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8月, 2009の投稿を表示しています

魔法中年

『ザ・マジックアワー』 を観た。 古い映画に対するオマージュがところどころにあるらしいので、それを知っていたら、もっと楽しめるのかもしれない。 もっともそんな細かいことを気にしないで、楽しむのが正解だと思う。 実際、疎い自分でも楽しめた。 特に最後のシーンは良かった。 途中、いくらなんでもそれは、と思ったシーンもあったけれど、突っ込むのは無粋か。

興味心身

『のうだま―やる気の秘密』 を読んだ。 『ゆらぐ脳』 と同じ作者の人。 加えて、イラストレータも参加していてるので、随所に挿絵がある。 普段読んでいる小説ともマンガとも違うので、新鮮だった。 本書の主張を一言で表すと、「やる気は自然には湧いてこない」だと思う。 だから、やる気が出る環境・状態に持っていこうと言っている。 そのための20の秘密を、BERIの4つに分類して紹介している。 B: Body(カラダを動かす) E: Experience(いつもと違うことをする) R: Reward(ごほうびを与える) I: Ideomotor(なりきる) どれも、言われればなるほどと思うけれど、特にBを実行したいと思う。 カラダを動かすのは嫌いではないし、その効果も実感したことがある。 反対に、Rは、ごほうびがエスカレートしていかないか? と不安に思う。 ごほうびが目的化しそう。 人によって、やる気がBERIのどれに強く反応するか違うのだろう。 ごほうびがないとやってられないという人もいるだろうし。

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This work by SO_C is licensed under a Creative Commons Attribution-ShareAlike 3.0 Unported License . 今に分かったことじゃないけれど、背景が描けないことを身をもって知った。 質感が出せない。 見直してみると、角度もキャラクタと合っていないような……。 練習しようかな。 それはさておき、描いていて楽しいのは、ワンピースの柄とかサンダルとか、細かいアイテム。 アップする時には、縮小されて潰れてしまうけれど、そんなことは関係ない。 とは言え、細かいところばかり気にしていると、全体のバランスが取れなくなるので、ほどほどにしないと。

「分かる」が「変わる」

『神は沈黙せず』 が面白かったので、同じ著者の作品を読んでみた。 読んだのは、 『アイの物語』 。 本書は、まず構造が面白い。 長編とも短篇集とも言える。 基本的には短篇と短篇とをインターミッションが繋ぐ構造だ。 だが、そのインターミッションの視点がメタである。そこでは、短篇は作中作として扱われる。 こちらの視点では、本書は長編と言える。 一方、それらの短篇は既に別の雑誌で公開されている。 自分は読んでいないけれど、本書を読む前にそれらを読んだ人もいるだろう。 こちらの視点では、本書は短篇集と言える。 短篇集とも長編ともつかない複雑な構造とは対照的に、物語はとても読みやすい。 インターミッションは、最初、いくらか置いてけぼりを食うが、読み進めていくうちに徐々に明らかになっていく。 また、各短篇が閉じているので、拾い読みも出来る。 ただ、閉じてはいるが、テーマは一貫している。 それは、人とロボット(強い人口知能)との関係だ。 正解のない問題だろうとは思うけれど、本書が最後に示す見方は自分にとっては納得がいくものだった。 端的に言えば、人間は自分の理解できる範囲に、観察結果を押し込んでいる。 ざっくばらんに言えば、擬人化し過ぎ。 (そう言えば、その範囲はどういう条件で広がるのだろう? そしてどこまで広がり得るのだろう?)

