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3月, 2010の投稿を表示しています

隣の客は

blossom by SO_C is licensed under a Creative Commons 表示 - 継承 3.0 非移植 License . 桜を見てきた。 桜は五分咲き、天気は曇り空、かつ平日だというのに結構な人出があった。 花見日和の休日だったらどれだけ混雑するのだろう、と思う。 混雑が度を超えると花見どころじゃなくなるので、これくらいがちょうどいい。 花見に限らず、楽しみに来たそのものの質より周囲の環境の方が、印象を支配することがある。 例えば映画の場合、落ち着きのない隣の客が気になって、映画の内容が記憶に残らない。 写真は、土手を覆うようにして咲く桜。

予約棚

「図書館の貸し出しカウンターに行くと、後ろの予約棚をついスキャンしてしまう。 自分が予約待ちしている本が見つかると、早く取りに来てくれないかな、早く読んで返してくれないかな、もしくはキャンセルされないかな、と思う」 「身勝手な」 「自分が読みそうにない本が見つかると、予約棚に入っている以上、読もうと思った人がいるんだな、と実感する。そういう本も、自分が読みたい本とひとまとめにされていると、興味が涌いてくる」 「協調フィルタリングみたいなものですね」 「それでは薄められる個人の嗜好そのものが見える点が面白い。たまにカードを家族で共有してるんじゃないかと思うくらい突拍子もない組み合わせのときもあるけれど、それもまた一興」

UGWNL

"Under Great White Northern Lights" を聴いて、観た。 本作は、The White Stripesのカナダツアーを追ったドキュメンタリー映画(DVD)と同ツアーのライブアルバム(CD)のセット。 DVDに"Disc One"とプリントされているので、作り手の意図としては映画の方がメインなのだと思う。 実際、CDはDVDのサブセットに近い。 多くの曲がフルコーラスでDVDに収録されている。 DVDには、シークレット・ライブの様子やJackとMegの遣り取りも収められていて、曲だけでは伝わらないバンドの魅力が伝わってくる。 たった二人なのに、これだけのことができたのか。 それとも、二人という厳しい制約が、これだけのことをせしめたのか。

どうしたくて、こうしているか

『創るセンス 工作の思考』 を読んだ。 多くの場合、人は自分が何を望んでいるか分かっていない、ということを思い出した。 同著者の作品を読むと、最近鈍っている方向への感度が少しだけ高くなる気がする。 例えば、新しいものを探している人は、新しいものを作ろうとしない。 作られたものは、作り手にとってはとうに過去の作品だと言うのに。 例えば、「何か面白いことない?」と尋ねる人は、面白いことをしない。 誰かが面白いことをしてくれるのを待っている。 例えば、「どうしてくれるんだよ!!」と怒鳴る人は、どうされたいのか思うところがない。 強いて言えば、どうにかしてもらいたいと思っている。 『Web情報アーキテクチャ』 ( 感想 )によると、人の情報の探し方は下記の3種類に分類される。 上に挙げたどの例でも、「探求探索」を行っている。 「既知情報探索 (known-item seeking)」: 特定の情報を目的とした探索。 「探求探索 (exploratory seeking)」:事前には不明確だが見たらそれと分かる情報の探索。 「全数探索 (exhaustive research)」:特定のテーマに関する全ての情報の探索。 人が何かを欲する時って、ほとんど「探求探索」だと思う。 あらかじめ想定された答えはない。 それに答えるためには、さてどうしたものか。 「そして、『さてどうしたものか』という人は、どうする気もない。というところですか?」 そうだと思う。 あってもせいぜい先送りする気くらいしかない。

書架しようか

「 『ダンタリアンの書架1』 を読んだよ」 「そう言えばそんなことを twitterでつぶやいて いましたね」 「本がキーアイテムというだけで読みたいと思ってしまった」 「どれだけ本好きなんですか」 「そういえば、映画のシャーロック・ホームズ( オフィシャルサイト )観に行きたいな」 「唐突ですね」 「バリツが映像化されていないかなぁ、と思って」 「説明する気ありませんね」 「それはそれで野暮じゃないかな。 あ、ホームズと言えば、 『黒きレ・ヴォルゥ~仮面の怪盗少女~』 も読みたい」 「 『龍盤七朝 ケルベロス 壱』 の著者が原作だからですね」 「そう。そして、それの続きも楽しみ。 読みたい本や漫画、観たい映画がどんどん出てくるな。 全部は無理な気がしてきた。 今少し時間と予算をいただければ、とこれはアニメ版ホームズに出てくるモリアーティ教授の台詞」 「宮崎駿監督のですね」 「そうそう。そういえばこの間、地上波で『崖の上のポニョ』観たよ」 「それは私も観ました。ところで、これ、いつまで続くんですか? もう少し直接的に言うと、帰って良いですか?」 「それ、もう少しか?」

