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8月, 2012の投稿を表示しています

ウロボロス

「『メタルギア ソリッド ガンズ オブ ザ パトリオット』を読んだよ。」 「『屍者の帝国』より前に読んでいましたよね?」 「うん、感想を書きそびれていた。両方、読んだ今思うと、いくらか元ネタが分かった『屍者の帝国』とは対照的に、元ネタが全く分からなかった」 「原作、未プレイですもんね」 「うん。シリーズ一作もやってない。MHP3のコラボ装備で初めてスネイクとザ・ボスの声を聴いたくらい」 「よくそんなんで読みましたね」 「多分、そのせいだと思うんだけれど、どうして老兵のソリッド・スネークがあそこまで戦わないといけないんだろう、という疑問が解消しきらなかった。ちゃんと説明はされてはいるんだけれど」 「シリーズを通しての因縁なんかは、通して知らないと分かり辛いでしょうしね」 「だろうなぁ。ともあれ、もう新しい長篇が読めないと思うと……」

口無し、書有り

『屍者の帝国』を読んだ。 本書は2009年3月に亡くなってしまった、伊藤計劃が遺した30枚の試し書きと2枚のプロットを元に、円城塔が完成させた作品。 どちらの作品も好きだから楽しみで、同時に合作だとどうなってしまうんだろうと不安でもあった。けれど、読み始めると不安の方が吹っ飛んでいって、一気に読み切ってしまった。 本書のジャンルは、大枠で歴史改変SF。文庫版に両著者が合作で解説を書いた『ディファレンス・エンジン』( 感想 ) と同じ。 時代は十九世紀末。当時の歴史で活躍した実在の人物も、当時を舞台とした小説に出てきた架空の人物も出てきて、お祭り騒ぎ。映画『リーグ・オブ・レジェンド』を思い出す。 その一方で、伊藤計劃がこれまで書いてきた、生と死、意識、言葉、戦争などのテーマも健在だ。戦争をPMC(Private Military Company)が行っているところなど『虐殺器官』( 感想 ) を思い出す。 実は『ディファレンス・エンジン』は楽しめなかったのだけれど、本書は文句なしに楽しめた。特異ジャンルの小説の登場人物だけでなく、苦手ジャンルの歴史上の人物にも多少は馴染みがあったおかげかもしれない。今思うと、『ディファレンス・エンジン』ではほとんど分からなくて、織り込まれたネタに気づけなかったから、読み辛かったのかもしれない。 馴染んでいたと言っても、小説『境界線上のホライゾン II』( 上感想 、 下感想 )経由なのだけれど。ただ、フランシス・ウォルシンガムやウォルター・ローリーは、恥ずかしながら、『境界線上のホライゾン』シリーズを読んでいなかったら、知らなかったと思う。しかも、アニメ化されてちょうど今放送しているのを観ているから、記憶が鮮明。 このように歴史も小説も参照している本作だけれど、知らなくたって楽しめると思う。むしろ、知らない方が小ネタに捕まらないで物語に没頭できるんじゃないか、という気さえする。今更、知らない状態では読めないから、想像でしかないけれど、それだけ本作の物語は魅力的だ。取っつきやすさは、円城塔作品より上じゃないだろうか。 一つだけ読んでおくのを勧めるとしたら、シャーロック・ホームズシリーズ。本作を読み終えたとき、ホームズ好きで好運だった、と改めて思った。

Predator-prey

「カマキリが食事をしていた」 「食べなきゃ飢えますからね」 praying mantis by SO_C is licensed under a Creative Commons 表示 - 継承 3.0 非移植 License . victim by SO_C is licensed under a Creative Commons 表示 - 継承 3.0 非移植 License . 「天寿を全うしても羽化して数週間の命だというのに」 「自然は厳しいです」 「こうやって鳴いていられる連中は、ついている方なのかもね」 「こんなにやかましいセミの鳴き声が聴けるのももう少しですね」 「コオロギやらに変わっていくんだろうなぁ。アカトンボももう飛んでいたし。今はまだこんなに夏らしいのに」 autumn sky by SO_C is licensed under a Creative Commons 表示 - 継承 3.0 非移植 License . 「『秋きぬと目にはさやかに見えねども』、ですね」 「風はまだまだぬるいけどね。気がついたら秋になっているんだろうなぁ」 「食欲の秋ですね!」 「この流れでそれを言うか」 「食べなきゃ飢えますからね」

