『ハイ・コンセプト』を読んだ。
『プレゼンテーション Zen』(感想)で紹介されていたのがきっかけ。
手にとって始めてベストセラーだったと知った。
中身はともかく、訳者解説と本文の盛大な不整合が気になった。
これから求められる「六つの感性」として次を挙げているけれど、随分前から求められているものもある。
2の「物語」もロジカル・シンキングの名著と言われる『考える技術・書く技術』で、下記の通り強調されている。
「論理」と「物語」、「議論」と「共感」とを比較した方が、自分にとっては自然。
3, 5は今に始まった話ではないし、6は「モノ」を「生きがい」にする人が減った結果だと思う。
本書が売れたのは、「左脳主導思考」に苦手意識を持った人が多かったからだろうな、と想像する。
そこに「そんなものはこれからの時代さして重要ではありませんよ」とオーソリティが言ってくれれば、喜んで飛びつくだろう。
何だか、占いに近いモノを感じる。
広い範囲のトピックを扱っているから、とっかかりとしては良さそう。
ただし、原著にあった文献リストがオミットされている。不親切。
『プレゼンテーション Zen』(感想)で紹介されていたのがきっかけ。
手にとって始めてベストセラーだったと知った。
中身はともかく、訳者解説と本文の盛大な不整合が気になった。
ベートーヴェンの音楽は「理屈」であり、「左脳型」なのだ。
(訳者解説)
専門家がすすめるクラシックを五曲紹介しよう(もちろん、レコーディングの違い、たとえば、指揮者や楽団が違うと表現方法や、解釈、そして音色も違ってくる)。中身も何だかしっくりこない。
▼ベートーベン『交響曲第九番』
(本文)
これから求められる「六つの感性」として次を挙げているけれど、随分前から求められているものもある。
- 「機能」だけでなく「デザイン」
- 「議論」よりは「物語」
- 「個別」よりも「全体の調和」
- 「論理」ではなく「共感」
- 「まじめ」だけでなく「遊び心」
- 「モノ」よりも「生きがい」
2の「物語」もロジカル・シンキングの名著と言われる『考える技術・書く技術』で、下記の通り強調されている。
導入部では、伝えようとするテーマについて読み手がすでに知っていること、または知っていると思われることをストーリー風に語り、そうすることで、読み手の持っている疑問をもう一度思い起こさせて、本文の中にその答えが書かれているという期待を抱かせるのです。それから2と4は比較対象が不自然に感じる。
「論理」と「物語」、「議論」と「共感」とを比較した方が、自分にとっては自然。
3, 5は今に始まった話ではないし、6は「モノ」を「生きがい」にする人が減った結果だと思う。
本書が売れたのは、「左脳主導思考」に苦手意識を持った人が多かったからだろうな、と想像する。
そこに「そんなものはこれからの時代さして重要ではありませんよ」とオーソリティが言ってくれれば、喜んで飛びつくだろう。
何だか、占いに近いモノを感じる。
広い範囲のトピックを扱っているから、とっかかりとしては良さそう。
ただし、原著にあった文献リストがオミットされている。不親切。