You Done(文法がおかしい)

『幽談』 を読んだ。 本書は、京極夏彦による怪談集のようなもの。 「のようなもの」と但し書きを付けたのは、怪談という言葉からイメージする直接的なおどろおどろしさが感じられないから。 収録されているのは、八篇。 いずれも「幽(かす)かな」という形容が似合う繊細な話を狙っていると思う。 その幽かさを反芻できるように、もう少しゆっくり読めば良かったと思う。 少なくとも、一日に二篇以上読んだのは勿体なかった。 同作者の 『前巷説百物語』 ( 感想 )を読んでいたため、短篇の中に縦糸が通っている可能性を意識してしまったのが良くなかった気がする。 やってしまったな、と。 『冥談』 を読むときまで、 今回のことを覚えておこう。

秋の空

『アニマルスピリット』 を読んだ。 サブタイトル『人間の心理がマクロ経済を動かす』が示す通り、本書は行動経済学に関する本。 読み始めるまでは、「ハングリースピリット」について書かれていると思っていた。 本書について言及しているブログなどの文脈とタイトルの語感と自分の迂闊さが主な原因だと思う。 本書で「アニマルスピリット」は、「本能」に近い意味で使われている。 基本的な考え方は 『まぐれ』 ( 感想 )や 『ブラック・スワン』 ( 下巻の感想 、 上巻の感想 )と通底している。 実際、本書は『まぐれ』について言及している。 その『まぐれ』では、「アニマルスピリット」を次のように表現している。 リスクに気づいたりリスクを避けたりといった活動のほとんどをつかさどるのは、脳の「考える」部分ではなく「感じる」部分なのだ(「リスクは感覚」だとする理論がそれだ)。 『まぐれ―投資家はなぜ、運を実力と勘違いするのか』 『まぐれ』から孫引きになる(その上、『まぐれ』に出典が明記されていない)けれど、これはもう脳の向き不向きレベルの問題だそうだ。 脳を研究している人たちによると、私たちの脳には数学的な真理がほとんどわからない。とくに偶然の結果を検証するのはまったくダメだ。確率論で得られる結論はまったく直観に反している。 読み物としては、『まぐれ』や『ブラック・スワン』の方が面白かった。 本書は品が良い分、食い足りない感じ。 読んだ順番が悪かったか。 あるいは、タレブの文章はアクが強過ぎると思う人には、こちらの方がいかもしれない。

漠然とは行動できない

『地球全体を幸福にする経済学』 を読んだ。 本書のテーマは次の3つの問題だ。 環境問題 人口問題 貧困問題 「地球全体」とつけるだけあって、本書がカバーする範囲は広い。 今まで読んだ本と繋がるところがあって、面白い。 『「食糧危機」をあおってはいけない』 では、人口爆発で食糧危機になるというのは、問題を誇張していると述べている。 『明日をどこまで計算できるか?』 では、環境がこれからどうなるかを予測できるかどうか述べている。 基本的に予測は不可能だから、悲観的な場合を想定して対策を打った方が良いらしい。 『子ども兵の戦争』 では、貧困が子ども兵が生まれる原因の一つだという。 仕事がないから兵士になるという側面がある。 使う側からみても子ども兵は経済的らしい。 『最底辺の10億人』 を読んだときは、最底辺の10億人の貧困脱出は難しい、と感じたけれど、 『貧困のない世界を創る』 では希望が持てた。 本書のスタンスは、 『貧困のない世界を創る』 に近い。 貧困問題も解決できると言う。 もちろん、他の2つの問題も。 そのためには、市場だけには任せておけないと言っている。 最近読んでいる 『アニマルスピリット』 でも同じようなことを言っていたように記憶している。 考えはまとまらないけれど、まとまるのを待つより、できることをしなきゃなぁ、と漠然と思う。 漠然とした思いだけでは、行動に繋がらない、と思いつつも。

