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2012の投稿を表示しています

良いお年を

「2012年ももう終わりだね」 「今年1年お世話になりました」 「こちらこそ」 「今年はこれで255本目の投稿ですね」 「8bitだね」 「主に双司君の読書ノートと化しているこのブログですが、今年は123冊の本の感想を書いていますね」 「『読書』、『小説』、『新書』、『漫画』のどれかのラベルがついているやつな」 「分類基準については ラベルについて をご参照ください」 「上下巻構成の本など1投稿で2冊以上の本の感想を書いていることがあるから、ラベルの数とは少しずれるけれど、ラベルごとに読んだ本の数はこんな案配に。Rのggplot2で描いてみた。 『グラフィックスのためのRプログラミング ggplot2入門』 を読んだわけだし」 「ソースコードが Gist に投稿されてますけれど、カウントがハードコーディングされているのは……」 「うん。自分で数えた。1投稿1冊ならやりようもあったんだけれど」 「またアナログな」 「ともあれ、『小説』が69冊と次点『読書』の34冊の倍以上とぶっちぎりということがよく分かる。シリーズ物で一気に増えるからなぁ」 「今年読んだシリーズものですと、〈天冥の標〉だけで8冊、〈ミレニアム〉シリーズだけで6冊。このあたりで伸びていますね」 〈天冥の標〉 羊が1匹、2匹、……、N匹 1匹目の羊 Sheep and Ships 羊の皮を被るもの 羊の夢 羊たちは沈黙しない 〈ミレニアム〉 Tattooed (原作) Tattooed (2) Tattooed (3) 「特に〈天冥の標〉シリーズは読み始めたら止まらなくなって。逆に『読書』に含まれているプログラミング関連の本は、そんな風には読めない」 「サンプルコードを追ったり、手を動かしたりしながら、ですからね」 「うん。それに厚いのも多い。ページ数換算なら実は結構近いんじゃないかな」 「でも『小説』枠には〈境界線上のホライゾン〉シリーズという難敵が」 「V〈 上 ・ 下 〉だけで千数百ページあるからな……」 「ざっと投稿を振り返ってみると、あまり人文系・思想系の本を読まなくなりましたね」 「 『正義のアイディア』 とか 『一般意志2.0』 とか面白かったよ。でも、これらを読んでいると、いわゆる〈真理〉みたいなものが、どんどん胡散臭く感じら

ノイズキャンセリング付きのヘッドホンに交換

HA-FX3Xを買って 約10ヶ月。移動中に使うイヤホンを Walkman NW-E063 の付属品に変更した。 ノイズキャンセリングで電車の音が抑えられるから、ちゃんと聞こえるままで音量を下げられる。初めて体験してみて、想像していたよりずっと強力で驚いた。ゴーという音がなくなって気分が落ち着く。 これで耳への負担が軽減されるはず。音自体はHA-FX3Xの方が好みだけれど、電車内のような雑音の中だと、つい音量を上げてしまう。大きな音でずっと聞いていると、耳に良くない。 HA-FX3Xは家で使うことにした。 ATH-SJ11 を使っているのだけれど、 JIS PC を使うようになって、ツルが頭に押し当てられて痛くなってくる。というわけで、カナル型のこちらに変更。

怪盗は何度死ぬ?

『量子怪盗』を読んだ。 大筋は古典的な怪盗×名探偵の対決なのだけれど、それが繰り広げられるのはSFガジェットに溢れるポストヒューマン時代の世界。古風なものと新規なものとが入り交じる様が面白い。 数あるSFガジェットの中で大きな役目を果たしているのは〈結界(グヴロット)〉。これにより、情報交換を完全にコントロールできるプライバシー社会が実現されている。閉め切ればせいぜい人がいることしか分からないし、開け放てば記憶が共有される。 ただ例外として〈広場(アゴラ)〉と呼ばれる公共空間では、人々の振る舞いは共有される。〈広場〉は「公の議論とデモクラシーの場」と形容されていて、哲学者ハンナ・アーレントを思い出す。その著書に、〈広場〉での議論が公共の基礎だったというようなことを書いていた記憶がある。 面白いことに、その〈結界〉を破るとっかかりは、〈心理的な隙をつく社会的アプローチ(ソーシャル・エンジニアリング)〉だったりする。どれだけ技術が発達しても、むしろ技術が発達すればするほど、人間系が最も弱い鎖の輪になるだろうなぁ、と改めて思う。 ところで、キャラクタが何だか日本のアニメ的。主人公ジャン・ル・フランブールより、ヒロインのミエリの方が圧倒的に戦闘力が高い。いわゆるバトル・ヒロイン。こんな描写もあるので、作者は日本好きそう。 ケンドー・ファイターの足さばきで突進してきたのだ。 加えて一人称が「ボク」なのが日本のアニメ的な印象を強めているのだけれど、これは訳者の嗜好だろうか。 ただ、残念なことに、そのミエリについて大きな謎が残る。さらにその背後のより大きな存在(レンズマン・シリーズでいうアリシア人)もいまいち全貌が見えない。 訳者あとがきによると、本書は三部作の一作目らしい。続きが楽しみ。

