

『進撃の巨人27』を読んだ。
ついに壁内外の話が合流したので、ここまでの流れを振り返ろうとした結果、結局18巻まで遡ることになった。相応の時間を費やしたが、おかげでようやく話の流れが見えてきた。一方で、よく10冊もよくわからないまま読んできたものだ、と自分に呆れる思いも湧く。
しばらくしたらきっと忘れるので、ここに覚書をしたためておく。あらすじにも満たない、自分が思い出すためのトリガーに過ぎないので、他人が読んでもよくわからないだろう。ただ、目につくところに書いておかないと、どこに書いたか忘れてしまう(忘れないようにメモした紙をどこに置いたか忘れたことがある人なら、この気持ちをわかってもらえると思う)。
とはいえ、ネタバレには違いないので畳んでおく。
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27巻のエレンは、異母兄ジーク(獣の巨人)に同調し、自由のためのテロリストとなっている。ミカサやアルミンと再会したのも束の間、歩調は合っておらず、賛同者とともに囚われの身となっているジークを探し始めたところでこの巻が終わっている。
ここに至ってようやくこれまでの話が意味を帯びてくる。
18巻で始まったウォール・マリア奪還作戦が成功し、イェーガー家の地下に辿り着いたのが21巻。そこからエレンの父、グリシャ・イェーガーの半生を挟み、壁外調査に出て海岸に辿り着いたのが22巻ラスト。この時点で、「一度目の「超大型巨人」襲来から6年」。23巻から舞台は唐突に見知らぬ土地へ。
しばらく読み進めると、ジークとライナーの場所は帰国先であり、ライナーの容姿からおそらく時間的には22巻の続きだろうと推察はできるが、エレン達は姿を見せないまま物語は進む。25巻でついに登場したかと思ったら、3年前に遡りここまでに何があったか、進行形の自体と交互に語られる。ここがややこしい。3年前から振り返りはじめ、現在に戻って1年前のエピソードが挟まれたと思ったら、次は2年前の話が始まったりする。
そして27巻でようやく時間軸が現在に一本化されたように見える。
おもしろい。とてもおもしろい。壁の中というあんな小さな世界から始まった物語が、ここまで大きくなるとは想像だにしなかった。
同時についていくのが大変になってきていると思う。副読本が欲しいくらい。誰か、作中の歴史と作品としての伏線の配置・回収ポイントが見渡せるようにビジュアライズしてくれないだろうか(他人任せ)。