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10月, 2012の投稿を表示しています

コードと設計とコメントと

『エンジニアのためのJavadoc再入門講座』を読んだ。本書は丸々一冊を費やして、Javadocについて書いている。つまり、コメントについて書いている。 けれど、いくらうまくコメントしても、使いにくいAPIが使いやすくなったりはしない。次のように釘を刺している。 ドキュメンテーションコメントが書きづらい、と感じたなら、まずそのクラスやメソッドの設計のまずさを疑ってみましょう。 『リーダブルコード』 を思い出す。まずいコードにいくらコメントをつけたって読みやすくはならない。それと同じことだと思う。そういうコードに悪戦苦闘しながら付けたコメントは、得ててゴチャゴチャと読みにくいものになってしまいがち。 いわゆるロジカル・ライティングとも通底している。コードであれ自然言語であれ、対象をうまく構造化しないと、それについて簡潔に書くことができない。 一方で、構造化するために書くことが大きな助けになるから、 大抵の場合、書く前には書いた後ほどうまく構造化できない。書いても書いても、これで完璧、とは中々思えない。むしろ書けば書くほど、手直ししたい箇所が増えてくる。 だから、コードならリファクタリング、自然言語なら推敲というプロセスがあるのだけれど、コードの場合、リファクタリングしているうちにコメントのメンテナンスをおざなりにしてしまいがち。テストも書かないといけないし、なかなかコメントまで手が回らない。 でも、本書にある通り、コードとテスト読んでも分からないことがあるわけで、それはキチンと書いて、使う人に伝わるようにしたい。もちろん、合わせて、なるべく早い段階でまともな設計をして、伝えることをハッキリさせる必要もある。 その点、本書は『契約による設計』の観点から、ハッキリさせておくべきことがリストになっているところがありがたい。この観点は、 例外設計における大罪 で読んだことはあったけれど、今回、例外 (@Exception) に限らず、引数 (@param)、返値 (@return)とセットで考えられて、少し理解が進んだように思う。 あとはちゃんと使わないと。

踊るドール

「『憑物語』を読んだよ」 「〈物語〉シリーズ、第体話ですね」 「これがファイナル・シーズン、残すところ『終物語』、『続終物語』の2冊だね」 「本当に終わるのか疑わしいところはありますが」 「 『恋物語』 で終わらなかったからね。『ひたぎエンド』だったのに」 「今回は『よつぎドール』。影縫余弦さんの式神・斧乃木余接ちゃんの話ですね」 「目覚まし時計と月火との意地の張り合いが大半だったような」 「気になっていた忍野扇の謎は明かされたんですか」 「今回も登場はしたけれど、まだまだ。次の『おうぎダーク』で明かされると良いのだけれど。いや、明かされなくてもいいのかな」 「どっちなんですか」 「うーん、何となく全うな形で話が終わる気がしなくて」

羊たちは沈黙しない

「『天冥の標 VI――宿怨 Part 1, 2』を読んだよ」 「これで既刊を読み終えてしまいましたね」 「あっという間だった」 「本当ですね。一ヶ月も経ってないですよ。このツイートがほんの3週間前――10月7日なんですから」 『天冥の標I』を読み終えた。謎だらけ。まだまだ序盤ということなんだろうな。 posted at 17:41:18 「今自分でも驚いているところ」 「読み始めるまでは遅かったですけれどね。このツイートが投稿されてのは8月29日です」 シリーズタイトルは、天冥の標というのか。読んでみたいな。 posted at 08:27:11 「衝動かどうか見極めるのに、有効だよね、間を空けるって」 「ところで、VIについての感想は?」 「まだVIは終わっていないし、それにこの物語のスケールの大きなこと。全十巻構成だから折り返しているはずなのに、いまだに全貌が見えない。Iで描かれた2800年台までまだ300年あるよ!!」 「まだまだこれから、といった感じですね」 「新刊が待ち遠しいシリーズがまた一つ増えて嬉しい限り」

