スキップしてメイン コンテンツに移動

投稿

12月, 2014の投稿を表示しています

ガラスの壁 - Smash Hit

iPad Airで 『Smash Hit』 で遊んだ。ひたすら鉄球を放ってガラスを割り続けるゲーム。 遠慮無くガラスを割れるのが気持ちいい。けれど、この手の終わりがないゲームは、自分は苦手だということが分かった。 雰囲気に引かれてやってはみたものの、数日遊んで放置してしまっている。

錯視通路 - Monument Valley

iPad Airで Monument Valley で遊んだ。追加ステージのForgotten Shoresもクリアしての感想。 飛び出す絵本のようなステージで、主人公アイダをゴールまで連れて行くパズルゲーム。雰囲気ゲー回転させて錯視で通路を繋げたり、ステージ自体のギミックを動かしたりしながら、主人公アイダをゴールまで連れて行くとクリア。 錯視が利用されているので、どうしたって 『無限回廊』 を思い出す。雰囲気は対照的だけれど。『無限回廊』はモノクロでミニマルな表現だけれど、こちらはパステルカラーが美しく思わせ振りなメッセージもあったりして、ファンタジックな世界を見せてくれる。 軽く遊んで雰囲気を楽しむならいいと思う。本当に素敵。友達が健気でかわいがってあげたくなる。 一方で、繰り返し遊ぶ類いのゲームではない。パズラーには物足りないだろうし、ストーリィも思わせ振りではあるけれど消化不良だし、やり込み要素もない。

Shot & Dash - 戦場ダッシュ

iPad Airで『戦場ダッシュ』で遊んだ。『ハンマーズクエスト』が面白かったので同じ会社が作ったこちらも、と思って。 こちらも敵の強さもこちらの強さもインフレしていって爽快。インフレしている割には大味さを感じない。調整が絶妙だ。 紹介文に「カジュアル・シューティング」とある通り、操作はシンプル。左右に移動して敵を躱していれば、景気よく攻撃をばらまいてくれる。 ただ、HARDモードだけは全然カジュアルじゃなくてビックリした。自分のシューティングゲーム・スキルでは最早死にゲーの域。

2014年に読んだ本(印象的だった小説編)

今年読んだ本を数える だけじゃなくて、何を読んだか振り返ってみた。全部ひっくるめると散漫としちゃいそうなので、 ラベル〈小説〉 に限定して印象的だった本を何冊かピックアップ。 まずはライトノベルの 『這いよれ!ニャル子さん12』 。2巻でマンネリと囁かれるほどのド安定振りだったけれど、ついに完結してしまった。漫画の 『這いよれ! スーパーニャル子ちゃんタイム』も5巻で完結 してしまった。満載のネタもさることながら、いつも自分に都合よく前向きで欲望に真っ直ぐなニャル子とクー子が楽しかったので、寂しくなる。 次は 『ウは宇宙ヤバイのウ』 。こちらもネタ満載だけれど、クトゥルフじゃなくてSFが素地。これでバカSFが面白がれることに気がついた。勢いで元ネタの一つであろう 『銀河ヒッチハイクガイド』 シリーズにも手を出した。今、2冊目の 『宇宙の果てのレストラン』 まで読んだところ。そろそろ次の『宇宙クリケット大戦争』を読もうかな。 対照的にいたってシリアスなSFであるテッド・チャンの作品はすごかった。今年6月に 『SFマガジン700【海外編】』 収録の『息吹』で初めて触れて衝撃だった。短編であんなに引き込まれたのは初めて。すぐさま、短編集 『あなたの人生の物語』 と『商人と錬金術師の門』が収録されている 『ここがウィネトカなら、きみはジュディ』 を買う始末。もう容易に読める作品はないと思うと、読み急ぎ過ぎたと後悔が湧いてくる。 こうして振り返ってみると、ここ数年でミステリィからSFに嗜好がスライドしてきているのがよく分かる。特に、今年はミステリィミステリィした小説を読んでいない。ミステリィ要素は色々な作品で楽しめるからか。あるいは、 Xシリーズ の影響でミステリィ自体よりその構造に視線が向くようになってきたから、という気もする。 ともあれ、来年も面白い小説に出会えますように。

2014年に読んだ本(集計編)