Philosony

「サンタさんが来て、Walkman NW-E063を届けてくれたよ!!」 「自分で買ったAmazonからの荷物をクロネコさんが届けてくれただけじゃないですか」 「夢のないことを。ともあれ、これで音楽ファイルの管理をiTunesに一本化できる。Walkman用にSonic Stage CP、iPad用にiTunesと使い分けていたけれど、そんな面倒からもこれでグッバイ」 「 ドラッグ&ドロップでiTunesからWalkmanに転送できる んですね」 「でも、昨日は大変だった。移行したらID3タグが壊れちゃって。しかも壊れたファイルに規則性が見出せなくて、結局全曲チェックする羽目に」 「お疲れ様でした。放置できなくて一気にやってしまうところが双司君らしいと言えばらしいです」 「ところで、買ってから気がついたんだけれど、これiTunes Storeの曲も再生できるんだね」 「もともとAAC形式に対応していましたし、 今年の2月にiTunes Storeで配信されるAACが全局DRMフリーになりました からね」 「何度か使ったAmazonのMP3ダウンロードは、DRMフリーだけれど欲しいアルバムが売っていないことが何度かあったから、これからはiTunesでも探そう。そう言えば、 つい先月、Sony Musicの曲がiTunes Storeで配信 されるようになったなぁ」 「だんだんと音楽ファイルは取り扱いやすくなってきましたね」

サイホンだけれどコーヒーじゃない

「やっと『JavaScript 第6版』を読み終えたよ、長かった」 「本当ですね。このツイートからかれこれ3ヶ月くらいかかっていますね。双司君にしては珍しい」 『JavaScript 第6版』をちまちま読み進めている。今まで、何となく書いていたことの意味がようやくわかったり、多分そうだろうなと思っていたことを確認できたりして、面白い。 posted at 22:27:35 「範囲は広いし難しいし、で少しずつしか読み進められなかったもんなぁ。厚さも大したものだし。しばらく使う予定がない部分は斜め読みしてたのに3ヶ月もかかったのか」 「で、どうでした? 勉強になりました?」 「うん。使う部分に関してはかなり。これだけ基礎からしっかり書いてあるのはなかなか見当たらないから、読んで良かったよ。コアとクライアントサイド、それからjQueryについて、今まで随分と何となく書いていたことがよく分かった」 「でも、jQueryはバージョンがどうこう言っていましたよね」 『JavaScript 第6版』、ようやく『19章 jQueryライブラリ』まで到達。本書のバージョンは1.4.2。現在の最新版は1.8.3。決して古い本じゃないのに、更新が目まぐるしいなぁ。 posted at 12:27:21 「うん。だけれど、設計方針は変わっていないから大きな問題じゃないと思う。1.7で追加されたイベントAPI on, offが本書には載っていないけれど、後方互換性は残っているし、それらのAPIも既存のAPIを整理したものだから、読む意味はあると思うよ。変更は追わないといけないと言え」 「目次を見ると、逆に先日仕様が策定されたHTML5の解説もありますね」 「もう多くのブラウザで実装されているからね。IE8以前はともかく。でも、使う予定が今のところないから、今回は斜め読み。サーバサイドもそう。だいたいドコに何が書いてあるかは眺めたから、使いたくなったら読み返そう」

