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secure curiosity - アゲインスト・リテラシー

アゲインスト・リテラシー ─グラフィティ文化論 Against Literacy: On Graffiti Culture『アゲインスト・リテラシー ─グラフィティ文化論』を読んだ。街中で見ること・見られることについて考えるいい機会になった。

まず、見ることについて。特に、街中の風景について。

風景は誰のものでもない。みんなの=公共のものだ。でも、私企業は広告で風景を侵害している。

第1章の「バンクシーズ・リテラシー」で紹介されるストリート・アーティスト・BANKSYが描くグラフィティには、そんな屋外広告に対するアンチテーゼが込められている(ものもある)。"There's no such thing as good publicity" (よい広告なんて存在しない)なんてメッセージの作品もあるし、作品集『BANKSY YOU ARE AN ACCEPTABLE LEVEL OF THREAT』には、こんな言葉が載っている。
公共の場にある広告は選択肢を与えない。
見るか見ないかは君の選択だ。それは君のものだ。君の所有物だ。
並べ替えろ。再利用しろ。

自分は電車内の写真週刊誌の広告が嫌いだ。子供も利用する公共交通機関内に吊り下げるようなものじゃないと思っている。だから主張には肯ける。方法は違法だけれど(でも、子供っぽいから、アウトサイダー・ヒーローが格好良く見えたりもする)。

反対に見られること=監視カメラにも批判的だ。監視カメラの向く先に"WHAT ARE YOU LOOKING AT?"なんてメッセージを残してもいる。将来、もしドローンが飛び交うようになったら、ドローンにも何かしでかしそう。アンチドローンのアートと言えば、『第18回文化庁メディア芸術祭』で展示されていた"Drone Survival Guide"を思い出す。

ところで、監視カメラやドローンに負けず劣らず、ケータイのカメラも恐い。勝手に撮った他人の写真をSNSに投稿して笑いものにするとか、既に問題も出てきているし。『量子怪盗』に出てきた〈結界(グヴロット)〉(情報交換を完全にコントロールできる便利ガジェット。せいぜい人がいることしか分からなくすることができる)みたいなの、できないかなぁ。

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