「もう大晦日だねぇ。早いねぇ」 「光陰矢の如しですね」 「というわけで今年読んだ本を振り返ってみませう」 「こひなちゃん [1] の口調が移ってますよ」 「分かってないなぁ。こひなちゃんのマネをする信楽 [2] のおっさんのマネなんだけど」 「なおさらとっとと止めて下さい」 「はい。というわけで本題に。今年読んだ本のラベル別の集計はこんな感じ」 小説 : 71 読書 : 24 新書 : 9 漫画 : 67 合計: 171 「2012年からの推移はこんな調子です。順調に漫画(紫)が増えていますね」 「 『それでも町は廻っている』 13冊と 『のんのんびより』 7冊、 『日常』 9冊なんかの既刊のまとめ買いのせいじゃないかな」 「『のんのんびより』と『日常』はKindle版でしたね。場所を取らない電子書籍だからといって買い過ぎ禁物ですよ」 「セールしているとつい、ね……。代わりに読書(緑)が減っているのは、技術書1冊にかける時間を増やすようにしたからかなぁ。技術書をただ読んでもなかなか分からなくて」 「対照的に小説(赤)だけはほとんどぶれませんねぇ」 「減らすと死ぬ。必須アミノ酸的な何かを小説から得ているから」 「真面目な顔してバカげたことを……」 「真面目な話、こうして数えるまで冊数なんて意識しないのに数年続けて同じくらいの冊数になるのが不思議だ」 「こうして見ると〈新書〉の分類はあんまり機能していないような」 「面白そうなら新書かそうじゃないかなんて気にしないからなぁ。来年から〈読書〉とまとめちゃおうかなぁ」 [1] [2] 『繰繰れ!コックリさん』の登場人物。

犯人もいなくなる - 僕だけがいない街5

「『僕だけがいない街5』を読んだよ。 4巻 読み返してから読めばよかった!!」 「4巻も5巻ももう1回読んで下さい」 「うん、そうしよう」 「それがよいと思います」 「ところで、犯人には過去と現在のどちらからアプローチするのかな」 「両方からじゃないですか」 「あ、それはそうなんだけれど、どちらで判明するのかな、と思って」 「過去で事件を防いだ上で犯人が判明して、現在で決着でしょうか」 「そこで、実は過去と現在とで犯人は別だった!! とか」 「同一人物でも過去を消していて、分からなくなっている可能性も」 「しかし、もし全部の事件を防いだら、犯人は何の犯人なんだろうね?」

Expected - サイタ×サイタ

Xシリーズ5作目『サイタ×サイタ』を読んだ。 真鍋と鷹知との間で交わされた、ミステリィの読み方についての会話が面白かった。メタだ。ミステリィの作中でミステリィの読み方について話しているのだから。 会話の中心だったのは「誰が犯人か考えながら読むこと」。自分は考えない。考えずに読んで素直に驚いた方が、面白い。考えて分かってしまったら、続きが答え合わせになっちゃうし、逆に分からなかったらストレスになるから、考えてもいいことなくない? でも、暗黙のルール [1] が存在して登場人物が限られているから、たまにふと気がついてしまう。鷹知が「考えないというのは、あるときは、考えることよりも難しいんだよね」と言う通りだ。登場人物それぞれの考えを読みながら、自分だけは考えないのは難しい。それに、「選択肢が限られていて、答えが用意されている」というミステリィのシチュエーションは、とても考えてしまいやすい。 現実の問題は対照的だ。選択肢は把握しきれなくて、考える材料も不十分。でも、限られた時間で答えを出さないといけない。ページを捲る手を止めて、時間を稼ぐようなことはできない。そして、結果が良かったのか悪かったのかもよく分からないまま。 あるいは、問題から期待される答えがない。多彩な評価軸上での位置があるだけで。 さて、次で最終巻 [2] 。最後はどうするのかな。何かビックリする仕掛けがあるのかな。あると思わせてないというビックリのさせ方じゃないと嬉しいのだけれど。 [1] ノックスの十戒 の「1. 犯人は物語の当初に登場していなければならない」とか ヴァン・ダインの二十則 の「10. 犯人は物語の中で重要な役を演ずる人物でなくてはならない。最後の章でひょっこり登場した人物に罪を着せるのは、その作者の無能を告白するようなものである」とか。 [2] X series - 浮遊工作室 (ミステリィ制作部) の作者解説によると「いちおう、次作でXシリーズは終了予定です」とのこと。

王の敵 - シンドバッドの冒険5

『シンドバッドの冒険5』を読んだ。 シンが建国資金を集めるための貿易を開始した。出だしこそつまづくものの、すぐに乗り越えてしまうのはさすが。ストーリィのテンポの都合もあるだろうけれど。 しかし、シンが強い上に巡り合わせも持っている設定なので、危機に陥ってもあんまりスリリングだと感じない。易々と乗り越えてしまいそうで。 そろそろ宿敵らしい宿敵とか出てこないかなぁ。王の敵となると、やはり他の王だろうか。それとも獅子身中の虫か。