Science Story

『ゆらぐ脳』 を読んだ。 物語と事実との間に横たわる溝の深さを改めて思い知った。 まず、著者は物語の大切さをこう説く。 論文の展開は物語を作らなければなりません。 物語の展開方法で同じ発見もインパクトがまるで異なるものになる。物語を語れなければ実験屋のまま。学会発表や論文の執筆でようやく科学者になれるのです。 しかし、同時にそれに対する違和感も示している。 「ほんとうに正直なサイエンティストは『本物(実験データ自体)』をポンと提示して沈黙しているヤツなんじゃないのかなぁ。語りだしたら、言葉にはウソが必ず混ざってしまうのかもしれない」  と考えがえることもあります。「本物(実験データ自体)」と「説明(伝えること)」は本来は別のものだと思うわけです。 全くその通りだと思う。 たとえば、 『なぜビジネス書は間違うのか』 の著者も、両者は全く異質であり、それを無理に一つの調査報告にまとめようとすると、「多重人格的な超大作」になると言っている。 この溝は、ロジカル・ライティング/シンキングに対して自分が持っている違和感にもつながる予感がする。

PC用ヘッドホン買い換え

PCに繋いで使っていたヘッドホンが壊れた。 左側から音が聞こえない。 後継として、Amazonの検索結果上位に出てきた 『SONY MDR-XD100 ヘッドフォン』 を注文した。 上位機種も興味があるけれど無計画に使える金額ではないし、他にも欲しいものがあるのでこちらにまでお金が回ってこない。 昨日の夕方に注文したのだけれど、昨日のうちに発送したとのメールが届いていたので、明日には届くだろう。 楽しみ。 ところで、「ヘッドフォン」と「ヘッドホン」とでいつも迷う。 (以下、追記) 今日の午前中に届いた。 仕事速いな。 安物とは言え、新しいものの使い始めは何だか楽しくなる。

人工歌姫3(完成)

初音ミクを塗った。タブレットでぐりぐりと。 アニメ絵なので、最初はセル塗りをしようかと思ったのだけれど、それだと塗るプロセスが作業的になるので。 萌え系の絵を描くのは随分久しぶりだけれど、昔取った杵柄はそこそこ残っていたみたい(もともと大した杵柄ではないけれど)。 パーパーパパパパパー♪

人工歌姫2

ペンを入れてみた。 そのまま白黒をUPするのも味気ないかと思って、少し処理している。 それから、腰に提げている紐とニーソックスを忘れていたので、描き加えた。 さて、どうやって色塗ろうかな。

人工歌姫

初音ミクを描いてみた。 【初音ミクオリジナル曲】ニジイロ*アドベンチュア【手描きPV付き】‐ニコニコ動画(ββ) を聴いたのがきっかけ。 もう1年以上前にUPされているけれど、最近知った。 こういうピコピコした音が好き。 ファミコン・スーファミくらいまでだろうか、ゲーム中に鳴るのがこういう音だったのは。 ところで、描いてみると、初音ミクのデザインはアニメ然としていることがよく分かる。 特に、髪の毛・襟のサイズ・袖の作りの3箇所が顕著。 久しぶりにペン入れして、アニメっぽく塗ろうかな。

沈黙は金なり

『神は沈黙せず』 を読んだ。 久し振りに歯ごたえを感じるSFを読んだ。 タイトル通り、本書のテーマは、「神」だ。 あえてそれをテーマに持ってきたか、と思う。 題材としては、陳腐化している。 しかし、先が気になり、一気に読んでしまった。 内容は伏せておく。 グレッグ・イーガンの『宇宙消失』や『順列都市』を読み返したくなる。

温かい言葉はあったかい?

『AT0M』 を聴いている。 本作は、Lunkheadの6枚目のフルアルバム。 6枚だというのに曲から衝動が感じられる。 でも、変わっていないわけではない。状態は着実に遷移している。 歌詞を聞いていると、同じところをぐるぐる回っているようで、前進している。 聴いていると、希望はなくはないんだろうなぁ、と一筋の光が、それも茫とした淡い光が滲むような気持ちになる。