いたい

「『フランケンウィニー (原題 "Frankenweenie"』を観てきたよ」 「ティム・バートン監督のストップモーションアニメですね」 「うん。『ナイトメア・ビフォア・クリスマス』, 『コープス・ブライド』に続いて3作品目。ではあるんだけれど、これセルフリメイクなんだね」 ティム・バートン監督作品であり、彼の1984年の同名の短編映画のリメイクである。 フランケンウィニー (2012年の映画) - Wikipedia 「本当ですね」 「当時はなかった3Dで、でもモノクロで、実写映画をストップモーションアニメでリメイクという組み合わせが面白いなぁ」 「新しい技術と古さを感じさせる技術とが組み合わされていますね」 「そう言えば、オープニングは二重、三重の意味でメタだったなぁ」 「どんな意味ですか?」 「それは観てのお楽しみ。もう少しメタレベルでの話を続けると、この映画からはホラー映画や特撮映画への愛しさも感じられた」 「まずタイトルからして『フランケンシュタイン』ですもんね」 「うん。ホラー映画なら、それから『ドラキュラ』が直接、『狼男』と『ハエ男の恐怖』が間接的に参照されていたよ。あと、特撮映画は『ラドン』、『モスラ』、『ガメラ』と日本のが。それから多分『グレムリン』も」 「双司君でもそれだけ気がついているなら、もっと細かいネタも仕込まれていそうな気がしてきました」 「うん。俺もそう思う。少し検索してみただけでも、各キャラクタを演じているのはホラー映画ゆかりの俳優さんらしいと分かった」 「こだわりが感じられますね。"HUGO" ( 感想 ) を思い出します」 「あれも映画への愛しさ一杯だったよね。とまぁ、こういう楽しみ方もできるけれど、本編も良かったよ。主人公ヴィクターと愛犬スパーキー、いい関係だったなぁ」 「ちなみに写真は、どれも先日行った『フランケンウィニー アート展』のもの」 「それでわずかながら色味があるんですね」 「うん。撮影に使われた人形やジオラマが直接見られてとても良かった。もう一回改めて見に行きたいなぁ。それに映画自体もまた観たいなぁ」

竜頭荼毘 - 機龍警察 自爆条項

『機龍警察 自爆条項』を読んだ。本書はSF警察小説。オーバーテクノロジィのロボット〈龍機兵(ドラグーン)〉擁する警視庁特捜部の物語。 〈龍機兵〉の入手経路など核となりそうな設定が明かされていないこともあり、警察小説としての側面の方が目立つ。地道な捜査に向かう警部達の姿も描かれれば、警視庁内のしがらみや他省庁からの圧力なども描かれている。 特捜部を率いる沖津警視長が、警視庁、警察庁、外務省と繰り広げられる駆け引きが面白い。特捜部は、警察庁からはもちろん警視庁の中でも煙たがれている上に、今回の事件では外交上の理由から外務省からの圧力もかかる。そんな中、時に相手の思惑に乗りながら時に相手の裏をかきながら、特捜部を動かしていく様がスリリング。 交渉、説得。事前の根回し、調整、そしてその場での駆け引き、腹の探り合い。この手の活動を、自分はもっぱら苦手にしているからだと思う。だからこの手の小説はあまり読んでこなかったのだけれど、SFと思って読み始めた本書で偶然読んでみて存外に楽しんでいることに気がついた。 こういう国内の官僚社会が舞台ではあるけれど、世界スケールの動きも背後にあって、読み応えがある。任務はアイルランドのテロリストからイギリスの要人を警護することだし、シリーズの敵となりそうな企業の背後には中国政府や中国裏社会が見え隠れしている。 続編『機龍警察 暗黒市場』も読みたい。これは、何の市場なんだろう? 麻薬? 奴隷? 武器? でも、その前にシリーズ1作目『機龍警察』を読まないと。タイムラインに流れてきたタイトルを見て、2作目だと気付かず読み始めてしまった。過去の事件への言及で気がついたけれど、先が気になってこの通り読み切ってしまった。

どうも煮え切らないAnswer

「『イノベーションのDNA』を読んだよ」 「 『イノベーションのジレンマ』 で有名なクリステンセンさんの著書ですね」 「うん。『イノベーションへの解』に続く3作目」 「それは読んでないですよね」 「解なんてあったら苦労しないよな、と懐疑的なので」 「なのにどうして本書を読もうと思ったんですか?」 「うーん、気分転換? 最近、読んだのが小説かプログラミンに関する本ばかりだと気がついて」 「それで理論寄りだろう、とこの本を読んだわけですね」 「なんだけれどね。『ジレンマ』よりずっと実践・事例寄りで、期待とは違っていたよ」 「あてが外れましたね」 「さすがにそこらの実用書よりずっとしっかりと調査をしているのだけれど、欲求不満。『ジレンマ』ではジレンマに陥ってしまう理由について筋道をつけていたところが面白かったのだけれど、この『DNA』にはそれがない」 「じゃあ代わりに何があったんですか?」 「インタビューやアンケートに基づいた、イノベータ度テストやイノベータ度を上げるための習慣。イノベータであることを、この本では〈関連づけ思考〉ができることとしていて、そのために次の4つの力が必要だと言っている」 質問力 観察力 ネットワーク力 実験力 「こういう言い方はなんですけれど、新書のタイトルみたいですね」 「実際、同じタイトルの新書あったはず。ともあれ、これらは独立じゃない。実際、分析したところ、相関係数0.5以上で有意な相関があったみたい。元の論文まではあたっていないから、有意水準は分からないけれど」 「独立じゃないと何なんですか?」 「多分、隠れた変数があるんじゃないかな? 例えば、図1-1だと〈現状に異議を唱える〉と〈リスクをとる〉から、この4つに矢印が伸びている。でもこれって〈質問力〉や〈実験力〉と何が違うのかな?」 「言語ゲームになってきていませんか?」 「言われてみれば。考え過ぎかも。結局、これらが正しいとしても、イノベータとその候補者がどうしてこういう行動を取るかは分からないままなわけだし」 「イノベータって、アーリアダプタよりさらに少ないごく一部なわけですよね」 「うん。変化を積極的に受け入れるアーリーアダプタよりも少ないし、大半の人はそもそも変化なんて望んでいない」 「統計的には外れ値に相当しそうな人たちの傾向なん