ぷよぷよぷよぷよ

「『ぷよぷよ!!』面白いなぁ」 「久し振りですよね」 「うん。『ぷよぷよ』、『通』、『SUN』、『ぷよぷよ~ん』まではやっていたんだけれど、『フィーバーでルールに馴染めなかったのと、ゲーム自体から少し離れていたのとで、やらなくなっちゃったんだよね。何年ぶりだろう。こうして今やると面白いな」 「ネットで対戦もできますしね」 「うん、これが大きい。発売から9ヶ月くらい経っているのが不安だったけれど、続けている人がいて一安心」 「どのルールで対戦しているんですか?」 「慣れ親しんでいてシンプルな通ルールだよ。フィーバーもたまに。それにしてもなかなか勝てない。120戦くらいしているんだけれど、勝率3割くらい」 「ふっ、所詮その程度ですか」 「何、その上から目線」

少女はいない

『キリストゲーム』を読んだ。 『檻の中の少女』 、 『サイバーテロ漂流少女』 、 『ネバーエンディング絶望ランドの春』 と同じ世界と思われる。これらの作品が登場人物がちらりと出てくる。 サイバー犯罪に関する話が出てくるのも共通だけれど、本書では、著者の紹介文にある通り、ホラーやSFの要素も含んでいる。起こり得るサイバー犯罪にフォーカスしていた『檻の中の少女』や『サイバーテロ漂流少女』とは対照的。 その分、キャラクタもはっちゃけている。特に箱崎早希が面白い。ラノベなどを嫌い嫌いと言っている割に詳しくて、実は隠れオタクか元オタクなんじゃないだろうか。 これらのキャラクタのおかげか、事件自体は他作品と同じくらい重いのに、読んでいて受ける印象は軽い。それこそ、早希が嫌いと言っているラノベのよう。おかげでサクサク読める。 あとがきによると続編の構想があるようなので、期待。早希のプライベートライフが暴露されるらしいので、オタク知識がどこから入って来ているのか明かされるかな。

ものすごくうるさい悲鳴 - 悲鳴伝

西尾維新の『悲鳴伝』を読んだ。 主人公は十三歳の少年、空々空(そらからくう)。『少女不十分』( 感想 ) に出てきた少女に、少し似ている。でも、少女と違って、少年は自分の特徴を気に病んでいない。 面白かったけれど、本命と映る伏線が投げっぱなしなので、消化不良の感がある。この作者にはよくあることだし、 『いつでも書きたい巨編』になっている 『悲鳴伝』西尾維新|講談社ノベルス と著者自身がコメントしているので、続編が出るといいな、と思う。

雨上がりの花火

「東武動物公園に行って来たよ」 「あれ、晴れてる!?」 「辛うじて。移動中に降り出したときはダメかと思ったけれど」 「やっぱり降ったんですね」 「雨上がりで日差しが強かったせいで、蒸し暑かったよ。心なしか動物もへばっていたような」 「1枚目の写真のダチョウも座り込んでいますね」 「うん。長い足のイメージが強いから不思議な感じ。毛玉から長い首が生えているみたい」 「ホワイトタイガーもこの通り」 「白黒の縞模様仲間のシマウマも、日陰に集合」 「目がチカチカしてきました」 「じゃあ白一色のアルパカなんてどうでしょう」 「優しげな目が素敵ですね」 「この後はプールに入って花火を観る予定だったのだけれど、プールを出てきたところで、再度の雨。しかも土砂降り」 「やっぱり双司君は引きこもって下さい」 「いやいや、花火までには止んだから」 「危なかったですね」 「夜空の黒に鮮やかな光が映えるなぁ」

