「というわけで春先に撮った写真のお焚き上げ第2弾。動物編」
「前回は植物編だったというわけですか。それはそれとして燃やさないでください」
「データだから燃やせないけれどね。とは言え、せっかく撮ったんだからどんな写りかチェックしないと、と引っかかり続けていた気持ちの整理にはなる」
「ではサクサク行きましょうか」
「カモメ」
「はい、次」
「素っ気な」
「ムクドリ。電線なんかにウジャウジャいるときは黒い点にしか見えないけれど、意外と鮮やかなクチバシしてんね」
「今は一羽ですか」
「四羽いた」
「横一列」
「からの方陣」
「統率されてる?」
「歩道を悠々と歩くコサギ。ずっと歩いていたので、思わずついていってしまった」
「尾行捜査?」
「カモメ再び。飛んでいるところを撮るのは難しいね」
「速いですからね」
「ムクドリはピント合った」
「これは飛んでいるところではなく、跳んでいるところでは」
「コサギもテイクオフ!」
「やっぱりついていったんですか」
「いけるか」
「情けない」
「それはそれとして逆関節かっこいいなあ」
「なってみます?」
「折れる折れる」
「ほらほらボラボラ!」
「スタープラチナ?」
「てめーはおれを怒らせた」
「だったらどうだと?」
「鶴の構え!」
「コサギです」
「はい……」
「さて、次は無機物編ですね」
「あと数枚かぁ」
「もうあらかた整理できたからそろそろいいかなめんどうくさくなってきた、って顔してますね……」