

『僕のヒーローアカデミア 18』を読んだ。
死穢八斎會編が完結。治崎が掘り下げられたけれど、動機にも手段にも破綻が見えて一歩引いて見てしまう。個性も分解+修復と相反しているし、意図的なのかな。
以下、気がついた破綻。ネタバレを含むので、既読者向け。
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破綻を挙げると、
- 組長に拾われた恩を返したいと言いつつ、組長を植物状態に追いやっている (結果論だが、目的を達したら修復するつもりだったのに個性を奪われたので、それもできなくなってしまった)。
- 恩返しのために死穢八斎會を再興させようとしているけれど、手段が組長の意に反している。
- 死穢八斎會を含めヤクザが衰退したのは敵の隆盛が原因なおに、敵名を名乗ったり敵にしか見えない。
- 敵だけでなくヒーローも憎みんでいるのに、再興手段が壊理の個性を利用した薬のヒーロー・敵双方との取引 (少なくとも組長にはそう語っている)。
個性因子を消滅させられるのだから、「全人類から個性を消し去る。そうすれば死穢八斎會が自力でのし上がれる」くらいの規模と矜恃を見せて欲しかった。下準備が完全に整って自分の個性も消して、そこからが本当の勝負みたいな展開を見たかったなあ。
以上、ネタバレ終了。
結果、敵(ヴィラン)連合の踏み台として目に映ってしまい、悪役としての魅力が見えない。なんだか残念。後に予想も着かない形で、本編が伏線になっていたと発覚したりしないかな。
話は変わるけれど、p.11左下、デクの背負われた壊理のコマが描きかけに見えるのが気懸かり。TVアニメはじめ劇場版も決まったりとマンガ以外にも多忙そうなので老婆心が湧いてくる。リカバリーガールが側にいるわけじゃないのだから、と。