「『ヘンゼルとグレーテル』を観たよ」
「韓国映画なんて珍しいですね」
「薦められて。ホラーなんだけれど、映像が鮮やかなのが面白かったよ」
「ホラーで鮮やかというと、血?」
「あ、そういう意味じゃなくて、衣装の色とかセットの小物とか」
「スプラッタな方向に想像してしまいました」
「顔色一つ変えずに言うね」
「確かにホラーってモノトーンに近い暗い映像のイメージですよね」
「うん。彩度が高いと快活なイメージになるだろうし、暗いところは本能的に怖いからね」
「そう言えば『魔法少女まどかマギカ』の魔女結界の中も色鮮やかでしたね」
「犬カレー空間か。あれも独特の不気味さがあったなぁ。うまく違和感のある組み合わせにしているのかな?」