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11月, 2014の投稿を表示しています

どの宇宙? - このSF的宇宙で安全に暮らすっていうこと

『このSF的宇宙で安全に暮らすっていうこと』を読んだ。 翻訳は円城塔さん。どうしたって 『松の枝の記』 を思い出す。もちろん本作は、『松の枝の記』で言及されていた底本のない翻訳ではない。ちゃんと底本が存在する。 理系的な家族小説だった。 『相田家のグッドバイ』 を連想する。SF要素が散りばめられてはいるけれど、終始問題にされているのは主人公とその父親との関係だった。SFではあるけれど個人間の関係にフォーカスしているという意味では 『みずは無間』 も思い出す。 不思議な小説だった。SF的だけれど純文学的でもあって。

Death Parade - エクスペンダブルズ3

「『エクスペンダブルズ3 (原題 "The Expendables 3")』を観てきたよ。今回もマッチョだった」 「最後は肉弾戦になるのがお約束ですよね」 「スティーブン・セガールがまだ出てくれないのが残念だけれど、アントニオ・バンデラスが『デスペラード』だったよ!!」 「何をいっているのかよく分かりませんが」 「無駄に外連味たっぷりの動きで二丁拳銃を撃ちまくるのがよい」 「 『Black Lagoon』 のレニーさん?」

賛辞得る身 -ドリフターズ4

『ドリフターズ4』を読んだ。 今回はサンジェルミ伯がよく目立っていた。趣味的な嗜好と実利的な思考とが入り混じっていて、余裕を感じる。しかし、信長や与一に対する知識が偏っているのはどういうことだ。ゲーマーなのか。 でも表紙は土方。豊久と因縁(難癖?)があるから、これからドリフターズの前に立ちはだかり続けるのかな? それとも、豊久が侍として認めている節もあったし、エンズからドリフターズに移ったりして。 さて、5巻を楽しみにしつつ読み返そー。

妹とは一体 - 超妹大戦シスマゲドン1, 2

『超妹大戦シスマゲドン』を読んだ。 タイトル通り、妹キャラが沢山出てきて戦う話。非常にバカっぽく聞こえると思う。しかし、何かにつけて遙か彼方まで突き抜けていて、勢いがある。あり過ぎる。 108人の騎馬妹軍なんてまだ序の口で、メカ系だと可変航空妹や装甲妹(戦車)が、生物系だと怪獣と化す妹や名状し難い妹(いあいあ しすたー)まで出てくる始末。 ラスボスも当然妹である。それも古代から蘇りし地上最古の妹である。父と母と兄あるいは姉はどうなったのか、とか疑問に思ってはいけない。思うだけ無駄だからだ。そこまで読み進む間に〈妹〉がとっくにゲシュタルト崩壊している。 ところで、本作の1巻が出版されたのは2005年と10年近く前。著者が古橋秀之さんなので知っていたけれど、今になって読んだのは、 『ウは宇宙ヤバいのウ!』 を読んだのがきっかけ。当時はこういうバカSF的なノリに食指が動かなかったけれど、今読んでみたら全然いける口だとが分かった。 『ウは宇宙ヤバいのウ!』の〈妹の力〉や〈妹型宇宙生命体〉はこれに触発されたりしていて。

のんのんといっしょ - のんのんびより1~7

のんのんびより1~7を読んだ。アニメが面白かったから買おうか迷っていたところにセールがあったのでKindle版をまとめ買い。 舞台は田舎。どれくらい田舎かというと小中学校合わせて子供が全部で5人。そのうち女の子4人をメインに据えて、田舎の日常が描かれている。 ここまでではなかったけれど、自分も家の鍵はかけたりかけなかったりするくらいの田舎で育ったので、類似点も相違点もどんどん見つかる。それに肯いたり驚いたりできて楽しい。 欲を言えば、もうちょっと田舎臭さみたいなものがあってもいいような気はする。例えば、高齢化が進んでいるだろうにお爺ちゃん、お婆ちゃんは出て来ない(そのせいか、駄菓子屋を見ているともうちょっと将来を心配した方がいいんじゃないか、なんて老婆心が湧いてくる)。 都会からやってきて普段の言動は一番優等生らしい蛍が、実は最も尖っている(小学生離れした外見的にも度を越しかけている小毬への感情的にも)ところが微笑ましい。 次巻もさることながら、アニメ二期も楽しみ。今年の4月に制作決定が告知されてもうすぐ3クール。いつ放送されるのかな?

