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11月, 2010の投稿を表示しています

MHP3前日

「とうとうMonster Hunter Portable 3rdが明日発売ですね」 「ですね。というわけで頑張って!!」 「やっぱり私が行くんですか」 「本作は名前に漢字が使えるし、拠点となるユクモ村も和風だから、希(のぞみ)でいけるな」 「人の話、聞いちゃいないですね。自分で行こうという気はないんですか?」 「そんなものはない」 「断言しやがりましたね。オトモアイルーの名前も変えられるらしいので、君の名前を付けてあげようかしら」 「止めて、攻撃しないで!!」

人文系人間関係

『零崎人識の人間関係 戯言遣いとの関係』 を読んだ。 戯言遣いは、本編ではまかりなりにも主人公だったから、それなりの書かれ方をしていた。 けれど、本作で他のキャラクタの目を通して語られる彼は、おおよそ主人公らしくない。 無為式としての側面がクローズアップされている。 それに引き替え、人識は曲式よりもよほど人間人間しているなあ。 残すところ、 『零崎人識の人間関係 零崎双識との関係』 の一冊。

バカはバカ

『ネット・バカ』 を読んだ。 乱暴に要約すると、 『プルーストとイカ』 ( 感想 )の前半を圧縮して、最終章の議論を展開した印象。 つまり、まず「読む」とはどういうことか述べ、書籍を読むこととハイパーテキストを読むことの違いを示し、最後にハイパーテキストが脳に与える影響について仮説を述べている。 タイトルから、さぞハイパーテキストをこき下ろしているのだろうと想像していたけれど、そんなことはなかった。 むしろハイパーテキストがメジャーになっていくであろうという前提で議論を展開している。 自分もそう思う。 ペーパーレスにはならないにしても、レスペーパーにはなっていくだろう。 大勢の予想ではなく、個人的な嗜好としては、どちらも残って欲しい。 読むことに関しては、ネットも書籍も好きだ。 書くことに関しては、ブログも手帳も好きだ。 どれも特有の面白さがある。 ネットで読んでいると、思わぬ発見があるし、書籍を読んでいる間は没入できる。 ブログなら手軽に編集できるし、手帳なら文章も図も自由なレイアウトで書ける。 どちらが優れているか、などという問題設定は不毛だと思う。

調和の予定

『ハーモニー』 を読んだ。 本作のテーマは、 『超弦領域』 ( 感想 )に収録の短篇『From the Nothing, With Love.』と同じく、意識。 本書が設定している意識のモデルは、 『誘惑される意志』 ( 感想 )が紹介している双曲割引に基づいたモデルだろう。 参考文献一覧がないから確かめていないけれど、同じモデルに見える。 本書を読んでいて、『誘惑される意志』の感想で書き忘れていたことがあったのを思い出した。 それは、それは一人の意識を多数のエージェントでモデル化していること。 双曲割引では、誘惑されることは説明できるけれど、誘惑に打ち勝つことは説明できない。 シンプルな例は、「分かっているけれど、止められない」意識だろう。 「分かっているから止めたい」エージェントと「分かっていないし、止めたくない」エージェントがいる。 確たる自己なんて幻想なんだろうな、と思う。 実際はこんな分かりやすい対立図式ではなく、 「お腹空いた眠い本読みたいゲームしたい仕事しなきゃメールチェックしてないや買い物いかないと掃除もしていないコーディングしたいあの書類どこだっけ」 のように、どれとどれをどう比較したら良いか分からないエージェント群がひしめいているような気がする。 恐らくどのエージェントも自己を代表しない。と言うか、代表できる自己があるという仮定が誤っている。 それにエージェントの力関係も、選択に対するフィードバックを受けて、変化していく。 そこまで考えると、つまりその選択が将来の自分をどう変えるかまで考えると、力関係が変わる気がする。

