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サーガ閉幕 - 旧神郷エリシア (邪神王クトゥルー煌臨! )

『旧神郷エリシア (邪神王クトゥルー煌臨! )』を読んだ。 〈タイタス・クロウ・サーガ〉、これにて完結。同時に、"DreamLands"シリーズ、"Primal Land"シリーズとのクロスオーバー作品でもあるらしい。現時点ではじれもも未邦訳だが、前者は企画されているとのこと。本シリーズが完結して一つ楽しみが減ったと思ったら、また増えた。 前々作から姿を見せていなかったタイタス・クロウも満を持して再登場。と言っても本作で中心となるのは彼の友人アンリ-ローラン・ド・マリニー。正直に言うと最初は戸惑った。けれど、読み進めるうちに引き込まれたし、読み終えて何の不満もない。彼だったからこそ、これだけ波瀾に満ち溢れた旅を描けたのだろうとさえ思う。かのタイタス・クロウが出張れる事態だったら、危なげなく解決されてしまう。 彼の旅の終点も、シリーズ完結巻に相応しい幕引きだった。移動手段が、空間だけでなく時間さえも駆け巡る時空往還機なのだからどこへだって行ける。クロスオーバーが実現したのも、この万能移動装置のおかげだろう。そのうえ、攻撃力も防御力も クトゥルー眷属邪神群 ( Cthulhu Cycle Deities ) でさえ手に負いかねるレベル。 わけても行き着いた結末の壮大さよ。クトゥルー眷属邪神群と(いったんの)決着があんな形で締め括られるなんて。

月は出ているか - ボレアの妖月

『ボレアの妖月』を読んだ。〈タイタス・クロウ・サーガ〉第5作。 前作『風神の邪教』でシルバーハットが訪れた惑星ボレアに今度は時空往還機に乗ったド・マリニーが不時着。風の邪神イタカに奪われた時空往還機を取り戻すため、ボレアの衛星ヌミノスとドロモスを冒険する。 またしてもタイタス・クロウ不在。彼が登場すると何もかもトントン拍子に片付けてしまいそうだから、やむを得ないか。 最後にもうちょっと盛り上がりが欲しかった。イタカとは前作で一度戦っているせいか、描写があっさり目。代わりにドロモスで邪悪な神官と対峙するのだけれど、ぽっと出の感が否めない。ボレア、ヌミノスの道中がおもしろくて期待させてくれただけに、拍子抜けした気持ちもひとしお。 ともあれ、次の『旧神郷エリシア』でシリーズ完結。さすがにタイタス・クロウも出てきて、大いに盛り上げてくれるだろう。

千々の風になって - 風神の邪教

『風神の邪教』を読んだ。〈タイタス・クロウ・サーガ〉5冊目。 まさかのタイタス・クロウ不在。きっと強くなり過ぎた。CCD = Cthulhu Cycle Deities = クトゥルー眷属邪神群と向こうを張れるようになっているから、登場したら話が終わってしまいかねない。 タイタス・クロウに代わって主人公を務めるのは、シルバーハット。誰だと思いながら読んでいたけれど、後書きによると、ちゃんと名前は既に出ていたらしい。 対する邪神はイタカ。そしてヒロインはその娘アルマンドラ。娘いるのかよ。で、シルバーハットと恋仲になるわけで。しかも、シルバーハットからして積極的。(イタカと敵対しているとは言え) 不倶戴天の敵である邪神の娘なのに。 『這いよれ! ニャル子さん』の八坂真尋とは対照的。おいおいと思いもするけれど、勢いがよくてこれはこれで気持ちがいい。

遍く招くべく - 幻夢の時計

「タイタス・クロウ・サーガ『幻夢の時計』を読んだよ」 「『地を穿つ魔』( 感想 )、『タイタス・クロウの帰還』( 感想 )に続く3作目の長篇ですね」 「うん。短篇集『タイタス・クロウの事件簿』( 感想 )も含めれば4作目だね」 「本作はどうでした?」 「マリニーが迂闊すぎる。タイタスも危機に陥っていた理由にビックリ。それ効果あるんだ。状態異常無効かと思っていたよ。そして、最後は大決戦だった」 「一気にまくし立てないで下さいよ」 「それから、あとがきに『這いよれ! ニャル子さん』からの引用があってビックリ。展開の軽快さに通じる者があるというような話だったよ」 「確かに、本シリーズも本家であるラヴクラフトの目指したコズミック・ホラーとはかけ離れているみたいですね」 「そういうことを言い出すと、切りがないからこの辺で切り上げよう。クトゥルー神話を広めた立役者ダーレスにも批判があったりするくらいだしね。前向きに捉えようぜ、レパートリィが豊富でよりどりみどり!」 「全体としてはそうかもしれませんが、個人としては期待と違っていると愉快ではないですよ」 「麦茶だと思って勢いよく飲んだら、そうめんつゆだったときとか、悲惨だよね」

帰ってこい - タイタス・クロウの帰還

『タイタス・クロウの帰還』 を読んだ。 本書は、 『地を穿つ魔』 ( 感想 )の続きで、全6巻+短篇集からなるタイタス・クロウサーガの2冊目。 タイトル通り、行方不明になっていたタイタス・クロウが帰還する。行方不明の間、彼は何をしていたか、が主な内容。 ネタバレになるから詳しくは書かず、代わりに出版社の紹介文の言葉を借りると、「時空の狭間を旅し」、「人智を超えた力」を身につける。2巻の時点でひどいインフレで、この先どこまで突き抜けるのか楽しみ。 なのだけれど、2008年に本書が出版されたきりで、続きがまだ出ていない。いつ出るんだろうか。

CCD - 地を穿つ魔

『地を穿つ魔』 を読んだ。 本署は、 『タイタス・クロウの事件簿』 ( 感想 )と同じタイタス・クロウ・サーガの1冊で、1作目にあたる。 ウィルマース・ファウンデーションという秘密組織が登場して、CCD(クトゥルー眷属邪神群)を、旧神の力や科学の力で退治するというクトゥルーが怖いんだか怖くないんだかよく分からない話。B級映画のノリで、大好きだ。 含みをある終わり方をしたので、次巻 『タイタス・クロウの帰還』 が楽しみ。 その続きがいつ出るかが懸念される。

いあ! いあ! - タイタス・クロウの事件簿

『タイタス・クロウの事件簿』 を読んだ。 発端は自分の このツイート 。4月にグレッグ・イーガンの最近の作品が翻訳されていないとつぶやいたら、 タイタス・クロウ・サーガもずっと続きが出ていない というリプライをもらったのが、本シリーズを知ったきっかけ。 調べてみたらクトゥルー+探偵物だったので、ラブクラフト作品もミステリィも好きな自分は興味をそそられたのだけれど、そのときは読みたい本リストに追加したまでだった。 それから5ヶ月。衝動買いで、クトゥルー+萌えの 『這いよれ! ニャル子さん』 ( 感想 )を買った勢いで、本作にも手を出した。 探偵とも萌えともするなんて、クトゥルー神話、恐るべし。 ロボットともコラボ していたな、そう言えば。 本作は、タイタス・クロウに関する短篇・中篇が全て収められた作品集。ラブクラフト作品とは趣が異なって、どちらかと言うとロボットとコラボしている作品にノリが近い。抵抗むなしいラブクラフト作品とは異なり、タイタスはその叡智でもって悪を退けていく。 自分は、『続・黒の召喚者』の益体の無さがお気に入り。 ふんぐるい むぐるうなふ くとぅるふ るるいえ うが=なぐる ふたぐん