先生攻撃 - 暗殺教室12

『暗殺教室12』を読んだ。 この巻は、E組先生回だった。烏間先生とイリーナ先生にフォーカスが当たっている。特に烏間先生は、まともに動くのが初めてだから、活躍が新鮮だ。 生徒たちの反撃は次巻かな。この巻ではいいようにやられていたから、どういう形で借りを返すのか楽しみ。

覇気の際 - ONE PIECE 76

『ONE PIECE 76』を読んだ。 この巻はウソップが格好よかった。何か(見聞色の覇気?)に目覚めた描写があり、さらに成長しそう。 ドレスローザ編もついに佳境に差し掛かって、盛り上がってきた。ついにルフィとローがドフラミンゴと対峙。交戦を開始する。 が、また回想編に突入してしまった。テンポが良いのが好みだから、回想編が終わった時に「で、今どこまで進んでいたんだっけ?」ってならない程度にはコンパクトだと嬉しいな。

羊羹の予感 - 天冥の標 VIII――ジャイアント・アーク PART2

「『天冥の標 VIII――ジャイアント・アーク PART2』を読んだよ」 「待望の新刊ですね」 「IXはまだかーっ!?」 「落ち着いて下さい」 「ごめんなさい。この巻も面白かったんだけれど、やっぱり続きが気になって気になって」 「もう良いところまで進んできていますからね」 「うん。アクリラどうなっちゃうの!? とか、もうホント気になることだらけで」

無題パラダイム - 関数プログラミング実践入門

関数型プログラミングについて知りたくて『関数プログラミング実践入門』を読んだ。Rも関数型言語だったりJava 8で関数プログラミングに由来するラムダ式が導入されたり、とこれから関数型プログラミングの設計パラダイムに沿って考えることも多くなるだろうし。 本書で扱う関数型プログラミング言語はHaskell。Haskellに加えて、比較できるように他プログラミング言語が載っているのがありがたい。未知ものをいきなり噛み砕くのは難しいから、こうして既知のものと並べてもらえると未知の領域への一歩が踏み出しやすい。 でも、本書のメイントピックはHaskellじゃなくて(そうならタイトルに含めているだろうし)、より抽象度の高い関数型プログラミングのパラダイム(「関数型/Haskellっぽい」プログラムの設計/実装、考え方)だと思う。関数型プログラミング言語で書けば関数型プログラミングになるわけじゃない(オブジェクト指向言語で手続き型プログラミングできるのと同じだ)。 だから、Haskellについて知るだけじゃ難しいこと――パラダイムの他の言語への応用ができる。自分が主に書くプログラミング言語は、HaskellじゃなくてJavaやRだから、どう応用できるか考えながら読んだり写経したりしている。特にRは暗中模索している感が強いけれど、おかげで方向性が見えてきたような気がする。 ちなみに、進み具合は一通り読んで第6章の途中まで写経したところ。都度都度のツイートは 自分の『関数プログラミング実践入門』関連ツイート にまとめている。

論理Loneliness - 孤独の価値

『孤独の価値』を読んだ。タイトルから想像できる通り、孤独は多くの人が考えているほど悪い状態ではないという話。 時々こうして孤独が悪い状態ではない――もっと言えば目指すに値する状態であるという入力が必要になる。 そうしないと、ときどき一人でいたくなる自分は社会不適合なんじゃないかという錯覚に陥る。 プッシュされてくる情報は、反対にどれもこれも「絆」や「つながり」をクローズアップしていて、それこそが最高の幸福の形で、孤独こそ不幸の極みだと主張しているように感じられるからだ。物量に流されそうになるから、あんまり真面目に受け取らないようにしないと。 でも、だんだんと一人を許容する方向に向かいつつあると思う。例えば、「ひとりカラオケ」や「ひとり焼き肉」のお店ができたりしている。それから、ボウリングやビリヤードに行くと、一人で黙々とプレイしている人を見かける(ちょっと憧れる)。もうちょっとこういう方向に進んで欲しい、と思う。今は偏り過ぎているように感じる。 それなりの人が、表だってはあまり言わないものの、もう少し孤独を必要にしているんじゃないか、と想像する。「ソーシャル疲れ」なんて言葉が象徴的だ。実際、日本人の「協調性」について調査したら、理想的には独立的な生き方をしたいけれど、周りが協調的な生き方をしているから、自分も協調的な生き方をしているなんて結果が出たそうだ [1] 。 一人になりたくなるのは、悪いことでも変わったことでもない。そう思おう。 と言っても、本当に関係を絶ってしまいたいわけでもないのがややこしいところ。現実問題、他人から隔絶された状態では生きていけない。本書でも、「本当に孤立してしまうような恐ろしい状態の孤独」と「静かで落ち着いた雰囲気で創作にも適する孤独」があると言っている。格闘ゲームの『サムライスピリッツ』シリーズの橘右京を思い出す。 好きなもの: 孤独な自分を感じる事 嫌いなもの: 真の孤独 橘 右京:SAMURAI SPIRITS OFFICIAL WEBSITE 孤独と絆、両方に価値がある。でも、巷に溢れているのは、絆を強調する情報ばかり。偏っているよなぁ。 [1] 『「しがらみ」を科学する』 の第5章で紹介されている、著者の研究グループの調査結果。

