「『アンディ・ウォーホル展』にいってきたよ」
「ようやくですね」
「この間行くつもりだった日は酷い雪だったんだよねぇ」
「雨男だとは思っていましたが、雪男でもあったんですね」
「人をビッグフットみたいに言うなや」
「雨男の方は否定しないんですね。ともあれ、どうでした?」
「『アメリカン・ポップ・アート展』で見られたアンディ・ウォーホルは、一側面だったのだなぁ、と実感できたよ。同時に自分が好きなのはポップアートなんだな、とも実感できた」
「『ウォーホルの芸術~20世紀を映した鏡~』を読んだ時は、予習のようだったと言っていましたけれど、そのコンテキストではどうでした?」
「その本で言及されていた作品の実物を見られたのは、素直に良かったと思う。色々あってその本ではモノクロの小さな図版しか収録されていなかったしね。しかし、『エンパイア』は人類には早過ぎるだろ……」
「〈ポップ〉と形容される一方で、映像は実験的でしたね」
「ね。哲学的ですらあった。でもまぁ、そんなことよりカエルをモチーフにした作品が見られてよかった」
「即物的ですね……」
「お土産ショップで思わずマグネット買っちゃったよ!!」