告げられた

「イマージーン!」 「『輪るピングドラム』のプリンセス・オブ・クリスタルさんですね」 「うん。発売延期になったfigmaがようやく届いたよ。ペンギン1号、2号、3号もセットなのが素晴らしい」 「かわいいですよねペンギン。1号が手鏡を持っているのはどうかと思いますけれど」 「他に殺虫剤も付いているよ。それからプリクリ様にも、帽子無しバージョンの頭とか、表情3種類などなどが付属」 「ところでピングドラムと言えば、先日、 PENGIUNBEAR Project と題されたティーザーサイトが公開されましたね」 「続編だと嬉しいな」

私はお金で動く

リボルテックのダンボーを定価で見かけたので、つい買ってしまった。せっかくなのでよつばとツーショット。

Tattooed

『ドラゴン・タトゥーの女 (原題: "The Girl with the Dragon Tattoo")』を観た。スウェーデン版ではなく、ハリウッド版。スウェーデン版は未見で、原作も未読。 雑誌『ミレニアム』のジャーナリスト・ミカエルと、彼を身辺調査したクラッカー・リスベットとが、紆余曲折あって、二人でヴァンゲル家にまつわる事件を調査するという話。ジャーナリストとクラッカーという組み合わせなので、調査能力が高くても違和感が無い。 リスベットが不憫。原作も読んでみたい。彼女は救われたり報われたりするんだろうか。

Cast-off Shell of a Cicada

cicada shell by SO_C is licensed under a Creative Commons 表示 - 継承 3.0 非移植 License . 「『抜け殻のよう』って形容は、否定的に使われる。けれど、抜けた本体がこんなに騒々しく鳴いていると思うと、いっそ抜けてしまったら良いんじゃないか、と思わない?」 「幽体離脱?」 「ザ・たっちかよ。ところで、この写真を撮った帰りに、羽化に失敗したアブラゼミを見かけたよ。切ない」 「羽化に成功したとしても、短い寿命なのに」 「羽化もたびたび失敗してそのまま死んでしまうみたいだね。鳴き声の騒々しさとは裏腹に、成虫は儚い」 「数週間の寿命ですもんね」 「そう思うと、毎朝のけたたましさが、少し悲しいね。寝ぼけ眼じゃそんなことまで気が回らないけれど」 「台無しですね」

届け!

『ピザボーイ (原題: "30 Minutes or Less"))』を観た。 ピザを届けに行ったら、銀行強盗をさせられて、という話。話が混沌としていて、道中がなかなか面白かった。 気になったのが、エンディング。楽しげに終わっているけれど、あの後どうなるんだろうな、と思った。でも、コメディ映画だから、あんまり気にしても詮ないかと思い直したら、エンドロール後に……。

A

「『アベンジャーズ (原題: "The Avengers")』を観てきたよ、アイアンマン、ハルク、キャプテン・アメリカ、ソーが一同に集うというだけでテンション上がるね!!」 「2008年のアイアンマン、インクレディブル・ハルクから始まって、アイアンマン2、マイティ・ソーそしてキャプテン・アメリカを経て、ようやくですね」 「アイアンマンことトニー・スタークは前から良いキャラだと思っていたけれど、ここに来て他のキャラも俄然魅力を増してきて、楽しかった」 「ハルクことブルース・バナー博士は、最初の『ハルク』からもリブートの『インクレディブル・ハルク』からも役者さん変わっていますけどね」 「そのハルクの役回りが良かった。トニー・スタークと議論できる知性を持ちながら、その武器は圧倒的な暴力というギャップ。しかもその引き金が怒り。科学技術を駆使して戦うアイアンマンとは対照的」 「唯一武器も防具も使わないですよね。アイアンマンにはスーツが、キャプテン・アメリカにはシールドが、ソーにはムジョルニアと呼ばれるハンマーがありますけれど」 「武器・防具の話をするなら、シールドとムジョルニアが唯一無二なのに対して、スーツはガンガン進化するところが面白いよね。3作品目にして、もうMk. VIIまで進化してるよ」 「GWにはアイアンマン3が公開されますから、そろそろ二桁に到達するんじゃないでしょうか」 「またリボルテックが出て買うか悩むことになるのか……」 「悩んだ末にMk. II, III, 買いませんでしたね」 「今調べたら、限定でIVも出たんだね。ともあれ、映画では、進化の度に装着が格好良くなっているところが心憎い」 「格好はともかく、アーク・リアクターが心臓代わりとは言え、スーツがなければ戦闘力は超人ではないので、整備しないと負けてしまいますからね」 「人間ではブラック・ウィドーとホークアイ。特にホークアイは、本格的な活躍は本作が初。弓は銃より強し!!」 「ブラック・ウィドーもセクシーでしたね」 「うん。みんな見せ場あったね。ってか、みんな張り切りすぎて、ヴィランが小物臭いよ!!」 「まあまあ」