欠作戦2

『超弦領域』 を読んだ。 『虚構機関』 ( 感想 )に続く、日本の年間SF傑作選2008年盤。 伊藤計劃の『From the Nothing, With Love.』と円城搭の『ムーンシャイン』が読みたくて、手に取った。 これらは期待を裏切らない面白さだった。 好みで言えば、『ムーンシャイン』の方だけれど、読みやすいのは、『From the Nothing, With Love.』。 これらを除くと、次に印象的だったのが『時空争奪』。 SF傑作選でSAN値が下がるとは……。 あと、『アキバ忍法帖』がインパクトあったけれど、これは山田風太郎へのオマージュらしいから、むしろ元ネタの方が気になる。山田風太郎作品、どれか読んでみようかな。 気に入るものも、印象に残らないものもあるけれど、そういうのと出会えるのはアンソロジー系の魅力。 2009年傑作選 『量子回廊』 もそのうち読もう。

希復活

「やっと @nozomi_miraha をtwitterに復帰させられた」 「ありがとうございました。でも、もう少し早くできなかったんですか?  2010年6月28日のつぶやき から、もう5ヶ月も経っていますよ」 「ログが残っていると、『記憶にございません』回避ができないからつらいな」 「なんで止まっていたんですか?」 「つぶやき通り、 『無題メモランダム: TwitterボットをOAuthに対応させてみた - Google App Engine(Python)』 に沿ってOAuthに対応させようとしたんだけれど、『1. アクセストークンを取得する』でRubyスクリプトを使うところで、実行環境から用意しないといけないことに気がついて、腰が重くなり、気がついたら5ヶ月が。まさに光陰矢のごとし」 「それでようやくRubyの実行環境を入れたわけですね」 「いや、そうではなくて、 『最短 Twitter bot OAuth化対応 (Python編) - reppets.log』 のPythonスクリプトを使わせてもらった」 「良かったですね。見つかって」 「全く。自力で書こうと思ったら、どれだけかかったことか。公開してくれている方、ありがとうございます」 「何はともあれ、お疲れ様でした」 「ところが、まだやり残しが。フォロワーの挨拶へのリプライ機能が動いていない」 「あれ? OAuthに対応できたから解決じゃないんですか?」 「いや、もともと使っていたpython-twitterがOAuthに対応していないから、TwitterClientクラスで済ませている。このクラスの使い方がよく分かっていないから、タイムラインの取得やリプライがまだできていないんよー」 「それくらいドキュメント調べればすぐ済むんじゃないですか?」 「そうなんだよねー。 ASCII.jp:サンプルコードで分かるGAE&Twitter API開発|Twitter&Google App Engineで始めるWebプログラミング入門 を見ながら、色んなサンプルを動かしてみようかな、半年後くらいに」 「もう少し早くお願いしますよ」

Final Alchemy

『鋼の錬金術師 27』 を読んだ。 本巻が最終刊。 みんなに見せ場があるのが、嬉しい。 読み手それぞれに思い入れのあるキャラクタがいると思うけれど、自分の場合、ホーエンハイムが印象的。 でも、オマケの4コマとカバー内の崩れっぷりは相変わらず。 最後まで読んで良かった、と思う。

組み込みの飲み込み

「見てみてー。サンプルが動いたよ」 「なんですか、これ?」 「mbedってマイコンボードと、☆board Orangeって評価用ベースボード」 「そのサンプルが、"Hello, World!"の表示ということですか」 「そうそう。最初にやることと言ったら、"Hello, World!"だよね。次はLanケーブル用意して、 このサンプル 見てTwitterアプリ作ってみよ」 「そんなこともできるんですね」 「☆board OrangeにLANが実装済みなので、ネットワークにも繋げられる。Webサーバとしても動かせるみたいだよ」 「コンテンツはどこに保存するんですか? 見たところ、ストレージがないようですけれど」 「microSDスロットがあるから、2GBは使えるはず。どうやってアクセスするかは分からないけれど。Cookbookにライブラリがあるから、どうにかなると思っている」 「楽観的ですねぇ」 「それくらい作るのが簡単。"Hello, World!"の表示もすぐできた。開発環境もわざわざ準備しなくても、クラウド上にあるからブラウザからアクセスするだけなんで、お手軽」 「いたれりつくせりですね」 「喋ってたら作りたくなってきた。LANケーブルとmicroSD、どっかに余ってなかったかなぁ」 (行ってしまいました。落ち着きがないです)