誰がために蛇が飛ぶ

「『みんなのPython 第3版』を読んだよ。希さん ( @nozomi_miraha ) につぶやいてもらうのに、Pythonを使っているので、そのコードをキチンとかくために」 「ようやくですか」 「うん。Pythonのバージョンが違っているから躊躇していたけれど――」 「本書が扱うのは最新の3系、私がいるGoogle App Engine のPython (GAE/P) は2.7ですもんね」 「そうそう。でも、本書の『Chapter15 Python2』には違いが書いてあるし、GAE/Pもそのうち3系になるだろうしね。2.7以降は開発されないと決まっている」 「このままGAE/Pがなくなったりして」 「ま、さすにがそんなことはないだろう。そう言えば、Pythonの作者のGuidoさん、GoogleからDropboxに転職したね」 「このニュースですね」 プログラミング言語Python開発者のGuido van Rossum氏は8日、米Googleから米Dropboxに移籍すると発表した。Guido氏はTwitterとGoogle+で移籍を発表し、Dropboxも公式ブログで歓迎のコメントを発表している。 Python言語開発者「Guido」氏、米Googleから米Dropboxへ移籍 -INTERNET Watch 「ところで、本書を読んでいて感じたのだけれど、Pythonは複数の値を簡単に扱えるように設計されているね」 「組み込み型からして豊富ですね。リストとセットとタプルとディクショナリと4種類も」 「本書で新しく知った内容でいうと、リストの内包表記とか、ジェネレータとか、アンパック代入とか」 「NumPyというライブラリもあるみたいです」 「おー、統計処理も書けそうやん」 「 前 も言いましたけれど、手を広げすぎて放り出したりしないで下さいよ」 「うん、気をつけるよ。汚いコードが増えて修正できなくなるのは、避けないと」 「そうそう、最後にお知らせです。双司君がプログラミングに特化したブログ Mirror House Lab を始めました」 「同じネタについて何回も調べることがままあるので、備忘のために」 「メンズエステ?」 「それは美貌」 「YO! YO!」 「それはB-BOY」 「ミシンの糸を巻く――」 「そ

義肢の詐欺師の

『バッカーノ! 1935-B Dr. Feelgreed』を読んだ。 前巻『1935-A』を読んだときから楽しみにしていた、〈葡萄酒(ヴィーノ)〉の無敵っぷりが読めて嬉しい。ヒューイ、ルネとのやりとりも、らしくて良かった。〈笑顔中毒者(スマイルジャンキー)〉に勝るとも劣らない、このブレなさ!! 次巻でもう一暴れしてくれるといいな。 それから本巻から俄然先行きが気になり始めたのが、ネイダー。最初は安い悪役だと思っていたけれど、周りが常人場慣れしている連中だらけだからか、だんだんと同情的になってきてしまった。このあとどんな目に遭うんだろう? 心配になってきた と続きが気になるところだけれど、あとがきによると、本シリーズはこの後『外伝』を挟んで『1935-C』に繋がるとのこと。『外伝』と『1935-C』には『デュラララ!!』が挟まるらしいので、まだしばらく1935年代でのバカ騒ぎを楽しめそう。 BGMは、 Dr. Feelgood / Stupidity で。

神のみぞ知る

「『ジグβは神ですか』を読んだよ」 「Gシリーズ8作目。全12作品との話なので、4分の3まで来た計算ですね」 「だんだんとS&MシリーズやVシリーズのキャラクタが繋がってきて、さらに面白くなってきたよ」 「そして、ついに例のあの人もチラリと影を見せましたね」 「うん。そしてあの人がまだ出てこないのが気になる」 「でも海月さんがいるじゃないですか」 「今回は特に彷彿とさせる登場だったなぁ」

