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分ける。バラす。整理する。 - 世界を動かすプロジェクトマネジメントの教科書

世界を動かすプロジェクトマネジメントの教科書 ~グローバルなチャレンジを成功させるOSの作り方『世界を動かすプロジェクトマネジメントの教科書』を読んだ。

「世界を動かす」だなんて、大げさに感じていたけれど、実質的なターゲットは中小規模・受注型プロジェクトだった。それならちょうどいい。大規模・受注型でも、厳格なマネジメントがされていないなら、この辺りから始めることになるんじゃないだろうか。いきなりフルセットは導入できない。

コストやリスクのマネジメントも含め一通り触れられているけれど、関心を引かれたのは進捗のマネジメント。これまで何度も、それに今も問題になっているからだろうなあ。まともに進捗することの方が珍しいくらいで、溜め息が出る。

きっと後で見返すであろう、自分にとってのポイントは次の通り。これらが、進捗管理の基本的なフローを構成している。くわえて予実の乖離に対するリカバリが必要だけれど、その内容はケースバイケースになるだろう。

2-3 WBSを作る

抜けがないように、P-WBS (成果物スコープ) とF-WBS (仕事のプロセス) のマトリクスで洗い出す。プロジェクトマネジメントの作業も忘れない。

3-2 スケジュールを立案する

「いつ着手すべきか?」を「逆算」で考える。並行関係、依存関係を意識する。

4-1 進捗を正しくとらえる

「いつ終わるか」を予測するために、「仕事があとどれだけ残っているか?」でとらえる。

4-2 スケジュールをコントロールする

見込日(≠予定日)で追いかける。計画のベースラインはめったに変えない。

とにもかくにもWBS。これが最大のポイントとかかれている。P-WBSとF-WBSのマトリクスを知った今振り返ると、自分はP-WBSの視点でばかり考えていた。F-WBSにも目を配るようにしよう。そして、作ったらWBS作成のポイントを使って見直そう。

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