やりたいこと・やらなければならないこと・できること・できないこと - 最高の人生の見つけ方

『最高の人生の見つけ方(原題:The Bucket List)』を観た。 物語の大筋は、余命数ヶ月と宣告された二人の老人が、The Bucket List(棺桶に入る=死ぬ前にやっておくことリスト)に書いたことを次々と実現させていくというもの。 その過程がコメディタッチで明るく描かれている。中でもマスタングを運転しているところなんか、思わず笑ってしまった。死にかけの老人がこんな運転するか! というツッコミどころだと思う。 しかし、エベレストに登ろうとするあたりから、次第にトーンが変わっていく。リストの最後数個の実現のさせ方は、それぞれに感慨深いものがあった。 人が、やりたいこと・やらなければならないこと・できること・できないことを抱えているとして、やりたいこと・できることばかり実行しても、やらなければならないことが心残りになる。やらなければならないこと・できることをやり切ったからこそ、やりたいけれどできなかったことを楽しめるのだろう。

hh:mm:ss

『モモ―時間どろぼうとぬすまれた時間を人間にかえしてくれた女の子のふしぎな物語』 を読んだ。 小学生の頃に読んだことがあるような気もするし、初めて読むような気もする。 記憶が定かではない。 あまりに有名だから読んだ気になっているだけだったかもしれない。 「時間がない」と思わず言ってしまうようになった今読むと、この不思議な物語はとても重い。 その重さは、時間がなくなったと感じるよう原因を作ったのは、自分たちというところから来ている。 「じゃあ灰色の男は、人間じゃないの?」 「いや、ちがう。彼らは人間のすがたをしているだけだ。」 「でもそれじゃ、いったいなんなの?」 「ほんとうはいないはずのものだ。」 「どうしているようになったの?」 「人間が、そういうものの発生をゆるす条件をつくり出しているからだ。それに乗じて彼らは生まれてきた。そしてこんどは、人間は彼らに支配させるすきまで与えている。それだけで、彼らはうまうまと支配権をにぎるようになれるのだ。」 『隷属への道』 でのハイエクの言葉に通じるものがある。 思想の変化と人の意志の力が、現在あるがままの世界をつくった――もっとも人々はその結果を予見しなかったけれども。 世界は思い通りにはならない・なっていないという現状を認識する必要があると思う。

焔の錬金術師もFA

『鋼の錬金術師 23』 を読んだ。 クライマックスに向けて盛り上がりが青天井。 各所で繰り広げられる次の戦いが、テンションを下げさせない。 アル達とプライド、キンブリー。 オリヴィエ達とスロウス。 マスタング達とエンヴィー。 そして、巻末ではついにあの人が前線に。 早くも次の24巻が楽しみ。 発売は4ヶ月後の12月。

ゲッルースゲッルース!

Summer Sonic 09 東京会場にて、Kasabianのライブを観てきた。 Kasabianのライブに行くのは、Summer Sonic 07以来。 その間に発売された3rdアルバム 『West Ryder Pauper Lunatic Asylum』 からは次の4曲が演奏された。 Where Did All The Love Go? Fast Fuse Vlad The Impaler Fire どれも良かったけれど、ライブで印象ががらりと変わったのが、Vlad The Impaler。 音源を聴いていたときは、テンションが上がるんだか上がらないんだか煮え切らない印象だったけれど、ライブではこれでもかと盛り上がった。 声を合わせての"People"と"Get loose Get loose!"の掛け声が楽しい。

ペンが走る

This work by SO_C is licensed under a Creative Commons Attribution-ShareAlike 3.0 Unported License . 久しぶりに絵を描いた。 今回は線を引くところからPC上で行った。 タブレットを買い換えて大きくなったので、引きやすい。 紙上での作業と比較すると、ペンが走りやすい。 可逆操作だという認識があるからだろうか。 良く言えば思い切りが良くなる。悪く言えば雑になる。 今回の絵で言うと、髪が顕著だ。 紙で描いていたら違った線になっていただろうな、と思う。 ま、これはこれで。

Witches' Wish

『ヴァルプルギスの後悔〈Fire2.〉』 を読んだ。 前日に前作 『ヴァルプルギスの後悔〈Fire1.〉』 を読んでいたので、すんなりと話に入っていけた。 ただ、後半で「なんでここでこのキャラクターがこんな話をしているの?」と混乱した。それ以前の作品に関する記憶が曖昧だからだと思う。 検索した結果によると、『ビートのディシプリン』で描写されているらしい。 読んだはずなのに覚えていない。 ともあれ、そこはそうなっていると思って流せば、話自体は面白い。 惹句にあるとおり、ついに魔女が接触する。

ロジカル・シンキングはロジカルか?