誰が何を動かすのか

『ウェブで政治を動かす!』を読んだ。12月16日の選挙前に読めて良かった。選挙までに候補者について調べてみよう。 でも、本書は選挙だけでなく声を届けていこうと言っている。確かに数年に一度しか行われない選挙だけでは、スパンが長過ぎる。 そうしないと、ロビー活動ができる組織の利益が優先されて、ユーザに不都合を強いられることになってしまう。例として、音楽業界がダウンロードを違法化させてことが挙げられている。 声を挙げても無視されてしまうんだろうなという悲観を、まだ自分は拭えないけれど、本書を読んで少しだけ楽観的になれた。 楽観的になれたのは、次の2つを知れたから。まず、ウェブのおかげで声がスケールする可能性が現実的になってきたこと。それから、たとえ直接に影響できなくてもメタ・メッセージとしての効果が期待できること。 その他にも色々と考える材料が得られた。各章の感想をツイートしていたので、次にまとめておく。 『ウェブ動』を『第1章 政治的無関心は何を引き起こすのか』まで読んだ。人・金を動かせる主体の都合のよい方向に法律が変わっていくことが例示されている。今まではそしてまだ今も多くの場合、それは業界だけれど、ユーザにもウェブという勝ち筋が見えてきたよ、と。 posted at 10:21:36 『ウェブ動』、『第2章 ウェブでつくる新時代のデモ』まで読んだ。「政治家を動かすには「カネ」か「票」」。票を動かすのに、ネットの発達が一役買っているという話。デモのメタ・メッセージの効果はこれまで考えたことがなかった。非高齢者の投票率を上げることが、メタ・メッセージになりそう。 posted at 21:55:02 『ウェブ動』、『第3章 ソーシャルメディア+マスメディア=?』まで読んだ。発信側だけでなく、受信側の 無謬への過度な要求も問題。この要求は、確からしさを扱う統計データを読むときにも、壁になる。データを読むには不確かさを受け入れる器が必要。 posted at 22:11:35 『ウェブ動』、『第4章 ネット世論を考える』「過去のツイートの集積から、一つの人格を見て取ることもできる」はその通りだと思う。アカウントページ行ってまとめ読みすると、何となく見えてくる気がする。 posted at 09:37:25 『ウェブ動』、『第4章 ネット世論を考え

動く巨人

「『進撃の巨人(9)』を読んだよ」 「アニメのPVも公開されましたね」 「楽しみ」 「立体機動が格好いいです。アニメの技術もどんどん進化していますね」 「そう言えば『K』で八田が街をスケボーで駆け抜けていくシーンも格好よかったなぁ」 「さて、本巻に話を戻すと、また新しい種類の巨人が出てきて、どうなることやら」 「教会が何を隠しているのかも気になります」 「10巻まだかなぁ」

KindleのKindness

「はじめてiPadのKindleでまともに電子書籍を読み切ったよ」 「何を読んだんですか?」 「『ウェブ動』こと『ウェブで政治を動かす』だよ」 「 iPadでePubを読み始めた のも、著者が同じ津田さんのメルマガでしたね」 「うん、Kindle版がビックリするくらい安くて。キャンペーン価格で250円だよ、出たばかりの新書が」 「紙の値段は861円ですから3分の1以下ですね」 「これは価格破壊だよなぁ」 「紙の本は再販制度で価格が拘束されますから、融通が利くのは電子書籍ならでは、ですね」 「でも、Kindleで読むのと紙で読むのとは随分と勝手が違うね」 「何かツイートしていましたね」 『ウェブ動』は安さにつられKindleで読んでいる。気になることが2つ。ページめくりが重い。iPad1のスペックも一因だろうけれど。多分めくるたびにリフローしている。関連して2つ目。章が変わる前の最終ページが空行で終わっていても、次の章題を表示してから戻ると詰められている。 posted at 10:30:45 2つ目がストレスフル。何でこんなにイライラさせられるんだろう? とかんがえてみると、多分自分はページ上の位置と内容をマップさせている。それがページを行きつ戻りつするだけでリフローされるメンタルモデルは持ってない。 posted at 10:33:49 フォントサイズ変えたり、縦横変えたりしたら、リフローされるのは当然とは思っているけれど。 posted at 10:47:55 だから1ページ目でフォントサイズと縦横どうしたら読みやすいか確認したのに。ぐぬぬ。 posted at 10:52:41 「うん。自分は紙の本に慣れ親しんでいるからかな。厚さやページ上の位置を手がかりにドコに何が描いてあるか思い出している気がする」 「だから、それがずれるとイライラするんですね」 「多分各ページになるべく多くの文章を表示しようとしているんだろうね。余計なお世話なんだけれど」 「でも、一方でiPadとiPhoneで読んだところが同期されるのが便利だと言う人もいらっしゃいますよ」 「自分はそもそも違うハードで読もうとさえ思わないからなぁ」 「自動で栞が挟まれるようなものだから、便利じゃないですか」 「俺は栞があっても使わないくらい」 「一度閉じた本を次に

