数学観》に《ガリレオのためらい》を与えたんじゃないだろうか。 《ガリレオのためらい》を与えたのは、証明の方法。 人間の手には終えない数の場合分けを、コンピュータで実行した。 確かに、オイラーの公式のような一種の美しさを感じない。 しかし、 コンピュータで実行できるように問題を定式化するのも、十分チャレンジングだ。 (テトラちゃんのように)数え上げるのも立派な数学だと思う。 それに、定義、公理、推論規則から引き出される結論なら、それは数学だ、と思う。

健康第X

M&M'Sのクリスピーを食べた。 やたらとビビッドな色で、体に悪そう。 それでも時々食べたくなる。 健康第一とは程遠い。 健康は、第いくつくらいだろう?

『こわれもの (原題: Fragile) / Yes』 を聴いている。 ジャンルはプログレッシヴ・ロック(のはず)。 このジャンルの名盤と言われている次のアルバムより、比較的聴きやすいと思う。 (これくらいしか聴いたことがないので、他と比較できない) 『クリムゾン・キングの宮殿 (原題: In The Court Of The Crimson King) / King Crimson』 『狂気 (原題: Dark Side oh The Moon) / Pink Floyd』 1曲目『Roundabout』がスリリング。 最初にこの曲があるおかげで、一気に入り込める。 『危機 (原題: Close to the Edge)』 も聴いてみたくなった。 それから『クリムゾン・キングの宮殿』や『狂気』も聴き直してみようかな。 いきなりど真ん中過ぎたのかもしれない、と思っている。

Let's 脱獄

『プリズン・ブレイク ファイナル・ブレイク』 を観た。 4シーズン目をファイナル・シーズンと銘打っていたけれど、本当の最後の作品はこれ(のはず)。 ファイナル・シーズンではちょっと中だるみしたかな? とも思ったけれど、本作は良かった。 ファイナル・シーズンの終盤ときちんと繋がっているし、何よりスリリングだった。

再会または再開

「お久しぶりです。双司さん」 「本当に久し振りだな。いつぶりだっけ?」 「約3年ぶりですね。本館の閉館が2007年2月28日でした」 「もうそんなに経つのか。だけど希は相変わらずだな」 「ええ、もちろん」 「それもそうか。ところで今日は急にどうしたん?」 「twitterを始めたのでお知らせに来ました。アカウントは nozomi_miraha です」 「そう言えば」 「今のところ、朝晩の挨拶とこのブログの更新のお知らせくらいしかtweetしませんが、よろしければフォローして下さいね」 「フィードがあるので存在意義が疑わしいな」 「フィードは知らないけれど、twitterは知っている人もいるんじゃないでしょうか?」 「確かに。あと心理的負担も小さそう。RSSは未読がストックされていくけれど、tweetはタイムライン上を流れていく」 「そこであえてtwitterのフィードを購読してみるのはどうでしょう?」 「うん、本末転倒」

有言実行

『経営は「実行」』 を読んだ。 元IBM CEO――ルイス・ガースナーの次の言葉を思い出す。 新しい戦略が必要だと話し、新しい戦略を作ったが、実行してこなかった。 『巨象も踊る』 原因を一言で表すと、「不信」だと思う。 身近な例では、夏休みの宿題。 計画を立てましょうと言わるけれど、計画通りやったかどうかは、チェックされない。 チェックされるのは、期限に提出したかどうかだけ。 それでは、「計画を立てましょう」という言葉を信じられない。 その言葉を信じるには、少なくとも次の2つが必要だと思う。 実行者が計画に納得していること。実行に必要な資源を無視した天下りの計画はそもそも守れない。 計画通り進んでいるかどうかが、フォローアップされること。計画を守っても評価されないなら、守る気はしない。 良いことが沢山書いてあったと思うけれど、今、身につきそうなのはこんなところ。

1ヶ月も使うまでもなかった

昨日の投稿 で、これまで使っていたMOLESKINEは質低下時のものと思われるけれど、特に不満はなかったと書いた。 今日から品質回復後のものと思われるMOILISKINEを使い始めて、あぁなるほどと思った。 これだけ品質が変われば、話題にもなるだろうな、と。 今使っているものの方が、少なくともボールペンの場合、格段に書きやすい。 1ヶ月ほど使ってから、改めて考えよう。 なんて書いたけれど、1ヶ月も使うまでもなかった。