「『K SIDE:BLUE』を読んだよ」
「アニメ『K』のノベライズ第1弾ですね」
「〈青の王〉宗像礼司が主人公のような表紙と紹介文だけれど、読んでみたらそうではなかったのが、肩透かし」
「まだアニメも始まったばかりのこの時期での発売ですからね。いきなりに核心に迫ったらネタバレになってしまいますし」
「それでも設定周りが分かって少しスッキリしたよ」
「双司君は文字の方が飲み込み早いですよね」
「話は聞いてないとも言う」
「…………」
「聞かせていただきます」
「それで、物語の方はどうだったんですか?」
「もっとこってりしたのが読みたいなぁ。作者の古橋さんの作品が好きで新刊は買うようにしているんだけれど、ここのところノベライズ続きで」
「うん。別にノベライズだからダメというわけではなくて、『K』だったら王どうしが人外の戦いを繰り広げるとか、そういう派手なのを期待していたので。本作の主人公も面白い才能が見出されるんだけれど、開花したところで物語が終わってしまうのが残念」
「さっきも言いましたが、まだ序盤ですからね」
「致し方ないのかな。それから、オリジナルだと、そうだ、『龍盤七朝 ケルベロス 壱』の続きが読みたい。そう言えば『IX』も続き出ないのかなぁ」