たまさかさかもと - 坂本ですが? 3

「『坂本ですが? 3』を読んだよ」 「ほぼ1年振りですね」 「だんだん『魁!!クロマティ高校』染みてきた」 「と言うと?」 「現実味がなくなってきたと言うか、何て言うんだろう」 「 1, 2巻の時 からないと言えばないですよね」 「そうなんだよね。でも、ぎりぎり説得力が感じられたんよ。この微妙な差はどこから生まれてくるんだろう?」 「3巻でも各話の間のブレイクタイムはやろうと思えばできそうですよね」 「うん。あれくらいかせいぜい+αくらいの匙加減が好きなんよ」 「ちょっと地味過ぎじゃないです?」 「そうかもなぁ。でもエスカレートし過ぎも嫌だなぁ。くどくて」

FROM バッドデータ TO 正規形 - 達人に学ぶDB設計 徹底指南書

『達人に学ぶDB設計徹底指南書』を読んだ。 『達人に学ぶSQL徹底指南書』 の続編にあたる。本書が対象とするのは、SQLが検索の対象とするデータベースの設計。 論理設計と物理設計のトレードオフの話が面白かった。自分はデータモデリングや正規化などの論理設計に重心があったので、物理設計の視点が多少なりとも得られて良かった。特にデータモデリングでは現れない性能や信頼性、運用については手薄だったので。 一方で、自分がよく扱うのはExcelか何かで集計されるデータで、論理設計がされていない。第一正規形ですらなかったりろくにクレンジングされていなかったりする。大抵の場合、特定の用途に特化していて、別の切り口での集計なんかの時にとても困る。もっと論理設計のスキルが広まって欲しい。どうやったら広められるだろうか。

文章推敲とテスト設計 - 数学文章作法 推敲編

『数学文章作法 推敲編』を読んだ。『数学文章作法 基礎編』の続き。 読み始める前、 「これはテスト項目作成時の参考になる」というツイート を見かけて理由を想像できなかった。けれど、読み終えた今は納得している。確かに役に立つ。 テスト設計との関連が特に強いのは『4.4 言外の意味』。本書でいう「言外の意味」は、「文字としては書かれていないのに、自然と心に浮かんでくる意味」のことで、「自然に浮かぶ疑問」、「可能性の雲」、「暗黙の主張」と言い換えてもよいかもしれない、と書かれている。 テスト設計の第一歩は、この「言外の意味」をテストベースから見つけ出すことだ。「自然に浮かぶ疑問」からテストケースの事前条件を設計できるし、「可能性の雲」や「暗黙の主張」がテストケースの期待結果になったりする。例えば『「場合」に注意』の例が、そのままテスト設計の例としても読める。 こうして振り返った今だと、本書がテスト設計にも役立つのがそんなに不思議でないように思う。もともと「文章を指導・添削する人」も読者として想定されて書かれているのだから、設計書という文章の曖昧な記述に着目するテスト設計にも応用が効くのは自然だ。

FROM 手続き型 TO 宣言型・集合指向 - 達人に学ぶSQL徹底指南書

『達人に学ぶSQL徹底指南書』を読んだ。 これまで本当に単純なSQLしか知らなかったことがよく分かった。CASE式 (文ではない) が値を返すから、SELECT文などの中にも書けること。HAVING句は集合に対する条件を設定するという見方。他にも色々ある。 一方で、そこまでSQLでやる? と感じることもあった。そう感じるのは自分がどちらにも深入りしていないからかもしれない。できるからといって、何でもかんでもSQLでやろうとするのもよくないだろう。 でも、そういう判断を下すには、自分はSQLの表現力について知らな過ぎた。というわけで、手続き型から宣言型・集合指向へ頭を切り換える7箇条をメモしておく。 IF文やCASE文は、CASE式で置き換える。SQLはむしろ関数型言語と考え方が近い ループはGROUP BY句と相関サブクエリで置き換える テーブルの行に順序はない テーブルを集合と見なそう EXISTS述語と「量化」の概念を理解しよう HAVING句の真価を学ぶ 四角を描くな、円を描け たまに見返そう。