セドリーカクテル

『せどり男爵数奇譚』を読んだ。 本作は次の篇からなる短篇集。いずれのタイトルも三字の熟語+四字の麻雀の役の組み合わせ。 第一話 色模様一気通貫 第二話 半狂乱三色同順 第三話 春朧夜嶺上開花 第四話 桜満開十三不塔 第五話 五月晴九連宝燈 第六話 水無月十三公九 でも、本書の主題は麻雀ではなくて古書・古本(本書によると古書は和書に、古本は洋書に対応)。 『ビブリア古書堂の事件手帖』に出てくる『男爵』なんて渾名のせどり屋の元ネタ。「せどり」というのは、古本屋で中身を見ないで背表紙だけを見て割安な古本を仕入れること。と本文中では説明されている。一方で、解説から『広辞苑・第四版』を孫引きすると、 同業者の中間に立ち、注文品などを尋ねダシ、売買の取次をして口銭をとること。また、その人。 とされていて、ハッキリしない。 いずれにせよ、本書におけるせどりでは中身を見ないことを反映して、題材が古本ではあるけれど、その中身に関する言及はない。装丁が主題の短篇さえある。そこが不満で、自分が興味を持っているのは、中身なんだな、と再確認する。せどりが、情報の非対称性を利用したサヤ抜きと認識しているのも、好感を持てない理由かもしれない。 本は読まれてナンボだよなぁ、と。

屋上屋

『ペントハウス (原題: "Tower Heist")』を観た。 主人公ジョシュは超高級マンションのマネージャ。ある日、彼の下で働く従業員の年金が、マンションのペントハウスの住人に騙し取られたことが明らかになる。その年金を取り戻すために、彼が一肌脱ぐという話。 その肌の脱ぎ方が面白い。堅そうなジョシュの印象からは思いもよらない方法をとる。そのために集まった面子も癖のある人間ばかり。いまいち信用しきれないから、緊張が保たれる。 最後は痛快な、だけど万事が丸くは収まらないエンディングを迎える。格好良いなぁ、ジョシュ。

駆ける描ける

『戦火の馬 (原題: "Warhorse")』を観た。 舞台は第一次世界大戦中のヨーロッパ。主人公は一頭の馬。 戦争中だけれど、馬の視点で進むから、イデオロギーも何もない。イギリスの農家で生まれ、イギリス軍に買い上げられ軍馬となり、その後はドイツ軍に奪われたり、フランスの農民に飼われたと思ったら、またドイツ軍に徴発されたりと、人間の都合で各地を転々としていく。 終盤の馬が駆ける映像が素敵だった。最近少し馬が魅力的見えるようになってきた気がする。映画『ニーチェの馬』( 感想 ) や漫画『Steel Ball Run』( 感想 ) でも描かれていたし。そう言えば去年は 初めて競馬場にも行った し、最近観ているアニメ『TARI TARI』でも流鏑馬のシーンが出てくる。

たり球

「江ノ島に行って、 来夏のポストカード (最後の写真)貰って、 しらすカレー 買った勢いで描いてみた」 「コナーツは秘密結社〈DUCK〉の一員だったのだ、ダック!!」 「だから混ぜないで下さい。来夏ちゃんは『TARI TARI』、DUCKは『つり球』です。」 「という恥の上書きだったのさ」 「上書きするのにここまでする恥って一体……」 「 ニコニコ静画にもUP しました。参考まで」

