『テスタメントシュピーゲル2』を読んだ。
最後に至っても作中時間は『1』からほとんど進まない。『2』は、『1』でMPBの視点で描かれた事態の進行を、MSSの視点で再度追う形。『オイレンシュピーゲル肆』と『スプライトシュピーゲルIV』の関係と同様。
でも、『1』で植え付けられた不安が随分と払拭された。やってくれたのは冬真。特甲児童を救うため、混沌として何が何だか分からなかった事象に、ちょっとずつではあるけれど光を当ててくれている。ようやく輪郭が浮かび上がってきたように思う。
加えて、最後にわずかに進んだ作中時間で、『1』のラストでは点に過ぎなかった希望の光が、周囲を照らし始める。ついにMPBからは〈猋(ケルベルス)〉の3人、MSSからは〈焱の妖精(フォイエル・スプライト)〉の3人が合流しそう。MSSの接続官(コーラス)=水無月も面白いことになってきた。MPBの接続官=吹雪は、このまま捕われのヒロインポジションなのかな? そして、9人目の冬真。彼と鳳(あげは)の再会がクライマックスになりそう。
ところで、この巻の雛(ひびな)がとても素敵。『スプライトシュピーゲルI』での第一印象では、ライトノベルにしても狙い過ぎに感じたし、その後もこれといって(他が強烈過ぎて相対的に)強烈なエピソードがなかった[1]。それが、この巻では、身勝手/狡猾/健気/勇敢。報われて欲しい。
最後に至っても作中時間は『1』からほとんど進まない。『2』は、『1』でMPBの視点で描かれた事態の進行を、MSSの視点で再度追う形。『オイレンシュピーゲル肆』と『スプライトシュピーゲルIV』の関係と同様。
でも、『1』で植え付けられた不安が随分と払拭された。やってくれたのは冬真。特甲児童を救うため、混沌として何が何だか分からなかった事象に、ちょっとずつではあるけれど光を当ててくれている。ようやく輪郭が浮かび上がってきたように思う。
加えて、最後にわずかに進んだ作中時間で、『1』のラストでは点に過ぎなかった希望の光が、周囲を照らし始める。ついにMPBからは〈猋(ケルベルス)〉の3人、MSSからは〈焱の妖精(フォイエル・スプライト)〉の3人が合流しそう。MSSの接続官(コーラス)=水無月も面白いことになってきた。MPBの接続官=吹雪は、このまま捕われのヒロインポジションなのかな? そして、9人目の冬真。彼と鳳(あげは)の再会がクライマックスになりそう。
ところで、この巻の雛(ひびな)がとても素敵。『スプライトシュピーゲルI』での第一印象では、ライトノベルにしても狙い過ぎに感じたし、その後もこれといって(他が強烈過ぎて相対的に)強烈なエピソードがなかった[1]。それが、この巻では、身勝手/狡猾/健気/勇敢。報われて欲しい。
[1]『スプライトシュピーゲルI』の感想で、「こんなパーソナリティないだろうと思う」とか「今のところ『オイレンシュピーゲル』の方が好み」とか書いていたくらい。