差しの冊子- Kindle Paperwhite

Kindle Paperwhiteを買った。 これまで電子書籍はiPad AirやSERIE SHL22にインストールしたKindleアプリで読んでいた。漫画を始め固定レイアウトの本は家でiPad Airで、新書や小説などリフローされる本は移動中にSERIE SHL22で読むことが多かった。。固定レイアウトをスマホで読むと画面サイズが足りないし、移動中に読もうとと思うとiPad Airは重過ぎる。 その点、Kindle Paperwhiteはマンガも読めるサイズだし、気軽に持ち歩ける重さだし、バランスが取れていると思う。寝る前に布団の中で使うのにも良い。ちなみに、ほぼ同じサイズ・重さのKindleじゃなくてKindle Paperwhiteを選んだのは、寝る前に布団の中で使うためにライトが欲しかったから。 あと読書に没頭する助けになっているのが通知が来ないこと。SHL22にしろiPad Airにしろ、クラウドから本をDLするためにオンラインにしてそのまま読んでいると、通知でインタラプトされてしまう(あと意志が弱いのでついゲームを始めたりしてしまう)。 色々できるのも考え物だよなぁ。

そふぁらうぇ - ELISA/EONIAN-イオニアン-

『EONIAN-イオニアン-』を聴いている。 映画『楽園追放-Expelled from Paradise-』のED曲。綺麗な女声ボーカルのポップスだけれど、作中では今から250年後 [1] のAriseという男性ボーカルのロックバンドの曲という設定になっている。 これはこれで良いのだけれど、聴いていると映画のことを思い出して欲が出てきてしまう。作中のバージョン――アコギを伴奏に歌っていたディンゴのバージョンなんか を聴きたくなってくる。 [1] パンフレットによる。作中の現在が今から約400年後で、AriseのEONIANがヒットしたのがその150年前。

甘く悪魔 - こあくまメレンゲ

『こあくまメレンゲ』を読んだ。同作者の 『のんのんびより』 が面白かったので。 最初は4コマだったので『のんのんびより』と同様にほのぼのと進んでいくのかなと思って読んでいたら、途中から普通のコマ割になってストーリィが出てきたので驚いた。 展開の都合か主人公ルーチェの妹ピコがダントツで黒くて、他の面々のインパクトが薄れてしまっているのがちょっと勿体ないような。特に、ピコに仕えるメイド。かわいいのに。

ファーストステップ - 進撃の巨人15

『進撃の巨人15』を読んだ。前巻に引き続き、壁の中で話が進む。 表紙を見て、前巻のラストの続きから始まるのを期待したのだけれど、初の一歩から予想外だった。おかげで話の繋がりを思い出すのに手間取った。前巻は、ケニーに拉致されたエレンとヒストリアがレイスの前に着いたところで終わっていた。本巻は、104期兵の視点で始まっている。 でも、一冊通して投げっぱなしということもなくて、ほっとした。それも束の間。ページをめくるとだんだんと核心に近づいていることを感じさせられて、ハラハラする。最後は再び引っ張るけれど、次巻でそろそろ決着するかな? 本巻のラストもいいところで終わっているから、速くも続きが気になってしょうがない。

L - Leo's Fortune

iPad Airで『Leo's Fortune』を遊んだ。 丁寧に作られていて好印象。ボリュームはそんなに大きくないけれど、満足度は高い。むしろ、これくらいのボリュームでちょうどいいとさえ感じる。 主人公がナイスミドルなマリモだし、ストーリィもうるさくないけれどきっちり存在するし、ステージもバラエティに富んでいるし、何より動かしていて楽しい。 目新しい要素はないけれど、完成度の高い秀作だと思う。

Dodo do - Dodo Master

iPad Airで 『Dodo Master』 を遊んだ。グラフィックが――特に光の表現がとても綺麗で見とれるけれど、ゲームとして遊んでみた結果、いまいち欲求不満に。グラフィックに引きずられて期待値を上げ過ぎたせいかも。 まず、ステージのバリエーションが乏しいのが辛い。ステージ数自体はこの手のゲームとしては20と少なくないのだけれど、洞窟っぽいところと城っぽいとことの2種類しかないし、仕掛けや敵もよく似ていてステージごとに特徴がない。もっとステージごとに色があったらいいのに。 それから、雰囲気が淡泊過ぎる。効果音などの演出や音楽が地味なせいかな。もっと派手な方が好み。ゴールした時ももっと褒め称えてくれよ、と思う。EDさえ続編前提でクリアしても満足感がほとんど得られないのも寂しい。 でもとにかくグラフィックは綺麗。100円という値段を考えると驚異的。それだけに、もう少し内容にも密度を求めてしまうけれど、欲しがり過ぎか。