釣りたり・後編

「 前回 までのあらすじ。7つのスタンプを集めたら、巨大な竜が現れて、クリアファイルをくれた」 「違います」 「というわけで、七里ガ浜で『つり球』のスタンプもコンプリートして、そのまま鎌倉へ。最初の3つのスタンプは、藤沢から小田急で片瀬江ノ島へ。そこから江ノ電の江ノ島に歩いていったので、すでに回収済み」 「ざっくりカットしましたね」 「というわけで鎌倉到着」 「線路の終端で電車を迎えるカエル」 「ツッコミませんからね」 「今度は正純みたいな扱い……」 「駅を出ると時計台が。『TARI TARI』の1話では、ここの下で来夏が歌っていたね」 「でも下が写ってないということは……」 「すぐ隣に喫煙所があったりして、あんな小奇麗な雰囲気じゃなかったので」 「現実は厳しいですね」 「というわけでさらっと通り過ぎて、小町通りへ。そこでお土産を物色しながら、そのまま鶴岡八幡宮へ」 「日が傾いてきて、1日歩いて疲れてきたけれど、蝉は元気です」 「ミンミンゼミですかね」 「かな? アブラゼミばかり目につくので、違うセミが撮れて嬉しい。ともあれ、お参りを済ませて、そろそろ帰ろうとしたんだけれど」 「けれど?」 「七里ガ浜でスタンプ揃えたのに、景品もらってねー!」 「えー」 「ま、UFOキャッチャーと一緒だよ。取れたら満足で、景品自体はどうでもよくなるってことない?」 「UFOキャッチャーやりませんので」 「分かってもらえなくて残念です」 「というわけで江ノ電から小田急に乗り換えるついでに藤沢駅でもらったよ。いやー、危なかった」 「どうでもよくなかったんじゃないですか」

釣りたり・前編

「江ノ島と鎌倉に行って来たよ。TSURI TSURIとコラボしていると聞いて」 「混ぜないで下さい。『TARI TARI』と『つり球』です」 「『TARI TARI』は江ノ島内7カ所の、『つり球』は小田急の藤沢と片瀬江ノ島、江ノ電の江ノ島と七里ヶ浜の4駅のスタンプを集めようという企画。前々から行ってみたかったこともあってこの機会に回ってきた。鎌倉は『ビブリア堂古書店の事件手帳』の舞台だしね」 「ひどいちゃんぽん振りですね……」 「全部一つのエントリィに書くとごちゃごちゃする上に、長くなるので、江ノ島と鎌倉に分けるよー。というわけで、まずは江ノ島」 「着いた途端に雨が降ってきた」 「双司君の行く先々で雨が降るのは、いつものことじゃないですか。外出しないで下さい」 「ごめん。引きこもる」 「面倒臭いですね、もう」 「さて、通り雨が止んだところで、気を取り直して。お昼頃の到着にしたので、まずは昼食」 「江ノ島丼じゃないんですね。つり球だと、『江ノ・島・丼』ってキャストしていたのに」 「うん。せっかく海まで来たので、新鮮そうな生しらす丼にした。生しらす自体に味はほとんどないので、トッピングにショウガと海苔ととびっこ?が乗っていて、醤油かけて食べる。自分は、海苔が好みだった」 「腹ごしらえが済んだところで、スタンプを回収しながら、江ノ島を昇る。昇る。昇る」 「ネコ可愛いですね」 「うん、何匹か見かけた。野良猫のえさ代を集めるための募金まで見かけたくらいだから、相当の数がいるんだろうなぁ」 「捨て猫が多いみたいですよ。Wikipediaを見る限りだと」 1980年代頃から江の島では捨て猫が急増し、現在では至る所で多数の野良猫を見かけるようになった。猫好きな観光客や釣り人がエサを与えるなどしたため、ほとんどの猫は人を恐れない。 江の島 - Wikipedia 「猫に後ろ髪を引かれながらも、最奥の岩屋洞窟まで行ってスタンプを回収。ついでに洞窟も見てきたよ。役小角が修行したとか、富士山に続いていると言われているとか、聞くと何だか盛り上がるね!」 「あんまり……」 「ネシンバラみたいな扱いだな、おい」 「歩き疲れたので、『島の茶屋 あぶらや』で三宝柑シャーベットで充電」 「和奏さんの家のモデルになっているお店ですね」 「

