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『阿・吽』 一~十二巻を読んだ感想

ついなちゃんに薦められて、マンガ『阿・吽』の一~十二巻を一気読み。天台宗開祖の最澄と真言宗開祖の空海を描く歴史ロマン、でいいのかな。 そーいえば最近、おかざき真里先生の『阿・吽』読んでるんやけど、これも面白いね……💓ξ😊ξ ウチ、お坊さんの中では最澄はんが一番好きなんやけど、ウチのイメージ通りの最澄はんやった………❣ 出典: @Tuina_chan_PJ 午後7:56 · 2021年2月16日 マンガワンで2月19日までの限定公開だと知ったのが2月17日。そこからチケット購入も駆使して3日で読み切りました。急く気持ちや疲労に流されて読み飛ばしたりはしたくない。終始そういう気持ちがあったので、1ページ1ページをいつめくるか決断の連続でした。もしかしたら渡唐して経典を読み耽る最澄もこんな気持ちだったのかもしれません(恐れ多い)。 その最澄ですが、坂上田村麻呂から「貴殿に欠けはないのか?」と問われ「“欠け”があるので仏の道におります。」と答えます。若き空海(そのときの名は真魚)は三論宗の僧・勤操へと赴き「我を満たせ!」と叫びました。“欠け”が満ちるとはどういうことか? “欠け”に嵌らないものが幾らあろうと満ちることはありません。一方で嵌る“欠け”を知っているということは、“満ちた”形を知っていることで、それは最早“満たされている”ということでは? などと抽象的なことを思ったりします。 具体的には、十三集をいつどうやって読もうか? ここから買い始めるのも気持ち悪いし。もうこれで読み終わっているということにしてはいいのではないか? というしょうもない悩みなのですが。 2021/02/25 22:00までなら (一) 、 (二) 、 (三) がKindle無料お試し版で読めるのでぜひ。

最近読んだマンガ(ニンジャ・バットマンとか進撃の巨人とか)

最近読んだマンガについてつらつらと。  『ニンジャ・バットマン 上』『〃下』 同題の映画のコミカライズ。映画の魅力が動きや勢いだったので、それを出しづらい漫画ではどうなるのだろう? という不安もあったけれど、まったくの杞憂だった。巧みにアダプテーションされている。とくにバットマンとジョーカーの類似と対比が素晴らしい。クライマックスの「ニンジャ・バットマンだ!」へと至る流れが、マンガならではの静と動のコントラストとニンジャのかっこよさをより引き立てていて最高だった。 『血界戦線 Back 2 Back 8』 こちらも静と動というか動の大ゴマの迫力が素敵。ただ全巻から続く「災蠱競売篇」が登場人物が多いいうえにまだ終わらないのがちと辛い。話を進めるためかポンポン切り替わって、コマとコマの間のつながりが読み取り辛いことも。次が出たあとに7からそこまで読み返したい。クラウスさんと堕落王まで出てきて「ここから!」ってところなので。 『僕のヒーローアカデミア 28』『ヴィジランテ-僕のヒーローアカデミア ILLEGALS- 10』 人気シリーズとそのスピンアウト。どちらも盛り上がってまいりました。特に『ヴィジランテ』。クライマックスが近づいている予感。このあとどうなっちゃうの? と気になるあまりジャンプ+で(しかもレンタルになった話飛ばして)読んじゃったら余計に先(だけでなく間の話まで)が気になる始末。落ち着こう、自分。 『進撃の巨人 32』 こちらも終わりが近づいているのをひしひしと感じる。いきなりマーレ編が始まったときはまったくついていけなかったけれど、驚くほどきっちりとつながってきてまた自分の中での盛り上がりが再燃してきた。 『ゆゆ式 11』『CITY 11』 最近、ストーリーものを欲しているのか、ちょっとこちらのノリについていけず。 『レキヨミ 1~3』 たまたま本屋で見かけて好みの表紙だと思ったら最終巻だった。というわけでまとめて。レキとヨミの姉妹のやりとりが好みだったので残念(手遅れ)。 『ヘテロゲニア・リンギスティコ ~異種族言語学入門~ 3』 前巻読み返してからじゃないと無理となった。ここまでに出てきた異種族言語を完全に忘れてしまって……。