帰ってきた希さん

「おはようございます」 「よく寝てたね」 「ええ、ぐっすりです」 「半年くらい寝てたよね?」 「え?」 「だって、この2012年5月2日のツイートを最後に」 そろそろ寝ることにします。おやすみなさい。 posted at 23:00:01 「次のツイートが2012年11月25日だよ。起きたと思ったらまた寝るところだし」 おやすみなさい。あまり夜更かしすると体に毒ですよ? posted at 23:00:02 「それは双司君がTwitterのAPI変更に対応しないまま放置してくれなかったせいじゃないですか。しかもその間にここに何回も来ているのに何を言っているんですか」 「というわけで、 @nozomi_miraha が新しくなって帰ってきました」 「人を新製品みたいに紹介しないでください」 「前は、朝夕の挨拶以外はこのブログの更新情報をつぶやくというRSSまがいの存在だったよね」 「分かってますか、RSSまがいにしたのは双司君ですからね」 「俺に君島コウ並の能力があれば、愛理みたいな受け答えができたんだがなぁ」 「愛理ちゃん並に受け答えできたらSFですよ」 「そりゃそうだが。でも、前より面白いツイートをするようにできたよ」 「このブログのAtom(最近の更新情報)から自分の台詞を使うようになりましたね。例えば、こんな感じです」 「静かにして下さい」 http://mirahalibrary.blogspot.com/2012/11/blog-post_19.html posted at 08:00:03 「はい、ごめんなさ――ってなぜあえてツッコミ単品」 「ランダムにツイートしている以上、そんなこともあります。決して双司君に対する悪意があるわけじゃありませんよ?」 「しかし、ツッコミに限らず会話から抜き出すと、文脈から離れるおかげで違って見えるね」 「ツイート元のブログ記事へのリンクも含まれているから、気になったらワンクリックで飛べますね」 「何その営業ツイート」 「カンペ通りですけれど」 「ねえよ、そんなもん」 「というわけで、興味があればフォローして貰えると嬉しいです」 「よろしくお願いします」 「そうそう、ソースコードは so-c / nozomi_miraha GitHub で公開しています。さして参考にならないと思

東京の自然(山の中に)

hinohara by SO_C is licensed under a Creative Commons 表示 - 継承 3.0 非移植 License . 「そう言えばこの間、東京は檜原村に行ってきたよ」 「島のを除けば東京で唯一の村ですね」 momiji by SO_C is licensed under a Creative Commons 表示 - 継承 3.0 非移植 License . 「うん。東京にもこんな山間があるんだね。意外」 「大都会のイメージですもんね」 gulch by SO_C is licensed under a Creative Commons 表示 - 継承 3.0 非移植 License . 「さらに15~30分程度だけれど山に登っていくと」 waterfall by SO_C is licensed under a Creative Commons 表示 - 継承 3.0 非移植 License . 「滝が。随分日が傾いてきていたけれど、良かった、写ってる」 「マイナスイオン出てました?」 「今、それを言うか」 「あえて火中の栗を拾うこともないですね」 「でも新鮮な気持ちになれてよかったよ」 moon and momiji by SO_C is licensed under a Creative Commons 表示 - 継承 3.0 非移植 License . 「というわけで山を下りた頃にはすっかり真っ暗に」 「危なかったですね。山の中でこの暗さになっていたら、と考えると」 「薄明るいうちに降りられて良かったよ」 「ところで、この滝、冬になると凍るそうですよ」 「無理無理。既に寒くて凍えていたのに」

東京の自然(ビルの中に)

「小石川後楽園に行って来たよ」 「おー、紅葉も空も綺麗ですね。え、空も!?」 「いやぁ、昼頃から曇り始めたけれど、午前中は大丈夫だったよ。早起きした甲斐があった」 「早起きしたのは別件のためでしたよね? 休みなのに朝からネガティブなツイートをしていたのを知らないとは言わせませんよ」 「止めて、Twilogへのリンクは貼らないで!! まあ、塞翁が馬。瓢箪から駒。ハッ!! 駒=馬だから塞翁の馬は瓢箪から?」 「名前を呼ばれて返事をしたせいで、瓢箪に閉じ込められていたわけですね」 「それは西遊記の紅葫蘆(べにひさご)」 「瓢箪から生まれた馬に跨がった桃太郎が筆頭となって、植物から生まれた生物が人間に反旗を翻すんでしたっけ?」 「何そのSF設定」 「ところで次の写真までですか?」 「話の腰を折っといてそれかよ!!」 「ええと、TwilogのURLは……」 「はい、ただいま次の写真を」 「うわぁ、真っ赤ですね」 「うん、別の木なんて炎のようだった。M:tGでこんな土地あったな」 「 〈燃え柳の木立〉 でしょうか」 「よく分かったな」 「火事だー!!」 「江戸の華ですね」 「流された……」 「というわけで流されていない水を」 「少な過ぎです。雀の涙ですか、焼け石に水ですよ」 「じゃあちゃんとした池の写真を」 「そう言えば、近くの池には円月橋という橋があったよ。水面に写る影が満月のようなのが名前の由来なんだって」 「確かに橋脚と水面に映ったその影がとても滑らかにカーブしていますね」 「うーん、ドームじゃまん丸にならないなぁ」 「当たり前です。そう言えば、後楽園って東京ドームがあるところでしたね」 「東京ってビル群の中にでかい公園があるから面白いよね。ビルと紅葉と池を撮ったら、飛行機雲まで」 「真ん中付近の白い三角は何ですか?」 「松が雪吊りされているところ」 「雪で枝折れするのを防いでいるということ?」 「と俺も思ったんだけど、枝に繋がって支えているわけじゃなくて、装飾のためのものなんだって。何でももともとは豪雪地帯のやり方を江戸でも真似ていたんだけれど、江戸は雪が少ないから装