次々に続きに接ぎつつ - 続・終物語

『続・終物語』を読んだ。これにて物語シリーズ完結。と思ったら、サードシーズン完結に過ぎなかった。二度目なので驚きはしない。 戯言シリーズや刀語シリーズと比べると、とても穏やかで真っ当な(サードシーズン)最終巻だった。全うしたと感じたくらいには。突如、死屍累々なんてことにならなくてほっとした(死屍累生死郎なんてキャラこそいたものの)。 だから、続くと聞いても驚きはしなかったけれど、どう続けるかには興味が湧く。これでいかにもな続編だったららしくない気がする一方でそう思われているから裏をかきにくるかもしれない気もする。まあ、どちらでもいいか。 さて、怪異を巡る物語を重ねてきた本シリーズだけれど、この巻では怪異とは違った形で各キャラの内面が表に出る。反転していたのは右と左でも上と下でも前と後ろ来でもなく表と裏だった。 表と裏と言ったけれど、これも視点による。と考えると『サカサマのパテマ』を思い出す。あるいは『冷たい密室と博士たち』も。そう考えると、余接ちゃんは身体的に死体なら哲学的にもゾンビなのだなあ。 さて、余接と言えば次巻のタイトルは『接物語』とのこと。ということは、接がれるのは余り=余談だったりして。

Solo Sol - マギ23

『マギ23』を読んだ。 前巻 から始まったアルマトラン編がまだ続いている。大詰めを迎えたところで次巻への引き。 ルフも出てきたりして、徐々にソロモンが創造した本編の世界との繋がりが見えてきた。確度は高低あるけれど、色々と予想していることを箇条書きに並べておく。 イステカ大陸の赤獅子=ファナリス 神杖=金属器 神杖を改造したもの=眷属器 ダビデと『長老界』=アル・サーメン 繋がりが見えてくると、今度は不明点が浮き彫りになってくる。一番気になっているのは、ソロモンが迷宮(ダンジョン)とジンやマギというシステムを世界に導入した理由。本巻ではまだ見えてこない。マギはソロモンの現し身で王を選ぶということは、アルマトランで叶わなかった夢を叶えようとしているのかな? だとすれば、迷宮は王候補を選ぶための装置ということになる。 次巻でこのあたりが明かされるといいな。

クワガタが蓄え - ジョジョリオン8

『ジョジョリオン8』を読んだ。 前巻 から続く八木山夜露との戦いにけりがつき、序盤から名前だけは挙がっていた東方家長男の常敏がようやく姿を見せた。 夜露から得られた情報は、期待していたほどではなかった。気になった情報は次の3つ。この後も物語に絡んできそうなのは、定助の生まれに関する情報くらいか。 吉良ではなく、定助のことを知っている 定助を岩に挟んで殺そうとしたのはこいつ 岩に生まれたのは定助の方だと言っている 夜露戦の後は常敏戦。戦うのはスタンドではなくクワガタムシというのが面白い。常敏の性格も読めないし、先が気になってしょうがない。子供のつるぎに「あたしより気持ちが子供」だけれど「抜け目ないビジネスマン」になるって言われるってどんな性格だ。 この巻は緊迫したバトルもありつつ、ネタも豊富に仕込まれていて面白かった。特にトドメの次巻予告。緊迫した展開の後にあれはない。台無しだ(誉め言葉)。

極限くよくよ - Monster Hunter 4G

「ただいまー」 「おかえりなさい。前回の更新から1ヶ月以上空きましたね」 「ずっと狩りしていたよ」 「ええ。Twitterを見ていればよく分かります」 「4から4Gになって追加されたクエストも一通りクリアしたから帰ってきたよ」 「Gになってどうですか?」 「難易度が上がることは覚悟していたけれど、ここまでとは思わなかった。俺の腕前だとソロでは攻略しきれない」 「P3はもちろん2Gや3Gも基本はソロでしたのにね」 「新しく追加された極限状態が辛過ぎる。攻撃力が高いのはまだしも、体力も高いは攻撃も通らないはで時間がかかってしょうがない。挫ける」 「よくそんなのやりますね」 「自分でも不思議に思えてきたよ……」