『百万畳ラビリンス』の上下巻を読んだ。
いきなり無限に続く迷宮に放り込まれる舞台設定から、『〔少女庭国〕』や『ギャルナフカの迷宮』を連想したけれど、全然違う話だった。
主人公の礼香が、ぐいぐいと話を引っ張っていく。序盤こそ迷宮の謎に気を取られていたけれど、中盤以降さらにテンポアップして彼女から目が離せなくなった。探究心が強いうえに恐いくらい思い切りがよいから、ときに頼もしくときに危なっかしくて、ワクワクもハラハラもさせられる。
こうして振り返ってみると、自分が感情移入していたのは、彼女ではなく行動をともにしている盾子だったように思う。さぞ気苦労が絶えないことだろう、と相憐れむような気持ちさえ湧く。それから、礼香が、迷宮の特性を逆手にとってグリッチ (バグ・不具合を意図的に活用すること) 上等で迷宮を後略していく勇姿への、憧れの気持ちも。
いきなり無限に続く迷宮に放り込まれる舞台設定から、『〔少女庭国〕』や『ギャルナフカの迷宮』を連想したけれど、全然違う話だった。
主人公の礼香が、ぐいぐいと話を引っ張っていく。序盤こそ迷宮の謎に気を取られていたけれど、中盤以降さらにテンポアップして彼女から目が離せなくなった。探究心が強いうえに恐いくらい思い切りがよいから、ときに頼もしくときに危なっかしくて、ワクワクもハラハラもさせられる。
こうして振り返ってみると、自分が感情移入していたのは、彼女ではなく行動をともにしている盾子だったように思う。さぞ気苦労が絶えないことだろう、と相憐れむような気持ちさえ湧く。それから、礼香が、迷宮の特性を逆手にとってグリッチ (バグ・不具合を意図的に活用すること) 上等で迷宮を後略していく勇姿への、憧れの気持ちも。