

『ダンジョン飯 6』を読んだ。前半、シリアス路線に再突入かと思ったら、後半のコメディで笑わせて貰った。
前半ではようやく復活したと思ったら早速はぐれてしまったファリンと再会。しかし、あんな形でとは。それに対するライオスの反応がシュール。シュロ-の吐露とも相まって、心底こういう人なんだと印象が強まる。
後半もちょくちょくシリアスが挟まるけれど、シェイプシフター回ではお互いをどう見ているか形にされるし、夢魔回は展開こそライオスやマルシルの内面に踏み込むものの、オチのおかげで明るい読後感。どちらのモンスターも、モンスターよもやま話も2ページずつと倍増の大盤振る舞い!!
シリアスもコメディもあったけれど、1冊として見ると身体と魂というテーマで一貫しているのがうまい。
以下はオマケ。「避けるべき」とわかっていても、シェイプシフターによる幻覚の犯人は気になるところ。これまでの言動から推測してみよう。以下はネタバレを含むので、それを気にしない既読者向け。
続きを読む
前提として、次の3点が作中で明らかになっている。
・もちろんどれが本物か
・ライオスが犯人の幻覚3体
・ファリン似ライオスの犯人はマルシルではないこと
では仮定を置きながら絞り込んでいこう。魔術書が明らかに偽物なマルシルの犯人は魔術との付き合いが浅いセンシのはず。チルチャックとセンシは罠のことと料理のことを教え合っているので、互いの道具のことをよく知っているはず。ということで消去法で道具が偽物な2人の犯人はマルシルと思われる。
ここまで仮定を置くと、迂闊じゃないマルシルの犯人はチルチャック。浅ましくない方のチルチャックはマルシル。かっこいい方のセンシの犯人はマルシルということになる。
さて残ったのはライオス。トールマンだと強く意識していそうなチルチャックがひげ面の犯人で、自身も魔物食にこだわりを持つセンシが目がヤバいのの犯人と考えると、ファリン似ライオスがマルシルになってしまうからこれはない。ファリンとライオスの区別が明確なマルシルが背もヒゲの有無を間違えることはなさそうだから、マルシルとセンシが逆か? でも身長に差があって自分にヒゲが生えているセンシがヒゲ面の犯人という可能性も、いやいやセンシは第40話扉絵で唯一写実絵を描いていたし。気になるのは、モデルを無視して飲食物を描いていたところ。いやいやチルチャックも絵心がないだけで観察眼はありそうだし。うーん、わからん!