その違いは「都市」の扱いに見て取れる。『この世界が消えたあとの科学文明の作り方』では持続可能な生活を営めないので都市を離れようと言っていた一方で、この『次の大量絶滅を人類はどう超えるか』では持続可能な都市の在り方について語っている。たとえばカビや細菌を使った生体材料の話なんかが取り上げられている。
本書が揺さぶってくるのは「都市」の在り方だけではない。「人間」の在り方にまで迫ってくる。生物としての人類へのエンジニアリングや、人間を人間たらしめているであろう意識のアップロードさえにも言及される。
ここまで来るとSFの世界だけれど、出発点となりそうな技術の開発は進んでいる。人類はどこまで生存できるのだろうか。
子供時代の学校壊れないかなぁみたいな軽いノリで世界滅びないかなぁと思って読み始めたので、なんだか申し訳ない心持ち。
ここでは簡単にまとめたけれど、いろいろと読みながらツイートしたので『この世界が消えたあとの科学文明のつくりかた』の感想ログ - Togetterまとめにピックアップしておいた。