「『珈琲店タレーランの事件簿』を読んだよ」
「双司君、コーヒーもミステリィも好きですもんね」
「うん。そんなわけで手に取ってみた」
「どうでしたか?」
「表紙とタイトルから薄々感じていたけれど、『ビブリア古書堂の事件手帖』に似ている感じ」
「どんなところが似ているんですか?」
「設定に共通点が多いんよ。ざっと挙げるとこんな感じ」
- 探偵役が流行っているように見えない店の女性
- その店にちなんだ蘊蓄が多い
- 舞台としている地域の描写に力を入れている
- 事件は日常のミステリィ
「それから短篇連作形式だったりと構成にも似ているところが。でも、あんまり言うとネタバレになるからこれくらいで」
「そうですね。これから読もうという人もいるでしょうし」
「あと、舞台が京都というところと会話の雰囲気から、少し西尾維新さんの作品にも共通する雰囲気をうっすらと」
「『ビブリア古書堂の事件手帖』とは随分と隔たりがあるような」
「そうだね、人も死なないし。ミステリィはやっぱり人が殺人が不可欠だよね!!」
「危ない人がいます」