「グレッグ・イーガンのSF小説『白熱光』を読んだよ」
「短篇集『プランク・ダイブ』の時以来、約2年振りですね」
「今度は長篇で、短篇以上に読むのに疲れたよ。ただでさえ難しいのに、章ごとに視点が交互に入れ替わって、頭の切り替えが大変だった」
「なんて言いますが、読むの速いですよね。今回も2日で読んじゃっていますよ」
「正確な理解は放棄気味なので」
「それでいいんですか?」
「雰囲気を楽しめたから、いいんじゃないかな」
「娯楽としてはそうかもしれないですね」
「何が楽しかったって、奇数章と偶数章のバランス。この手の構成の小説を読んでいると、一方が気になって他方を飛ばし読みしがちなのだけれど、この作品はどちらも気になって気になって」
「それはページを捲る手が止まりませんね」
「魅力の一つは、各章で描かれる世界の、振れ幅の大きさ。とてつもないスケールだった。時間しかり、大きさしかし、技術レベルしかり、知識レベルしかり」
「それでも、1冊の作品になっている以上、接点はあるんですよね?」
「そこを読み解くのも、また楽しみの一つ。翻訳者や用語をチェックされた方による情報が参考になるかと。作者による解説ページも読めたら、もっと面白いんだろうけどなぁ」
板倉充洋さんが作ってくださったグレッグ・イーガン『白熱光』(新☆ハヤカワ・SF・シリーズ)の科学・数学関連の解説ページはこちら http://t.co/fJnaZU3K9C 。作品を読む前に読んでも全然意味がわからないと思いますが、完全に自力で読もうという方以外は(続
— 山岸真(P.N) (@ymgsm) 2013, 12月 8
続)「2章:スプリンターの図」 http://t.co/Bj1JiFMo2Q はとくにお役に立つと思います。あと、6章、8章、12章(追記あり)、20章も各ページの図があるとわかりやすいかも。
— 山岸真(P.N) (@ymgsm) 2013, 12月 8
続)訳者あとがきのうち405から409ページにも設定・話の枠組みをかんたんにまとめましたので(一段落だけ警告後にネタバレあり。410ページ以降は後半の内容にかなり触れています)、読んでいてごちゃごちゃしてきたら見ていただくと、少しは役に立つかなと。
— 山岸真(P.N) (@ymgsm) 2013, 12月 8
「もちろん英語ですもんね」
「うん。気軽に楽しく読めるほどには英語できない。Riding the Crocodileを読んでみたいんだけどなぁ。あ、それから、次に日本語で読める作品『クロックワーク・ロケット』も楽しみだ」
「そちらの刊行予定は2015年10月。また約2年後ですね」
「待ち遠しいよ。ところで、「自分がまとめて読みたかったので、Web上の感想 (主にツイート) を【ネタバレ含む】『白熱光』の感想などまとめにまとめました」
「タイトルにある通り、ネタバレしている感想も含んでいるので、読後にどうぞ」