「京都の南禅寺で紅葉狩りをしてきたよ」
「モミジなんてモンスターいましたっけ?」
「モンハンじゃねえよ」
「双司君が『狩り』って言ったらもっぱらモンハンだったものでつい。ところで葉っぱが濡れていますね」
「雨だったんよ。でも鮮やかで綺麗だったよ」
「雨男の本領発揮ですね」
「いや、沢山の人が来ていたから俺とは限らないんじゃ」
「落ち葉も綺麗だなぁ」
「話を逸らしましたね」
「いや、逸らしたのは目だ。現実からな」
「自信満々に言うことですか」
「黄色と赤のグラデーションが面白い」
「銀杏もあったんですね」
「うん。銀杏(ぎんなん)は落ちていなかったのが不思議。お寺の人がこまめに拾っているのかな」
「茶碗蒸し美味しいですよね」
「煎ったのも好き。塩だけで十分うまい。いい酒のつまみになる」
「それから庭にも」
「角の向こうには池」
「よく降っていたんですね。池に波紋が」
「ふるえるぞハート! 燃えつきるほどヒート!!」
「静かにして下さい」
「はい」
「というわけで、最後はライトアップ。こちらは南禅寺じゃなくて永観堂。時間があればしばらく眺めていたかったなぁ」