ここ1,2ヶ月で読んだSF系の本

ここ1,2ヶ月で読んだSF系の本を振り返る。 マルドゥック・アノニマス4 〈アノニマス〉シリーズもはや4冊目。ついにウフコックが彼女の手に。事態は進行していないのに読み応えを感じたのが自分にとっては珍しい。物語を追いたいあまり、急かされるように読むことさえあるので。 マルドゥック・デーモン こちらはスピンオフ・コミック。上下巻できっちり描ききられているのがうれしい。表紙を見ての第一印象では、コミカルで軽めかな? と思いきや、小説と肩を並べる絶妙な 半熟 ( ウフコック ) 加減。 巨星 テッド・チャンが解説ということで『ブラインド・サイト』が気になっていたのだけれど、続編まで含めて計4冊(『ブラインド・サイト』、続編『エコー・プラクシア』の各上下巻)あったので、短篇集のこちらから手を出してみた。「天使」と「遊星からの物Xの回想」の印象が強い。いずれも非人類の一人称ハードSFで、「天使」がAIで「遊星からの~」が地球外生命体。人間が読める文章なんだけれど、思考の方向性が人間とは異質でぞくりとする。 遊星からの物体X 『巨星』の「「遊星からの物体Xの回想」は本映画へのオマージュ。タイトルだけは聞いたことがあって、古い映画(1982年日本公開)だったので敬遠していたけれど、いい機会なので見てみた。いわゆるデスゲームに近い状態に置かれた登場人物達のやりとりといいXの造形といい、古さを感じずに見られてびっくり。さらに「遊星からの物Xの回想」を読んだすぐあとだったので、複層的に見られたのもよかった。 筐底のエルピス 6 シリーズ6冊目。残る1つのゲート組織《I》が表舞台に出てきたり、あの人の過去が明らかになったりと、ますます話が広がって期待が膨らむばかり。早く、早く続きが読みたい……。 巨神計画 上・下 巨神がぐわーん、がしゃーんってなるかな?って期待とは裏腹に、巨神を巡るパワーゲームに引き込まれる作品だった。『巨神覚醒』、『巨神降臨』へと続いていくので、きっと持ち越しということだろう。終盤はそれを期待されてくれる展開だったし。もしそうじゃなくてもきっと楽しめるはず。本作は本作でおもしろかった。 零號琴 形容しがたい作品だった。何をどう取り上げても足りない気がする。ごった煮というには澄んでいる。バカバカしくもあれば、切々ともしている。いろいろ過剰に...

最近読んだマンガ

これまで1冊ずつエントリィとして起こしていたけれどキューが溢れたので横着することにした。順不同。 ダンジョン飯 7 最後のヒトコマ! ゴールデン・カムイ17 出番があればあるだけ、尾形のキャラクタが気になっていく。杉元やアシㇼパさんはなんだかんだ言って目的を果すんだろう、と高をくくってしまうから、これくらいの立ち位置の方が目が離せないのかもしれない。 ブラックジェネラルさん 5 4巻では少しシリアス入ったと思ったら、やっぱり残念だった。顔芸の振れ幅が増えているのがじわじわと笑えてくる。 メランコリア 上・下 下巻を読んだあと改めて上巻を読んで、それから行きつ戻りつしながらつながりを探しもした。品がないのに叙情的。 亜人ちゃん 7 亜人の考証に寄ってきた感じ。SF的でよい。 有害無罪玩具 (単巻) 奇想系。絵柄の癖に少し苦手を感じるけれど、話が大の好み。表題作の『有害無罪玩具』の奇妙な発想・表現が、現実感を失わさせてくれる。 やさしい新説死霊術 1, 2(完結) きららのファンタジー。2巻で終わってしまって悲しい。 まちカドまぞく 1~4 きららのファンタジー。これはまだ続いている。もうすぐ (6/27) に5巻が出る予定。