白い空 - ドラゴンフライの空 ギニョールアイの城【復☆電書】

『ドラゴンフライの空 ギニョールアイの城【復☆電書】』を読んだ。〈ブギーポップ〉シリーズと〈事件〉シリーズが交錯する短編2編からなる電書書籍。短編2編だけなのが、電書書籍ならではだ。 『ドラゴンフライの空』は『殺竜事件』と、『ギニョールアイの城』は『紫骸城事件』とそれぞれ繋がっている。〈ブギーポップ〉シリーズとの繋がりは弱い。読んでいなくても気にならないくらい。 乱暴にまとめると、どちらも何で生きているんだっけ? という話だった。よく分からないまま何となく生きているのと、運命だか何だかに選ばれてそのためだけに生きているのと、どっちがマシなんだろうか。 自分は何となく生きていきたいなー。頑張って朝起きて仕事してあれやこれやしてとかそういう何となくできないことが沢山あるから、難しいけれど。 そういうあれやこれやを使命と思えれば、それはそれで楽しそうだけれど、自分には合わないだろうなあ。すぐに疑問に思う性格なので。疑問に捕らわれて進まないよりは進めた方がずっと前向きなんだろうけれど、それが苦手。 何で生きているのかっていうか何で死んでないのかが不思議だよなぁ。

今が昔、未来には - 楽園追放 -Expelled from Paradise-

『楽園追放-Expelled from Paradise-』を観てきた。以下はネタバレしないように書いた抽象的な感想。 『順列都市』や 〈廃園の天使〉 シリーズを彷彿とさせる出だしでサイバーSFかと思ったら、ハードウェアであるロボットが出てきた。と思ったら、あっと言う間に西部劇になった。こんな風に展開がスピーディで退屈しない。 SFとして観ると、色々と細かい話をしたくなる設定が垣間見える。自分の場合、ディーヴァの設定に疑問が湧いて、そこから妄想が広がる。特にディーバの人口がどう増減させられているか気になってしょうがない。 でも、背骨は西部劇だと思う。粗筋自体は分かりやすいし、アクションも見応えあるからそれだけでもう十分楽しい。ラスト付近の戦闘なんて、 完全に西部劇の構造だった。燃える。その時、戦っている理由が、誰もが否定しないような人の平和とかじゃないところがいい。かと言って個人的な動機でもない(個人的な動機が世界を救うセカイ系でもない)。応援しがいがある。 キャラクタの中ではフロンティアセッターがダントツのお気に入り。ディンゴとのやりとりが新鮮。 そーふぁーらうぇー♪

NBC - ティム・バートンの世界

森アーツギャラリーセンターで開催されている 『ティム・バートンの世界』 を観てきた。 ティム・バートンは 『フランケンウィニー』 や 『シザーハンズ』 などを撮った映画監督。 スケッチや初期の映像作品などが展示されていた。映画に出てきたキャラクタの原型もいたりして、見つけると何か嬉しい。それから人形などの立体物もある。独特な絵なのに立体にしても違和感ないのが不思議だ。 予想していなかったのは、写真。実写映画も撮影しているんだから、今から考えると驚くようなことではないのかもしれないけれど、イラストの印象が強いからか、思いもしなかった。映画より独特の雰囲気が前面に出ていて面白い。イラストと同じモチーフの写真は、つい頭の中で比べてしまった。 出口を抜けると、ティム・バートン監修のクリスマスツリー。クリスマス期間(12/2~12/25)限定なので見られてよかった。しかし、ティム・バートンでクリスマスと言えば 『ナイトメア・ビフォア・クリスマス』 を思い出すけれど、そうじゃなかった。予定調和じゃないという意味ではらしいけれど、ちょっと残念。

Loud Sprout - TV on the Radio/Seeds

TV on the Radioの"Seeds"を聴いている。"Dear Science"はもちろん"Nine Types Of Light"より聴きやすい。心踊るというより心地よい曲が印象的。 ただ、もう少しボーカルが控え目な方が好みな気がする。聴いている環境の問題で気のせいかも知れないけれど。例えば、Walkmanで聴いている時の方が、PCのiTunesで聴いている時よりボーカルが目立つ。どちらもイコライザはオフにしているとは言え、イヤホンとヘッドホンだから比べるものでもないけれど。 何てことを考えながら、Amazon.comのレビューを開いたら「評価が高くない有用性のあるレビュー」に Another victim of the loudness war, が上がっていた。"Loudness War"は要は音を大きくする傾向のこと。Wikipediaによると下記の通り。 "Loudness war" or "loudness race" is the popular name given to the trend of increasing audio levels on CDs and in digital audio files since the early 1990s, which many critics believe reduces sound quality and listener enjoyment. Loudness war - Wikipedia, the free encyclopedia ちょっとYoutubeで探したら、 RHCPのStadium ArcadiumでCDとレコード (Vinyl) とを比較している動画が見つかった。うーん、少なくともこの比較だとVinylの方が好みだ。CDへのマスタリングやDLファイル作成時のエンコードでこうしているなら止めて欲しいなぁ。 その前にもっといいイヤホン/ヘッドホン買えよと言われそうだけれど。

