「『未来のモノのデザイン』を読んだよ」
「2008年に出版された本ですね。もう実現されているモノはありましたか?」
「そういう具体的なプロダクトの話じゃなかったよ。もっと抽象的な話。設計思想とでも呼ぶのかな。ともあれ、人と機械とのインタラクションに関する話だった」
「うん。どちらもパイロットと戦闘機のインタラクションの話だったから。前者では戦闘機が知性的な一方で、後者はパイロットがウィーケストリンクは自分だと認識している。そう言えば最近関連した話をどこかで聞いたような」
「うーん、ここでは話していませんし、Twilogにもそれらしいのは見あたりませんね」
「思い出した、『機械との競争』の話を人づてに聞いたんだった」
「通りで」
「なるべくツイートするなり検索可能にしているつもりだけれど、こういうふとした連想はカバーしきれないなぁ」
「それができたら、自分が何を思いつくか予想できているってことですよ」
「そりゃ無理な話か。人間と機械が〈共通基盤〉を持つのが難しいのは、この辺りにも原因があるよね」
「電子化されていないと、ソフトウェアから見えませんもんね。電子化されていたとしても、人間にとって読みやすいのと、機械にとって読みやすいのは、随分違いますし」
「そうそう。で、その関連した話だけれど、『機械との競争』で、チェスが一番強いのは人間でもAIでもなくて、AIの支援を受けた人間だというような話があったらしくて」
「そういう形態のチェスについてなら、2ヶ月ほど前にツイートしていますね」
「そうだっけ?」
「ええ」
こんなんあるんだ。「チェスにおいては、人間がチェスソフトウェアを積極的に利用する「アドバンスド・チェス」と呼ばれる試合が存在する」 pc.watch.impress.co.jp/docs/column/ky…
posted at 23:49:57
「ホントだ。すっかり忘れてた。自分の記憶はあてにならんもんだなぁ」
「そういうところを機械がサポートしていければいいんじゃないでしょうか」
「うん、よろしく。と思う一方で、場合によっては抵抗も大きいだろうな、とも思うよ。『確信する脳』で、記憶と現実が違った場合、記憶を優先するケースがあるって話もあったし」
「それだけ人間にとっては認知的不協和が耐えがたいんでしょうね」
「その辺りを踏まえたデザインが必要だよね、きっと。多数の素人が使う道具は特に」