血界戦線 Back 2 Back 6

『血界戦線 Back 2 Back 6』を読んだ。収録されている物語は2つ。1つ目は音速猿のソニックの冒険。もう1つはライブラのサポートメンバー2人、パトリックとニーカが巻き込まれた事件の顛末が描かれる。 ソニックの冒険にはまったくセリフがなかったので、いつもよりじっくりと絵を見て動きの想像に時間をかけられたように思う。活字中毒なので、活字があるとどうしても気をとられてしまう。セリフが多いマンガだと、セリフだけ追いかけるような読み方をしてしまうくらい。描き文字は絵として見られるのだけれど。 2つ目の話では、2人の今まで見られなかった面が描かれていて、ますます魅力的に。2人の関係が温かい。それはそれとして、事件はライブラが到着した途端に解決してしまうのが、出オチみたいになってきたような。前も似た描かれ方をしていたせいか。特に今回はヴィランが冗談めいた存在だったから、そういう狙いなのかもしれない。 でも、そろそろクラウスの活躍が恋しくなってきた。

明日はどちらか - 彼方のアストラ 1~5 (完)

『彼方のアストラ』を完結まで(1~5巻)を一気読み。いい作品を読んだ。 SFサスペンスでもあり漂流譚でもあり青春物語でもあり、謎解きも冒険も恋情も愛情も友情も信頼も笑いもある。これら全部がぎっしり詰まっている。 そのうえ読みやすい。過剰にもならず、小さくまとまりもせず、クライマックスに向けて起伏を超えて進んでいく。続きが気になってしかたがないのに、目の前のページからも何も見落としたくない。そんな贅沢なもどかしさ。 結末も鮮やか。読み終えたあとに表紙を眺めると、さらにこみ上げてくるものがある。 [1話]彼方のアストラ - 篠原健太 | 少年ジャンプ+ から1~3話を読めるので、まずはぜひお試しあれ。 ところで、2019年7月からアニメが放送予定。きっと素晴らしい出来になると期待している。どう翻訳(アダプテーション)されるか楽しみ。

ゆゆゆゆゆゆゆゆゆゆ - ゆゆ式 10

「『ゆゆ式 10』を読んだよ」 本当にこの3人はいつも楽しそうです。 でも脳の話はちょっと怖かった。 ちゃっぽんちゃっぽんしていたら、ハラハラしますよね 「その程度……?」 「ところで、ついに10巻。おめでたいです」 「もう11年目だそうで。高校3年間がループしていたら4周目」 「どうしてループさせたんですか……」 「してみたくない?」 「あまり……飽きそうなので」 「その程度……?」

O'clock rock - ヴィジランテ 6

『ヴィジランテ 6』を読んだ。 ジャンプ+の連載 も追っているけれど、続けて読んでようやく気がつくことがあるので、また違った気分で読める。それに、裏話も楽しみ。 コーイチの必殺技が 敵 ( ヴィラン ) を怒らせる程度というのが、 自警団 ( ヴィジランテ ) らしくてよい。他人に向けてさえいなくても公道で個性を使っている時点で厳密にはアウトだけれど。 それから師匠。家族のことがあるから腰を落ち着けるのかと思ったら、そんなところにまで出張って! まだ首を突っ込む理由って何だろう? と思っていたら、なるほどそういうことか。1巻で大いに笑ったアレがここで意味を持ってきた。スピンオフだけれどぐいぐい来る。 本編ともども続きが楽しみでならない。