デフォルメ! ニャル子さん

「惑星保護機構からニャル子が派遣されてたよ! というわけでねんどろいどニャル子。無貌の神だからこういう形になっても、能力的には何の問題もないよね」 「原作でもバストの大きさも見る角度に寄って変わるらしいですしね」 「真尋視点で最適化されているに違いない」 「別の角度から見たときはどうなっているんでしょう?」 「そこはホラきっと都合の良い結界が」 「何て便利な」 「話飛ぶけれど、昔、奇面組ってマンガあったやん」 「ありましたね。奇面フラッシュは、キン肉マンのマスクの下やまぐろくんの前髪の下に匹敵する大技でした」 「合ってるような間違ってるような。ま、それでキャラクタが普通の頭身だったり二頭身だったりしたんだけどさ」 「それがどうかしたんですか? デフォルメ表現は別に昔からありましたけれど」 「いや、それが物理的に変わっているらしくて、身体測定の話で伸びたり縮んだりして、測る人を困らせていたんよ。あれは衝撃だった」 「ギャグマンガなんだからいいんじゃないですか。どんなに高いところから落ちても死なないのと一緒ですよ」 「大らかやなぁ」

クラスがないパターン

「『JavaScriptパターン』を読んだよ」 「『JavaScript 第6版』はまだ読み終わってないですよね?」 「主な読書時間が電車内の俺にとって、あの厚さは辛い」 「境界線上のホライゾンシリーズもそんなに変わらないような」 「え、境界線上のホライゾンは文庫だよ?」 「…………。ま、そろそろ本題に戻りましょうか」 「そうだね。この本は、良い書き方を中心にしているのが嬉しい。『JavaScript 第6版』は解説が中心なので、色んな書き方が網羅されているから、読んでいる分には面白いけれど、いざ書こうとしたときは手が止まりがち」 「これでコードを読みやすくできそうですか?」 「多少は。変数の宣言から始まって、デザインパターンまで一気にいくので、中盤からついていけないこともしばしば」 「できるところから、取り入れていったらいいんじゃないですか?」 「そうだね。前から書いているJavaでさえ、デザインパターンを多少は使えると思えるようになったの、最近だし」 「どこから始めます?」 「まずはグローバル変数を消すことから始めよう。いつか衝突させてしまいそう」

銀杏と紅葉とせせらぎと

「広徳寺のイチョウを観てきたよ」 「手前の建物よりも高いんですね」 「近くで見るとこんな感じ。近付くと、全然収まらない」 「2本あったんですね」 「落ち葉の密度もコレ!」 「掃除が終わりそうにありませんね」 「大変やろうね……」 「奥には池。そのほとりには紅葉。枝の紅葉とその映り込みと落ち葉」 「池でも紅葉筏と言うのかな?」 「どうなんでしょうね。流れはありませんけれど」 「え、モリアオガエルいるの。さがさなきゃ!!と思ったけれど、落ち着いて考えたらきっと冬眠している」 「ええ、気がついてよかったですね。ってどれだけカエル好きなんですか」 「最後におまけ。最後の方にさえずりが拾えていたのは、嬉しい誤算」