星間・生還 - インターステラー

『インターステラー (原題 "Interstellar")』を見てきた。新生バットマンシリーズ [1] や 『インセプション』 を監督したクリストファー・ノーランの監督作品。 タイトルが「星と星の間の」という意味だし予告編を見るに宇宙に出て行く様子だったので、スペースオペラSFかと思っていたら!? (何SFだったか言うとネタバレになるので割愛)。 グレッグ・イーガンの短篇集『プランク・ダイブ』の表題作とか『スティール・ボール・ラン』のボール・ブレイカーの描写を連想した。それから特にアメリアの言動から 『プラネテス』 も。宇宙を舞台とした映画ということで『ゼロ・グラビティ』も思い出すけれど、『ゼロ・グラビティ』が現在の技術レベルをベースにしているのに対して、本作はかなり先に行っている。悪く言えば現実味がなく、よく言えば外連味が効いている。特に終盤の展開は理論的な緻密さよりも情緒的な印象を優先しているように感じた。 でも、理論物理学者が監修しているとのことなので、自分の聞きかじって知っている程度の現実味なんてたかが知れているんだろうな、とも思う。自分がポピュラーサイエンス本で知った範囲ですら素朴で直感的なメンタルモデルとは大きく乖離しているし、得てして「事実は小説よりも奇なり」なわけだし。 SFだけじゃなくて、親子の関係を描いたヒューマン・ドラマも描かれている。自分はSFの方が好きだからそちらに目が行く(例えばTARSが愛らしくてたまらない)けれど、どこにフォーカスするかで随分と見え方が変わってきそうな気配がある。終盤の展開を思い出すと、SFよりもヒューマン・ドラマが主軸かもしれない。にしては、SF要素がハード寄り過ぎな気がしないでもないけれど、そういう互いに相容れなさそう要素が1本の映画としてまとまっているのだから、ビックリする。 それにしてもTARSが可愛い。作中の技術レベルに比べると、こいつだけやけにフューチャーレトロな外観なので違和感すらある。誰の趣味だ。 [1] 『バットマン・ビギンズ』、 『ダークナイト』 、 『ダークナイト・ライジング』 の三部作

象がために鐘は鳴る - オツベルは水曜日に笑う

『オツベルは水曜日に笑う』を読んだ。『バッカーノ!』シリーズと同じ成田良吾さんの作品。 タイトルを始め、あちこちで宮沢賢治の『オツベルと象』が参照されている。本作が電子化されるのを待つ間に読んでおいてよかった。『オツベルと象』自体も面白いし、読んでおくと本作がより楽しめる。 喜佐雪弘(表紙に描かれている長身の男性)がいいキャラだ。不言実行で格好良い。たまに言うことも独特でその裏でどんなことを考えているのか、想像させられる。仕事は出来るし、メンタルも強いし、フィジカルも強いし、誠実だし、非の打ち所がないのに嫌味も感じない。 キャラだけでなく話も好みだった。喜佐のアクションあり、もう一人の主役乙野辺ルイ(表紙に描かれている長髪の女性)が週刊誌の編集長として語るメディア論あり、二人が取材する事件のミステリーとかサスペンスっぽい要素もあり、と盛り沢山。 続きが出たらまた買おう。出るかな? 出たらいいな。

八つの音楽 - Foo Fighters/Sonic Highways

Foo Fightersの8枚目のアルバム"Sonic Highways"を聴いている。 アルバム全体で8曲42分とコンパクトにまとまっている。この8曲はアメリカの8都市でレコーディングされていて、各都市のミュージシャンがゲスト参加しているとのこと。 確かに1曲目"Something From Nothing"の静かな始まり方からして、前作"Wasting Light"とは違う雰囲気。とは言え、音楽に詳しいわけではないので、各都市のミュージシャンがどう影響したか分からない。 違う理由はさておき結果は良好。ゲスト参加の影響かFoo Fighters節全開のゴリゴリした曲こそない。代わりに、そういう要素はちょくちょく顔を出しつつも、色々な色が出ていて楽しい。 ちょっと変わった曲には、オールドロックの趣がある。デイブ曰く「これはアメリカ音楽史へのラブレター」らしいので、ゲストミュージシャンもそういう人なんだろうなあ。渋い。そう考えると、アルバムの短さもそれっぽい。