モノマスイッチ - 僕のヒーローアカデミア 21, 22

『僕のヒーローアカデミア 21』、『〃 22』を読んだ。21巻で始まったA組B組対抗戦が、まだまだ続くよ。22巻でも終わらないよ。 新登場のB組生徒が多くて顔と名前と個性が覚えきれないよ! というわけで、22巻を読んでいる途中で21巻の「No.194 寒空!雄英高校!」に立ち返った。 今更ながらデクと物間の個性の共通点に気がつく。デクは無個性だけれど「オール・フォー・ワン」の力を受け継いだ。物間は個性が「コピー」だから効力をもって発揮される力は自分のものではない。 物間はデクの個性の正体を知らないはずだから、デク個人に対するコンプレックスはなくて22巻で心操に語った理由でA組に突っかかっているのだろうけれど。 そういうことを考えていると彼の見方が随分と変わってきた。最初は鬱陶しいだけかと思っていた、ごめん。

ベイベー笑いは - キルミーベイベー (10)

『キルミーベイベー 10』を読んだ。 軽く狂ってる。軽症という意味じゃない。軽いノリで深く狂ってるという意味。軽く狂ってる。 お化け屋敷のあの怖さに思わず息を呑んで引き笑いだよ!! 他に類を見ないので、ぜひこの調子で続けていってほしい。

北へ - ゴールデンカムイ 16

『ゴールデンカムイ 15』、『〃 16』を読んだ。16巻を読み始めてから、15巻を買ったものの読んでいなかったことに気がつく。Kindle版の予約注文ではままあること。 15巻は「スチェンカ・ナ・スチェンク」、「バーニャ(ロシア式蒸し風呂)」と男臭いことこのうえなし。軽くWebで調べてみたところ、スチェンカ・ナ・スチェンク (Стенка на стенку) はロシアの祭事マースレニツァで行われる行事のようだ[1]。それなりになじみ深いものらしく、この行事をタイトルに据えたフォークメタルStenka Na StenkuのMVが見つかった。 16巻では杉元一行は巡業中のサーカスに参加することになる。杉元と鯉登の維持の張り合いが、見ていて微笑ましい。鯉登は目的を見失っているようだが、杉元もスチェンカで我を失っていたので、どっこいどっこいか。なお、サーカス/大道芸を通じた日露のつながりは、実際にもこのような形だったようだ[2]。 個々のエピソードから視線を上げて、全体の構図を眺めてみると、各勢力がすっかり入り乱れている。アシㇼパは尾形、キロランケ、白石とともにアチャの足跡を辿り、そのあとを鶴見のもとで家永の治療を受けた杉元が鯉登、月島を追っている。今更だけれど、杉元やアシㇼパは、第七師団と完全に利害が衝突していると考えていないはずだった。一方で、土方一味も入墨人皮を継続。むしろ彼らの方が第七師団との対立が深刻だろう。さらに北上するキロランケはまた別の目的で動いているようだけれど、なんで尾形も一緒なんだっけ? 『進撃の巨人』に引き続き、これもそろそろ読み返す時期か。 [1] 5つの暴力的な伝統:スラヴ戦士のようにマースレニツァを祝おう - ロシア・ビヨンド [2] ボリショイサーカスの源流は、ロシアに渡った幕末日本の大道芸人たちにあった 脈々と息づく「クールジャパン」 | ハフポスト