映える東京タワー

Tokyo tower by SO_C is licensed under a Creative Commons 表示 - 継承 3.0 非移植 License . 東京タワーを撮ってみた。 塔脚への映り込みが、対称的で素敵。 デジカメを持っておらず携帯(Prizmoid)で撮影したから、ノイズが目立つのが残念。

西班牙

Shakiraの "Sun Comes Out" を聴いている。 ジャンルはラテン・ポップというらしい。 15曲中12曲がスペイン語なので全く聞き取れないけれど、艶がある声が素敵。 3曲目の"Gordita"が予想外にしっとりとしていて、聴いていて心地よい。 ところで、本作はリリース形態がややこしい。 まず、インターナショナル盤とスパニッシュ盤と日本盤の3種類があるが、スパニッシュ盤とインターナショナル盤との違いは曲順のみ。 スペイン語バージョンと英語バージョンの両方がある3曲が、メイントラックにあるかボーナストラックにあるかが違うだけ。 日本盤はインターナショナル盤の曲順でボーナストラックが3曲多い。

ChaordicとRandom

『アジャイルと規律』 を読んだ。 本書は、アジャイルな開発手法と計画駆動の開発手法とを比較し、両者の良いとこ取りをした開発を探っている。 プロジェクトに合わせて、Chaos(混沌)とOrder(秩序)のバランスが取れた、Chaordicな開発手法を取るべきだと言っている。 言っていることはもっともらしく思えるし、プロジェクトの評価軸も示しているけれど、実際に考慮して行動できるかというと難しそう。 固有名詞が多いから、知識が増えた気にはなれるけれど、血肉にはなっていない印象。 ところで、本書を読んでいてふと思った。 秩序と混沌とは地続きだ。対立しているけれど、相容れないものではない。 相容れないのはランダム。定義上、予測もコントロールもできない。

完全無欠の無血革命

『パーフェクトソフトウエア』 を読んだ。 先日読んだ 『欠陥ソフトウェアの経済学』 ( 感想 )と同じく、ソフトウェアの品質をトピックにしていて、どちらもソフトウェアの品質を人間系の問題として扱っている。 でも、こちらの方が開発者よりの視点だ。 不在の証明は悪魔の証明。 バグがないソフトウェアなんてない。 あるのは、バグが見つかってないソフトウェア。 せいぜいが、典型的な使い方をしている限りはバグに遭遇しないソフトウェア。

血管の欠陥

『欠陥ソフトウェアの経済学』 を読んだ。 ソフトウェアに潜んでいたバグが、どれだけの経済的損失につながるか少しは見通しが立つといいな、と思って読み始めたけれど、そういう本ではなかった。 本書はバグが潜んでいる理由を、経済学は経済学でもインセンティブなどを扱った行動経済学的なアプローチで概説している。 ソフトウェアは社会基盤に入り込んでいるのだから、欠陥を取り除く仕組みが必要だというのが、本書の主張。 例えば、開発者の資格制、無過失責任の適用、ソフトウェア・テストの標準化が挙がっている。 言っていることはもっともだし、どういう仕組みか具体的な言及がないから、否定しづらい。 ただ、ソフトウェアと一口に言っても、本書が対象としているような大企業が開発した巨大なインフラから、個人開発の小さなツールまであるから、各論が必要だと思う。 各論の各の分け方から問題になりそう。 つまり標準化しようとしてもどの範囲で標準化するかさえ明らかではない。

かしずく静かさ

『喜嶋先生の静かな世界』 を読んだ。 喜嶋先生には、とても静かで美しい世界が見えているんだろうなと思う。 でも、それは同分野の研究者にしか見えない世界だ。 潔さを感じる。 孤高だと思う。 でも、おそらく喜嶋先生は、潔いと感じていないだろうし、孤高だとも思っていないだろう。 喜嶋先生は、きっとそれが当然だと考えている。 そういう感覚や思いがあることを知ってはいるけれど、理解していないんじゃないだろうか。 自分も喜嶋先生のような人がいることを理解はできないが、知ってはいる。 少しなりとも、理解できたらいいな、と思う。