ヘッドホン買い換え

ヘッドホン( EP-630-BK )が壊れたので、買い換えた。 なお、EP-630-BKを買った時の記事が、 『ヘッドホンの価格と寿命』 買ったのは、 Panasonic ステレオインサイドホン RP-HJE150 。 RP-HJE250 でも良かったかな、と思う。 400円くらい高いけれど、作りが安っぽくない。 買ってから存在に気がついたので、後の祭り。 でも、もしAmazonが\1500未満でも送料無料キャンペーンやっていなかったら、RP-HJE250を買っていたと思う。 送料無料にするために欲しいか欲しくないかよく分からないものを探すのは面倒だから、1500円以上のイヤホンに絞って探していたと思う。 ちなみに、これまで使ってきたヘッドホンは次の通り。 2007/06/21 PHILIPS SHE7750 Turbo Bass(享年5ヶ月) 2007/11/07 SONY インナーヘッドホン MDR-E931SP B (享年3ヶ月) 2008/02/09 Panasonic ステレオインサイドホン RP-HJE300 (享年12ヶ月) 2009/02/19 Creative ヘッドホン EP-630 ブラックモデル EP-630-BK (享年12ヶ月) そう言えば、先々代もPanasonicだったか。 今回も1年くらいは保って欲しいな。

楽勝インストラクション

『理解の秘密』 を読んだ。 本書は、「インストラクション」に関する本。 インストラクションと聞くと、自分はスキーのインストラクタを思い出す。 でも、本書で扱っているインストラクションの概念は、それよりもっとずっと広い。 自分は「依頼者が満足する結果を受け取るためのコミュニケーション」と理解した。 本書によると、インストラクションは次の6つの要素から構成されている。 自分のインストラクションを振り返ると、特に「失敗」の観点が欠けていると思う。 使命 最終目的 手順 時間 予測 失敗 できることを前提に話してしまうので、失敗することに考えが及ばないのだろうなぁ。 もう少し悲観的になろう。

えげつ

『STEEL BALL RUN vol.20』 を読んだ。 大統領の能力が遺体で強化されて、さらにえげつないことになっている。 本巻は1冊丸々そのえげつなさを表現することに費やされているように思う。 これにジャイロとジョニィがどう立ち向かうのか。 次巻が楽しみ。

K3

『明日をどこまで計算できるか?』 を読んだ。 本書は予測モデルにまつわる物語を楽しむ本だと思う。 文章表現を選ぶ際に、読み手へのインパクトが重視されているような印象を受けた。 ところで予測モデルが奉られているのは、利用可能な手法で予測可能な系を対象としてきたから、という側面がある。 利用可能な手法とは方程式のこと。 予測科学が、常微分方程式などの方程式を使いながら発展してきたのは、それが研究対象のシステムにぴったり合っていたからではない。常微分方程式が数学で解けるからだ。 予測可能な系とは、例えば天体の運動のこと。 恒星や惑星の運動を予測する最大の理由は、おそらくは地上で起きるほとんどの出来事とは違って、天体が予測可能な運動をするからであろう。 予測したいと思う系(たとえば経済)の予測モデルは、そもそも存在しないのかも知れない。 モデルは(中略)正確な将来予測は相変わらず難しい。モデルは根底にある系の現在の系の機能を理解するツールとして、とくに力を発揮することが多い。 『歴史の方程式』 と同じだ。 ところで邦題はどうにかならないのだろうか。 計算出来なさそうで、方程式もなさそうなのに。 少なくとも現在はできないのに。 体を表してかつ売れそうな名はないのかな。

白ひげでかい

『ONE PIECE 巻57』 を読んだ。 巻56は、白ひげが海軍本部に到着したところで終わっていた。 本巻はその白髭が力を揮うところから始まる。 そこにルフィたちが加わって混戦となるけれど、みなそれぞれに見せ場があって常に見せ場状態。 そして終わりはまた……。

本物よりも本物らしく

『偽物語(下)』 を読んだ。 本書は、『化物語(上・下)』、『傷物語』に続く『偽物語』の下巻。 収録されているのは「最終話つきひフェニックス」だけれど、このあと『傾物語(第閑話まよいキョンシー)』、それから『猫物語(第禁話つばさファミリー)』と続くらしい。 ところで、本書を読んで、哲学者ジャック・デリダを思い出した。 「偽物」と「本物」との関係は、「脱構築」の対象になりそう。 「エクリチュール(書き言葉)」と「パロール(話し言葉)」の関係に似ている。 あるいは、「本物」は「偽物」の「本物」たらんとする運動に見られる「差延」のようにも思う。 「偽物」は「本物」がなければ発生しないのに、「本物」がなくなった後も存在し続ける。 「本物」のいなくなった「偽物」は一体「何者」か? それどころか、「本物」のいない「偽物」もあると思う。 ホリの「絶対言わないこと」のモノマネは何に似ているのか? 「本館」のない「別館」は最早「本館」か?