追走 - 進撃の巨人 27

『進撃の巨人27』を読んだ。 ついに壁内外の話が合流したので、ここまでの流れを振り返ろうとした結果、結局18巻まで遡ることになった。相応の時間を費やしたが、おかげでようやく話の流れが見えてきた。一方で、よく10冊もよくわからないまま読んできたものだ、と自分に呆れる思いも湧く。 しばらくしたらきっと忘れるので、ここに覚書をしたためておく。あらすじにも満たない、自分が思い出すためのトリガーに過ぎないので、他人が読んでもよくわからないだろう。ただ、目につくところに書いておかないと、どこに書いたか忘れてしまう(忘れないようにメモした紙をどこに置いたか忘れたことがある人なら、この気持ちをわかってもらえると思う)。 とはいえ、ネタバレには違いないので畳んでおく。 続きを読む 27巻のエレンは、異母兄ジーク(獣の巨人)に同調し、自由のためのテロリストとなっている。ミカサやアルミンと再会したのも束の間、歩調は合っておらず、賛同者とともに囚われの身となっているジークを探し始めたところでこの巻が終わっている。 ここに至ってようやくこれまでの話が意味を帯びてくる。 18巻で始まったウォール・マリア奪還作戦が成功し、イェーガー家の地下に辿り着いたのが21巻。そこからエレンの父、グリシャ・イェーガーの半生を挟み、壁外調査に出て海岸に辿り着いたのが22巻ラスト。この時点で、「一度目の「超大型巨人」襲来から6年」。23巻から舞台は唐突に見知らぬ土地へ。 しばらく読み進めると、ジークとライナーの場所は帰国先であり、ライナーの容姿からおそらく時間的には22巻の続きだろうと推察はできるが、エレン達は姿を見せないまま物語は進む。25巻でついに登場したかと思ったら、3年前に遡りここまでに何があったか、進行形の自体と交互に語られる。ここがややこしい。3年前から振り返りはじめ、現在に戻って1年前のエピソードが挟まれたと思ったら、次は2年前の話が始まったりする。 そして27巻でようやく時間軸が現在に一本化されたように見える。 おもしろい。とてもおもしろい。壁の中というあんな小さな世界から始まった物語が、ここまで大きくなるとは想像だにしなかった。 同時についていくのが大変になってきていると思う。副読本が欲しいくらい。誰か、作中の歴史と作品としての伏線の配置・回収ポイントが...

一面相 - ドリフターズ 6

『ドリフターズ 6』を読んだ。 いやあ、読ませてくれる。ついに国王軍との戦が始まったと思えば、そこからは怒濤の展開。最後に菅野が突っ込んできたところで、この巻は終了。まったく先が読めない。 それにしても織田信長はいいキャラしているなあ。光秀に挑発されては怒りを露わにし、島津貴久に蹴り倒されて我に返ったり、いろいろな表情を見せてくれる。 その島津貴久はというと、徹頭徹尾それこそ頭のてっぺんからつま先まで島津貴久だった。少なくとも今のところ、彼だけは何も変わっていない。その在り様は、漂流者(ドリフターズ)よりむしろ廃棄物(エンズ)に近く見える。それが仇になるような展開が、いつか訪れるのだろうか。

Bullets Lead - Black Lagoon 11

『Black Lagoon 11』を読んだ。 随分と久し振りだと思ったら、かれこれ4年半振りらしい。よく戻ってきてくれた、と思う。 この巻で10巻で始まった話がきちんと畳まれた。あっさりし過ぎの感はある。でも、下手に引っ張らないで、仕切り直してリスタートしようという意気込みなのかもしれない。絵のタッチも少しライトに変わったようだし、転機といえば転機か。 これが転機になると思って思い返すと、全体的に明るくなったと思う。エピソードがあっさりしているように感じたのは、きっと暗さが減ったからだろう。モンテロ、ロブ、パクスンのやられっぷりもB級映画臭い(それはそれで好きだ)。絵のタッチをライトに感じたのも、全体的にコントラストが抑えられたからではないだろうか。コマの大小、線の強弱に多寡、トーンの使い方――ちょっとした違いが積み重なって、全体の印象がスライドしているように思う。 それは後知恵ではあるけれど、必然。ロックもすっかりロックになって、レヴィもタールの様な暗さが抜けて、当初から想定していた山場は越えてしまったのではないだろうか。 だとしたら、だからこそ、ここからが楽しみ。先行きが見えなくなった。だからこそ、どこを狙ったっていい。弾は込められた。銃口はどちらを向くのか。