蔵書を殺さないで

「『死の蔵書』を読んだよ」 「どうでした?」 「波乱に富んだ展開で、小説としては面白かったよ」 「じゃあ何としては面白くなかったんですか?」 「稀覯本を狙った古本屋――この物語でいう掘り出し屋には感情移入できないところ」 「 『せどり男爵数奇譚』の感想 でも、そんなことを言っていましたね」 読んだ本は読んでない本よりずっと価値が下がる。蔵書は、懐と住宅ローンの金利と不動産市況が許す限り、自分の知らないことを詰め込んでおくべきだ。 「 『ブラック・スワン[上]』 より」 「読んだ本は汚れるから価値が落ちる、という話ではありませんね」 「確かに市場価値は落ちるだろうけれど、そうじゃなくて知らないことを知ることができるという話じゃないかな」 「そういう話なら、もう少し正確に言うと、まだ読んでないけれどこれから読む本を詰め込んでおくのがいいんでしょうね」 「死蔵している本が一番もったいないというわけか。そう言えば、『実験的経験』まだ読んでないなぁ。『JavaScript 第6版』はじめ読みかけの技術書も何冊かあるや。この作品もシリーズ化しているから続きも読みたいし、どうしたものか」 「何だかんだいいながら、楽しんでるじゃないですか」 「感情移入できないからって楽しめないわけじゃないよ?」

世界の終わり

「 CAPCOM FIGURE BUILDER Monster Hunter vol.5 のリオレウス希少種」 「原種・亜種と同じく飛び回ったり走り回ったりして追うのが大変なのに、希少種ときたら頭も硬いのが厄介ですよね」 「切れ味が白でも弾かれちゃうもんなぁ」 「ガンランスには砲撃があるから、壊しやすいのが救いですね」 「でも、尻尾も硬いよね」 「そうなんですよ。しかも当てるチャンスが少ないので、他の部位への攻撃を控えめにしないと、切る前に死んでしまうんですよね」 「そう言えば体力少ないんだっけ」 「ええ、ほんとロクなモンスターじゃないです」 「でも、装備が強いんだよね。だから何匹も狩り続けることに。尻尾を剥ぎ取ったときに鱗が出たときの怒りはどこにぶつければいいんだろう」 「嫌がらせかと思ってしまいます」 「とまぁゲーム中ではさんざん嫌な目に遭わされたわけだけど、竜の王道を行くフォルムはやっぱり良いなぁ」

終焉の終演

『食の終焉』を読んだ。 アグリカルチャーとアグリビジネスの間「食の終焉」: わたしが知らないスゴ本は、きっとあなたが読んでいる で紹介されていたのがキッカケ。 結論だけ拾うと、「持続可能な食品にお金を払おう」と言っている。本書が描き出しているのはアメリカの事情だけれど、日本でも事情は変わらなさそう。 『津田大介の「メディアの現場」vol.12』 で農作物流通ジャーナリストの山本謙治さんは 「今の農産物価格は、それ自体の収入で農業者が食っていける(再生産できる)価格には達していない」 と言っている。 そんなことを言うのは、現在の食料生産は持続不可能だと考えているから。その原因は、下記にあると言う。カバーする範囲がとても広いけれど、最終消費者が変わらないことには、変わらないだろうということらしい。余談だけれど、切り口がファイブフォース分析に近いのは偶然なんだろうか。 安いものが売れるという消費の傾向 外食産業とのシェアの奪い合い 小売店との力関係 食品メーカ間での価格競争 食料生産のビジネス化(アグリビジネス化) この考え方は『文明崩壊 (上) 、 (下) 』の主張とよく似ている。『文明崩壊』も、環境問題という大きな問題に、色んな切り口から切り込んで、その解決の糸口として持続不可能な企業に消費者が目を光らせる必要があると主張していた。こちらは、どこに目を向けるべきかなど、もう少し詳しい話まで書かれていたと記憶している。 ここまでの大まかな構造で言いたいことはおおよそ分かるのだけれど、さらに具体的に内容を吟味しようとするととても辛い。まずきちんと読むのが辛い。「確か」とか「明らか」とか「事実である」とか、目にしたら警戒するようにしている言い回しがずらりと並んでいる。こんな言い回しをするにあたって、大量の事例を挙げている。けれど、それらは論理的に緊密に繋がっているわけではないし、うまくデータとしてビジュアライズされているわけでもない。と言うか、グラフはおろか表にさえしてくれていない。 というわけで、問題意識は分かるし、結論も少なくともそうした方がマシになるだろうと思える。けれど、一冊の本としては、あまり信が置けなかった。事例の多さが論理構造の弱さと相まって質より量で押すための弾幕に、断定口調の文体が疑問を抱かせず不安を引き起こすための煽り文句に

カエルの歌が

「ネイチャーテクニカラーMONOヤドクガエル マグネット×ストラップのコバルトヤドクガエル」 「リアルですね。ちょっとビックリしました」 「よくできているよねぇ」 「こちらはグラヌリフェラヌスヤドクガエル」 「名前が長いです。でもこちらの方がかわいいですね」 「ファンタスティックヤドクガエルなんて名前のもいるよ」 「4匹でヒーローやってたりしないですよね」 「カメじゃないんだから」