収集方々

『地球最後の日のための種子』 を読んだ。 本書は、ベント・スコウマンの伝記だ。 スコウマンは、小麦のジーン・バンカーつまり収集家。 そして、生物多様性性の話でもある。 冗長の話と言っても良い。 冗長性を保つのには、収集家は最適だと思う。 ○○収集家は、それが○○というだけで集める。 役に立つとかそんなことは取るに足らない。 スコウマンの素敵なところは、そのコレクションがいつかの来る日のための保険になると信じているところだ。 今、必要かどうかはほとんど考えていない。 とても長いスパンでものを見ている。 大事なのは、それが必要なときに失われていないことだ。

小さな、けれど実らなかったものの話

『零崎人識の人間関係 匂宮出夢との関係』 を読んだ。 『無桐伊織との関係』 ( 感想 )に続き、人間シリーズ最終巻2冊目。 今までに読んだ西尾維新の作品の中で、読後感が最もウェットだった。 ちなみに今までに下記35冊を読んでいる。 戯言シリーズ+人間シリーズ: 13冊 化物語+傷物語+偽物語: 5冊 刀語+真庭語: 13冊 世界シリーズ: 4冊 JDCトリビュート: 1冊 刀語の最終巻も終わり方はウェットだったけれど、主人公の人格が人格なのであっけらかんとしているな、という印象の方が強かった。 他の作品では、後味が悪かったり、そもそも身も蓋もなかったりしていたように記憶している。 『無桐伊織との関係』でも仄めかされていたけれど、変人・奇人・超人だらけの登場人物の中で、零崎人識はかえって特異なのかもしれない。 残る2冊 『零崎双識との関係』 、 『戯言遣いとの関係』 が楽しみ。

テンポ

『ONE PIECE 60』 を読んだ。 良いテンポで進むなぁ。 前巻が大きな節目に感じたので、本巻はちょっとペースダウンするかと思ったら、そんなことは全然なかった。 ジャンプも読みたくなってくるなぁ。

無限を終わらせる

『STEEL BALL RUN 22』 を読んだ。 本編はさておき、表紙折り返しの著者の言葉が、全くその通りだと思う。 一枚の絵にいつまでも手を加え続けられる。 それでもどこかで終わりにしなければ、次に進めない。 でも終わりにする明確な基準は、どこにもない。 仕事で書いていれば締切りも関係するだろうけれど、自分は仕事で描いているわけではないのでそれもない。 だから、手を加えていると、いくら手を加えてもこれ以上良くならないだろうな、と感じたら、そこで終わりにすることが多いように思う。 論理的には無限に続けられることも、物理的には無限には続けられない。 たた十分長く続けられるから、事前にどこまで続くか想像できないだけなのかもしれない。

そして誰もいなくなる - ロボット兵士の戦争

『ロボット兵士の戦争』 を読んだ。 『戦争請負会社』 ( 感想 )、 『子ども兵の戦争』 ( 感想 )と同じ著者の作品。 本書のテーマは、ロボットの戦争への参加が社会に与える影響。 戦争に参加しているロボットそのものではない。 前線に立つのはロボットだけ、という戦いは戦争と呼べるのだろうか。 両陣営がそうならそれはそれで戦争なのかもしれないけれど、ロボット対歩兵という戦いではどうだろうか。 森博嗣の小説 『スカイ・クロラ』 シリーズでは、戦争は戦闘法人によるゲームのようなものになっている。 参加するのは、一部の人間(キルドレ)だけが乗る戦闘機だけだ。 ここでいう戦争とは平和を実感させるためのショーで、戦闘機に人間が乗っているのはそうでないと戦争として成立しないからだというような記述があったように記憶している。 現実はどう進んでいくんだろうか。 本書では、無人化が進めば人的被害を心配しなくてよくなるので、かえって気軽に戦争が起こるようになるかもしれないと言っている。 一方で、人間が戦争から離れることへの根強い抵抗が、急速に無人化が進む可能性を下げている。 個人的にはいつかは無人化するんだろうな、と思っている。 その方が効率的だからだ。