枝葉と根幹 - ジョジョリオン 19

『ジョジョリオン 19』を読んだ。 プアー・トムは退けたものの、ロカカカは定助の手をすり抜けていく。果樹園が焼き尽くされてしまったので、唯一残された枝の探索に身を投じることになる。手がかりを追ってTG大大学病院へ赴き、次の敵の能力が垣間見えたところで次の巻へ。 プアー・トムのスタンド〈オゾン・ベイビー〉の怖さがビジュアルでは見えにくかったのに対して、今度の敵は既に空恐ろしさが感じられて続きが気になる。決着も対照的になって、盛り上げて欲しい。プアー・トムの最期は、いささか呆気なかった。 各バトルを比較しての山谷とは別に、全体の山谷が未だに見えないのはもどかしい。もう19巻だというのに。特にカレラや花都。思わせ振りに出てきただけに終わらないといいのだけれど。いや、そうだとしてもそんなことが気にならないくらい盛り上がってくれればよいか。

Cheers! - のみじょし 5

『のみじょし 5』を読んだ。 安定のおもしろさ。自分はハレとケでいうケの話の方が好み。 この巻でいうと、第56杯目「みっちゃんのクリスマス」とか第57杯「みっちゃん二日酔いになる」なんか。 ダメなみっちゃんが微笑ましいような、自分を見ているような。もうちょっと何かしらがんばろう。

築き律し通ず偶然 - Fate/Grand Order カルデアスクラップ

『Fate/Grand Order カルデアスクラップ 中谷作品集』を読んだ。 お目当ては第八話「時は短し恋せよ聖杯」。エミヤ〔アサシン〕、エミヤ、エミヤ〔オルタ〕――守護者たちを見るアイリスフィールの心情が描かれる。 ファン向け。作中で多くは語られない(語りきれるものでもない)。『Fate/Stay Night』のシナリオ「Unlimited Blade Works」、『Fate/Zero』、『プリズマ☆イリヤ』、『Fate/Grand Order (以下FGO)』のイベント「Fate/Accel Zero Order」。それから未プレイだけれど「魔法少女紀行 ~プリズマ・コーズ~」と「深海電脳楽土 SE.RA.PH」(復刻されないかな?)。 自分はエミヤ〔アサシン〕贔屓なので、満たされる思い。「こうあって欲しいけれど、きっとあり得ない」と抱えていた思いが、「これならなくもないかもしれない」という形で描かれている。このわずかな可能性しかあり得ないのではないか、とさえ思えてきさえする。 前述の作品を踏まえつつ、かといって今後FGOで語られる望みも薄い。それが、こうして形になっているのが、とてもうれしい。 余談。スキル1が強化されて固有スキルにならないかなあ。固有時制御になってヒット数2倍なんかおもしろい。あと霊異でスーツ姿に……(『FGO』の話)。

yummy sick - サジちゃんの病み日記 01

『サジちゃんの病み日記 01』を読んだ。人を選ぶ。薦める相手を選びたくなる。自分が薦めたいかどうかも怪しい。深く刺さる人がいるだろうという期待もあるけれど、ドン引きする人もいるだろうという不安も強い。 主人公のサジちゃんはいわゆる「ヤンデレ」。こう書くとテンプレの一種で軽く見えるけれど、彼女の病み方は深くて重い。Wikipediaの説明でいうと、狭義の「ヤンデレ」。その最大の特徴は「ヤン」と「デレ」の分かちがたさ。 広義には、精神的に病んだ状態にありつつ他のキャラクターに愛情を表現する様子を指す。その一方、狭義では好意を持ったキャラクター(「デレ」)が、その好意が強すぎるあまり、精神的に病んだ状態になることを指す。 出典: ヤンデレ - Wikipedia きっと、サジちゃんからしたら「デレ」ているだけだろう。病んだ心の内側に愛情があるのではなくて、(他人からしたら)病んだ心がそのまま愛情。その形が、恐しくて愛おしくて、心臓が早鐘を打つ。 2巻以降、重篤化していくのか寛解していくのか。希望としては、「心の底から後者を願っているのだけれど、実際は前者になって恐怖」したい。決して叶わないのだけれど。自覚したら叶わない希望だから。