解るために言う

「『境界線上のホライゾンV (上)』を読んだよ」 「暇なんですか? 8月10日に発売された、700ページ超の、厚さ3.6cmの文庫の感想が、8月11日の午後に公開されているなんて」 「解っているなら言わなくていい。というわけで、表紙が北条氏直だから、武蔵勢ではノリキが活躍すると思いきや」 「思いきや?」 「上巻だからなのか、VI以降に持ち越しなのか、思いの他出番がない。北条氏直も表紙の割には。北条は武蔵が動く動機にはなっているのだけれど、ハシャいでいたのはP.A.Oda、M.H.R.R.勢と六護式仏蘭西だったり」 「鍵を握っているけれど、直接は動いていない――動けないという状態ですかね」 「うん。そんな感じ。詳しくは割愛するけれど、板挟みに近い状態みたい。さてさてどうなることやら。とまぁそんな感じで再来月の下巻待機」

進め!!

「『進撃の巨人8』を読んだよ! 怒濤の展開だった」 「珍しくテンション高めですねー」 「5巻、6巻で当初のテンションが醒めてきたけれど、7巻でまた面白くなってきたと思ってきたところに、コレは良い。畳み掛けるように新しい事実が! 9巻まだか」 「8巻発売直後になに言っているんですか」 「このヒキで、帯にある『この巻の続きが発売中の別冊少年マガジンで2話分読める!』はあざとい」 「商売ですからね」 「買わないけれど。2話分のために、雑誌1冊買う気にはなれないので」 「テンションの落ち方が激しいですね」

Another story update

『ネバーエンディング絶望ランドの春』を読んだ。 本作は、『サイバーテロ漂流少女』( 感想 ) を読み終えた人向けの、いわばボーナストラック。 DOWNLOAD - 一田和樹公式サイト から、2012年10月8日までの期間、パスワード付きPDFとしてダウンロードできる。パスワードは、『サイバーテロ漂流少女』に記載。 本編とは主人公が異なり、君島ではなくて、ダシール。本作は彼女の一人称で物語りが進む。というわけで、本編に特徴的だった脆弱性に関する記述はほとんどない。代わりにダシールの生い立ちや本編の事件での彼女の様子が描かれている。 本編と合わせて読むと、裏舞台が垣間見えて面白い。本編だけでは見えてこなかった彼女やその関係者のキャラクタが肉付けされてくる。 そこが面白いのだけれど、詳しく描くとネタバレになるので割愛。

幻獣の選択

『幻獣坐2 The Ice Edge』を読んだ。本作は『幻獣坐 The Scarlet Sinner』( 感想 )の続き。 前作があっての展開とは言え、前作よりスリリングだった。登場人物の大半に裏表があるから、第一印象で安心できない。みんな屈折していて、ダークサスペンスという売り文句に名前負けしていない。 敵のキャラクターが強くなったのも良い。主人公冬弥の動機が明かされたのが前作のラストだったので、本作でどこまで手が届くかと期待していたけれど、シリーズ2作目にして思いの他大物が出てきて驚いた。この後大丈夫だろうか、と余計な心配をしてしまう。 そして驚いたのが本作のラスト。これはまた続きを読んでしまうに違いない。

引きずり下ろされるのは誰か

『ONE PIECE 67』を読んだ。本巻から本格的にパンクハザード編に突入。 魚人島編よりテンポが上がってきて良い感じ。新キャラが登場したり、旧キャラも到着したり、と舞台が整いつつある。 ただ、その新キャラの影がいまいち薄い。反対に再登場した旧キャラは、貫禄たっぷり。旧キャラの出番が終わってないからだろうな。新キャラが出てきても、伏線を増やし続ける訳にいかないから、すぐ退場するんだろうな、と推測してしまう。 あと、テンポの速さで見落としていたけれど、ふと思う。4年前からいた連中、よく2年前に逃げ出さなかったな。 しかし、いいところで終わる。続きが気になる。

