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and how? - 終末なにしてますか? 忙しいですか? 救ってもらっていいですか? #02

終末なにしてますか? 忙しいですか? 救ってもらっていいですか?#02<終末なにしてますか? 忙しいですか? 救ってもらっていいですか?> (角川スニーカー文庫)『終末なにしてますか? 忙しいですか? 救ってもらっていいですか? #02』を読んだ。

#02では、主人公ヴィレムが知らない歴史が徐々に明かされて、この世界の根幹に関わる謎が提示される。その提示のされ方も心憎かった。思えば、こういうハイ・ファンタジーを心を躍らせて読むの、久し振りな気がする。

それから、この巻も相変わらずクトリがかわいい。健気で、素直じゃなくて、でも時に真っ直ぐで素敵。そんな彼女の魂はアレに由来しているのだろうけれど、それってどういうことだろう。そもそもアレがなんなのかさえ、まだほとんど語られていないから、想像もうつかない。

次巻あたりでこれらの謎が交錯するのだろうか? と気になって気になって、もう『#03』も読んでしまった。なので、そちらの感想も近々。

ところで、あとがきを読むと、こうして#03を読めているのは、作者だけじゃなくて#01, #02を買った読者のおかげでもあると強く意識させられる。売れないと続きも出せないってことを。

というわけで、未読の方はぜひ。今ならKindle版が半額でお買い得なので。!! まとめ買いで3冊を1クリックで‼ #03は電子特別版で短篇もついてるよ!?

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