「『Baby Driver』を観てきたよ」
「その顔を見ると、とてもよかったみたいですね」
「うん、この冒頭6分の映像がMVみたいで気持ち良かったので観に行って正解だった。約2時間、終始この調子」
「「カーチェイス版『La La Land』」なんて言われているとか」
「観ていないから比べられないけれど、いわゆるミュージカルみたいに登場人物が急に歌って踊り始めたりはしないよ? それより『Guardians of the Galaxy: Vol 2』を連想した。どちらもポータブルオーディオがキーアイテムだし」
「監督どうし友達で、同じアーティストがサウンドトラックに入らないようにTwitterのDMでやりとりしていたみたいですよ」[1]
「ホントだ。重なってない。あとは『Shoot 'Em Up』か。『Baby Driver』にはカーチェイスだけじゃなくて銃撃戦のシーンもあるんだけど、そこもやっぱりBGMとピッタリでさ。Motorheadの"Ace of Spades"に合わせたシーン思い出した。あれもフルレングスでノリノリだったなあ」
「音と映像がシンクロしていると盛り上がりますよね」
「そうそう。OK GOのMVなんか、どれも凝っていて楽しいよね。これなんか大好き」
「体を張っているところがかわいいです。ルーブ・ゴールドバーグ・マシンもいいですけれど」
「ただ、問題が一つあってな」
「なんですか?」
「映画館だから大人しく座って観ていないといけない。こんなにリズミカルなのに」
「マナーは守ってくださいね」
「思わずサントラ買っちゃったよ!! やっぱりBeckいいなあ」
「"Midnight Valtures"に収録されている"Debora"が使われていますね。双司君が音源を持っているのはそれくらいですか?」
「うん。曲じゃなくてアーティストで探すと、T. RexやQueen、Danger Mouseなんかはあるけれど。Danger Mouseはプロデュースまで広げればGorillazの"Damon Days", Beckの"Modern Guilt", Adeleの"25", Red Hot Chili Peppersの"The Gataway"もあるな。そうそう、レッチリと言えば、FLEA出てたわ」
「ちゃんとキャストとして名前も出ていますね」
「こうやって思い出していたら、やっぱり映像も欲しくなってくる。家で観るなら別に大人しくしている必要もないし」
「それはパッケージの発売か配信を待つしか」
「そうね。ところで、サントラと一緒に買ったパンフレットを読んで知ったのだけれど、エドガー・ライト監督って『Hot Fuzz』撮った人なんね。あと『タンタンの冒険』や『Ant-Man』の脚本も手がけている」
「『Ant-Man』は監督として参加していたのを降板しちゃったみたいですね」[2]
「あ、そうなんだ。そのまま続けていたらどんな作品になっていたのかな……」
「その後、ゴーサインが出るまが「きつかった」という話ですけれど、この作品を作ってくれたんだからいいじゃないですか」
「そうね。1999年に冒頭で使われている"Bellbottoms"を初めて聴いて以来、20年近く考えてきた作品とのことなので、ひとしお感慨深いだろうなあ」[3]
「2003年に監督したこのMVにもアイディアが反映されていますね」
「本当だ。車のワイパーを動かしたり、ドアをタップしたりしている。あーもう、ますますまた観たくなってきた!!」
[1] From ‘Shaun of the Dead’ to ‘Baby Driver,’ Edgar Wright shatters Hollywood’s formulas - The Washington Post
[2] エドガー・ライト、『アントマン』は観ていないしこれからも観ない - シネマトゥデイ
[3] "Baby Driver Music from The Motion Picture"のブックレットより。
[2] エドガー・ライト、『アントマン』は観ていないしこれからも観ない - シネマトゥデイ
[3] "Baby Driver Music from The Motion Picture"のブックレットより。