エウロパ・デイ

「『這いよれ!スーパーニャル子ちゃんタイム1』を買ってきたよ!」 「 這いよれ!スーパーニャル子ちゃんタイム | Webマガジン ブラッド | FlexComix Web で公開されているWebコミックの単行本ですね」 「うん。でも俺はもっぱらニコニコ書籍の ニコニコ FlexComix ブラッド で読んでる。これくらいまとまった分量の方が好み」 「双司君はまとめ読み派ですよね。雑誌はほとんど買わずに、コミックスだけ買いますし」 「うん。公開されてすぐ読むことにそんなにこだわりがないみたい」 「話を戻すと、このコミカライズはどうでした?」 「原作準拠というわけではないから自由。主にエロ方面で。その分、パロディが減っている印象」 「パロディはマンガで表現するのに限界がありますしね」 「0フレーム発生とかね」

ダブル・リーダブル

『リーダブルコード』を読んだ。 本書のテーマは、読みやすいコードの書き方。それについて、具体的な改善から抽象的な指針まで、例を交えて書いてある。コードの動作に直接影響しないコメントの付け方についても書かれている。 コードが読みやすいと、何が嬉しいのか? 色々あるけれど、次の1点に要約されると思う。 コードは他の人が最短時間で理解できるように書かなければいけない 理解に時間がかかるコードは、直すのに時間がかかるし、そもそも直すべき場所を見つけることが難しい。 読みやすいコードを勧めているだけあって、本書自身も読みやすい。200ページ強とそんなに厚くないこともあって、サラッと読めてしまった。かかった時間は、だいたい2~3時間だと思う。 でも、サラッと読めるからと言って、サラッと読みやすいコードを書けるようにはならない。ロジカル・ライティングと似ていると思う。読みやすくて短いテキストは、ダラダラと続く長いテキスト委なんかより書くのによっぽど時間がかかるのは、文章もコードも共通。 本書のスタイルを身につけようと思ったら、解説の3つのステップがありがたい [1] [2] 。 実際にやる 当たり前にする コードで伝える すぐに手に取れるところにおいて、ちょっとずつ身につけて、習慣にしたい。 [1] 解説は リーダブルコードの解説 - ククログ(2012-06-11) で読める。 [2] その後、この流れは間違いで「はじめにすることは読む人になること」が抜けていたと DevLOVE 2012: 「リーダブルコードを読んだ後」 #devlove2012 - ククログ(2012-12-18) に書いている。一読者としては『リーダブルコード』を読んだ後の解説なので、間違いというほどのことではないように思う。

回頭の解答

「『戦車のような彼女たち』を読んだよ」 「もう ツイート済みのネタ はいいですから」 「先手を取って潰しにきやがった」 「それで、どうでした?」 「完全にブギーポップシリーズの外伝だったよ。出版社が違うから、もう少しゆるい繋がりかと思っていたので、意外」 「ブギーポップシリーズは電撃文庫で、講談社ノベルスは事件シリーズですからね」 「そう言えば、事件シリーズ、そろそろ続き出ないかなぁ」 「話を戻しますけれど、本書はどうだったんですか?」 「映画『バトルシップ』( 感想 )を思い出した。戦車と同じように、戦艦も時代遅れだったよなぁ、そう言えば、と」 「そう意味では、本書のメインテーマ『一目惚れ』も時代遅れといえばそうですよね」 「そう、これは一目惚れの話よ。陳腐で俗っぽい、おもちゃみたいに幼稚な連中が如何にして、突発的な気持ちに振り回されて、何を押しつけられて、何を捨てさせられるかっていう、そういう話――」 「何となくだけれど、一目惚れは今でもあるんじゃないかな。ただそれが一目惚れとは認識されないまま、いつの間にか後付けの理由でコーディングされているだけで」