ロジカルを論理的と理解しているので、ロジカル・シンキングという名前から、論理的に考えることを想像する。 自分は「論理的」という言葉から、数理論理学で学ぶような極めて厳密な体系を想像する。 しかし、ロジカル・シンキングはそこまで厳密ではない。 むしろ、主眼は理解されやすいストーリィを作ることにある。 ロジカル・シンキングというより、Narrative Thinkingだと思う。 このことに気がつくのに随分と時間がかかった。 字面から受け取った最初の印象から、なかなか抜け出せなかったということだと思う。

テディ・ゴー

『ウィンキー』 を読んだ。 主人公ウィンキーがFBIに爆弾魔と間違えられる。 これだけならサスペンスものにありそうな設定だ。 しかし、本書の主人公ウィンキーはテディベアである。 設定のあまりのシュールさに、読んでみることにした。 しかし、読んでみると、あらすじのシュールさとは裏腹に、むしろ、静かで悲しい。 シュールなのは、ウィンキーを有罪にしようとするFBIであり判事であり、彼らの発表を鵜呑みにする大衆だ。 設定と文体とでベクトルが異なるせいか、とらえどころのない小説だった。 丁寧に読み解くことが必要な物語だと思う。 ところどころに挿入されるウィンキー(表紙のぬいぐるみ。これでもテディベアらしい)の写真がかわいい。

レベル5デス

『レベル・サーティーン』 を観た。 本作はタイの映画。 ところどころCGや特殊効果に違和感があったけれど、思っていたよりは楽しめた。 あらすじはこうだ。 金に困った男に、携帯を通じてゲームと称した指示が出される。 ゲームはレベル13まであり、全てクリアすれば1億バーツ(≒2.8億円)がもらえるという。 最後のレベル13の結末が、唐突ではあるが衝撃的だった。 ただ、途中ちょっと悪趣味なゲームがあってげんなりした。

ロックは死なない

『How The West Was Won / Led Zeppelin』 を聴いている。 本作は37年前――1972年に行われたライブの音源を収録したライブアルバム。 37年前に収録された音源だというのに、音がクリアだし曲の古さも感じられない。 Led Zeppelinのアルバムでは1976年発売の 『Presence』 が好きなのだけれど、本作を聴いて 『Led Zeppelin IV』 を聴き返したくなった。

延長線上のホライゾン

『自分の仕事をつくる』 を読んだ。 本書が紹介しているのは、みな才能がある人だ。 才能があるということは専門分野で大多数の人より優れているということなので、必然的にマイノリティになる。 だから、「最大多数の最大幸福」や「公共の利益」といった概念で動く社会は、肌に合わないだろうと想像する。 本書が紹介する馬場浩史さんは、マジョリティに合わせたモノを「安易」と表現する。 少しでも多くのモノをつくって売ろうとなると、いちばん安易なところにチューニングしていくしかないじゃないですか。しかしそれは、確実に目的を見失いますよね。 だから、自分でつくっているのだろう。 淘汰圧を受けてそうせざるを得なかったのではないか、と推察する。 本書にインタビュー記事が掲載されている黒崎輝男さんの言葉は、逃げ出した結果だと言う。 何になりたいからなるっていうより、あれは嫌だからこっちだなっていうくり返しの結果、何かこう追いつめらるようにして、自然に現在に至っている感じ。現在の仕事は、ドロップアウトの延長上にあるんです。 才能がなければ、ドロップアウトの延長上に何が待つ?