ニコニコ混沌 - 這いよれ! スーパーニャル子ちゃんタイム(5)

「『這いよれ! スーパーニャル子ちゃんタイム(5)』を読んだ――読み終わってしまった」 「何この世の終わりみたいな顔しているんですか」 「 原作 に引き続き、こちらも完結しちゃってな。これで最終巻なんよ。俺はこれからどうやってSAN値を下げたらいいんだ」 「下げなくてもいいじゃないですか」 「いつもニコニコ隣に這い寄ってきてくれるって言っていたのに!!」 「もう十分下がっているんじゃないですかね」 「終わったこと自体は悲しいけれど、終わり方は素敵だった。原作と関連づけつつ伏線を回収していて、とても綺麗だった」 「マンネリ化しちゃってずるずると続くよりは、これで良かったんじゃないですか?」

鉄血の骨肉 - ソフトウェアテスト293の鉄則

『ソフトウェアテスト293の鉄則』を読んだ。 まずタイトルを見た瞬間に――つまり本文を読む前に思ったことがある。〈鉄則〉としては多過ぎやしないか。 原題を見て納得した。原題では"Lessons Learned" = 「教訓」となっていて、〈鉄則〉ほど強い言葉は使われていない。 実際に読み進めてみると、著者自身もこれを金科玉条としないようにして欲しいという旨のことを述べている。あくまで著者らが経験したプロジェクトを通して得られた経験だと言っている。 それはそうだとしても、もちろん他のプロジェクトでは使えないなんてことはない。ありがちな誤りに陥らないために役に立つと思う。 自分が気になったのは自動化関連のLessons Learned。思い出すトリガにするために列挙しておく。 鉄則102 目的はコストダウンではない、開発プロセスの迅速化だ 鉄則108 手動テストと自動テストを同格に扱うな 鉄則119 テストの自動化は決して安くない投資である 鉄則136 自動化よりテスト容易性を上げることにまず投資せよ 鉄則137 「テスト容易性」とは可視性と操作性である 特に鉄則137は 『レガシーコード改善ガイド』 に通じるものがある。『レガシーコード改善ガイド』でいう「検出」と「接合」の話に対応していると思う。本書でも『レガシーコード改善ガイド』でも散々述べられているけれど、難易度を上げているのはテスト対象のテスト容易性の低さだよなぁ、と思う。手動テストにしろ自動テストにしろ。

お茶の間銀河 - タツモリ家の食卓1~3

『タツモリ家の食卓』 を1巻から3巻まで読んだ。 『超妹大戦シスマゲドン』 に続き、古橋秀之さんの小説。 『超妹大戦シスマゲドン』のようにネタに走ってはいないけれど、〈ケイオス・ヘキサ〉三部作のように黒くもない。 最近の作品だと『六畳間の侵略者!?』のシチュエーションが近い。両親が不在がちで、主人公忠介とその妹陽子が暮らす一般家庭のタツモリ家に個性豊かな面々が同居することになる。 同居するのは、もちろん普通の面々ではない。見た目は幼児だけれど超電磁生命体のリヴァイアサン(通称ミュウ)、見た目はネコだけれど銀河連邦軍特務監察官のカーツ大尉、肌が金属質なのを除けば見た目は人だけれど金属人間のグロウダイン帝国第三皇女バルシシア・ギルガガガントス15-03E。同居人というわけではないけれど、自在に重力ゲートを開き、あらゆる空間に出現できるステラーフォーミング・システム〈キーパー〉までちょくちょくテレビをインタフェースに現れる。 人知を超えた面々ばかりなのに集まるのが一般家庭の食卓で、みんな陽子に頭が上がらないところが面白い。でも、実は人類の存亡が掛かっていたりもする。この落差が楽しい。 未完なのが残念過ぎる。もう10年以上出ていないのだから、精神衛生を保つため期待はしないでおこう。

The Dminant Subjects - ブギーポップ・チェンジリング

『ブギーポップ・チェンジリング 溶暗のデカダント・ブラック』を読んだ。 支配しているように見える側が、実は支配されているように見える側に支配されているという趣旨の文があって、 『殺竜事件』 でも同じような事が述べられていたのを思い出した。 支配するためには対象を理解しなければならない。逆に支配される側は支配する側を理解しなくてよい。もっと言えば、する必要がない。あるいは、できないのかもしれない。そんな話だったと記憶している。確かにそういう状態なら、より心を砕いているのは支配者の方になる。支配者は孤独だ。 ただ、支配者の目的が、後先を考える必要が無い目的なら、例えば支配対象を巻き添えにした自滅なら、騙し討ちでも何でも一時でも支配権を握れば達成できてしまいそう。何だか恐い想像だけれど。