『レターズ/ヴァニシング (2) 精神侵食』を読んだ。まず、続編が出たのが嬉しい。今回もハードでヘヴィ。グロテスクだけれど美しい。
前作の登場人物も出てくるけれど、主役だった虎風と姫晴の影は薄め。今作の中心は、新キャラクタの大地と亜季、千里、それから前作からは鵬珠と雪乃だった。
増えたのはキャラクタだけじゃない。前作で導入された〈世界言語〉とオフスプリオリの設定を土台に、さらにその上で人工臓器や人工知能の設定が展開される。アイデンティティの問題も大きく扱われていて、ハードSFの様相を呈している。
キャラの多さに比例して視点の切り替えが、設定の密度に起因して説明的な台詞が多い。その上、ミステリィ形式で終盤で一気に収束するから、中盤までワーキングメモリ不足に陥っていた。でも、不足しているなりに理解したいと思えていたのは、各キャラが世界を認識するフィルタと設定内容が解きがたく絡み合っているからだろう。
でも、やっぱり忘れていたことが多かったので、前作を読み返した上でもう一度読みたい。
ところで、こうしてシリーズ2作目を読んだ今だと、シリーズを通した主役は鵬珠なんじゃないかと思えてくる。各巻単体の主役はそれぞれ別に存在しているのだけれど、彼女だけが1, 2巻続けて事件の渦中にいて次第に変容(成長?)している。
前作の登場人物も出てくるけれど、主役だった虎風と姫晴の影は薄め。今作の中心は、新キャラクタの大地と亜季、千里、それから前作からは鵬珠と雪乃だった。
増えたのはキャラクタだけじゃない。前作で導入された〈世界言語〉とオフスプリオリの設定を土台に、さらにその上で人工臓器や人工知能の設定が展開される。アイデンティティの問題も大きく扱われていて、ハードSFの様相を呈している。
キャラの多さに比例して視点の切り替えが、設定の密度に起因して説明的な台詞が多い。その上、ミステリィ形式で終盤で一気に収束するから、中盤までワーキングメモリ不足に陥っていた。でも、不足しているなりに理解したいと思えていたのは、各キャラが世界を認識するフィルタと設定内容が解きがたく絡み合っているからだろう。
でも、やっぱり忘れていたことが多かったので、前作を読み返した上でもう一度読みたい。
ところで、こうしてシリーズ2作目を読んだ今だと、シリーズを通した主役は鵬珠なんじゃないかと思えてくる。各巻単体の主役はそれぞれ別に存在しているのだけれど、彼女だけが1, 2巻続けて事件の渦中にいて次第に変容(成長?)している。