「『月見月理解の探偵殺人』を読んだよ。シリーズまとめて5冊」
「またえらく飛ばしましたね」
「ペースはな。ページは飛ばしてないぞ、もちろん」
「活字中毒の双司君がページ飛ばすだなんて思ってませんよ。その様子だと面白かったようですね」
「うん。ものすごく乱暴にまとめると、西尾維新の〈戯言〉シリーズのいっくんと青色サヴァンが、ライアーゲームに参加している感じ」
「本当に乱暴ですね」
「暴力も反対だけれど、この本に出てくる〈探偵殺人ゲーム〉のように口先三寸に命運が決まってしまうのも……」
「そのゲームに直接命が懸かるという展開ですか?」
「うん。ベースは通称〈人狼〉ってゲームみたい」
「Wikipediaには『汝は人狼なりや?』で記事が作成されていますね」
「タイムラインにもときどき名前が出てきて気になっていたので、関連項目に挙がっている狼BBS まとめサイトでルールとかログとか読んじゃったよ。面白そうだけれど、参加するのは難しそうだなぁ。生活不規則だから、1週間定期的に参加できそうにない」
「それだと難しそうですね」
「ログを読んでいると、プレッシャーがあると合理的には考えられないことがよく分かる。でも自分なんかログをプレッシャーがない状態で読んでいてもぜんぜん分からん」
「ダメそうですね……」