B

「『K SIDE:BLUE』を読んだよ」 「アニメ『K』のノベライズ第1弾ですね」 「〈青の王〉宗像礼司が主人公のような表紙と紹介文だけれど、読んでみたらそうではなかったのが、肩透かし」 「まだアニメも始まったばかりのこの時期での発売ですからね。いきなりに核心に迫ったらネタバレになってしまいますし」 「それでも設定周りが分かって少しスッキリしたよ」 「双司君は文字の方が飲み込み早いですよね」 「話は聞いてないとも言う」 「…………」 「聞かせていただきます」 「それで、物語の方はどうだったんですか?」 「もっとこってりしたのが読みたいなぁ。作者の古橋さんの作品が好きで新刊は買うようにしているんだけれど、ここのところノベライズ続きで」 「 『Alphas Zetman Another Story』 や 『BASTARD!! -暗黒の破壊神- NINJAMASTER ガラ外伝』 ですね」 「うん。別にノベライズだからダメというわけではなくて、『K』だったら王どうしが人外の戦いを繰り広げるとか、そういう派手なのを期待していたので。本作の主人公も面白い才能が見出されるんだけれど、開花したところで物語が終わってしまうのが残念」 「さっきも言いましたが、まだ序盤ですからね」 「致し方ないのかな。それから、オリジナルだと、そうだ、 『龍盤七朝 ケルベロス 壱』 の続きが読みたい。そう言えば『IX』も続き出ないのかなぁ」

羊の夢

「『天冥の標 V ――羊と猿と百掬の銀河』を読んだよ」 「かなりキャッチアップしてきましたね」 「今回は、農夫タックとその娘ザリーカの章と、ダダーのノルルスカインの章とが、交互に進んでいく形式」 「ノルルスカインはキーとなるキャラクタですよね」 「うん。自分はノルルスカインの章の方が奇想天外で面白かった。ノルルスカインの目的が多少なりとも見えてきて、これまで想像していたのとは違っていたことが分かった」 「タックとザリーカの章はどうでした?」 「ザリーカはこの後も出てきそうな雰囲気が漂っていたけれど、どうだろう。『VI』ではまた年代ジャンプして故人になってるのかな……」 「あと『VI Part1, 2』の2冊で既刊読破ですね」 「読み終わったら改めて『I 上・下』を読もうかな? 『VI』までで得られた情報と照らしながら読むと面白そう」

Blu Risuscitare

「『魔法少女まどか☆マギカ ~The different story~ (中)』を読んだよ」 「今回の拍子は、まどかちゃんとさやかちゃんですね」 「うん。でも話の中心はやっぱりマミと杏子だった。マミがさやかに心情を吐露したけれど……」 「やるせないですね……」 「ところで、この巻は何だか読み辛さを感じていたので、理由を考えてみたんだけどさ」 「何か分かりました?」 「時系列をとても再構成しにくい。回想が挟まっているし、場面転換で時間が遡っているところがあるし、本編の時間軸とこの時間軸では事件の順番が前後していたり、一つ一つなら大したことないんだろうけれど、これだけ重なると、頭の中で組み立て直すのが大変」 「回想ばかり1巻使い切る勢いで延々と続くのも、じれったいですけれどね」 「じれったいと言えば次の〈下〉で最終巻なんだけれど、発売まで約1月待たないといけない。〈中〉は〈上〉が出て1週間だったのに」 ■2012/11/13追記 Mirror House Annex: Rosso Fantasma : 上の感想 Mirror House Annex: Giallo Finale : 下の感想

羊の皮を被るもの

「『天冥の標 IV――機械じかけの子息たち』を読んだよ。本巻は前作の何年か後の話。今回は年代ジャンプなしだった」 「『ロマンシング・サガ2』ですか」 「ロマサガ2で喩えるなら、本作の主役はコッペリアだった」 「サブタイトルから窺えますね」 「うん。というわけで本巻で重要な役割を果たすのは、〈I 上・下〉で出てきたあの集団」 「そのうちの一人の出自が、2つの意味で明らかになりましたね」 「うん、ハードウェアとしてもソフトウェアとしても」 「それにしても、本巻は完全に18禁ですね」 「うん。大分面食らった」

祭の前

「川越祭にいったよーい」 「祭と言えば太鼓ですね」 「何かとてつもなく強そうなお店が!!」 「『武州無双工匠具』の『武州』は、埼玉を含む『武蔵国』の別称みたいですね、少し検索してみたところ」 「祭は続くよ、日が沈んでも」 「まだまだ続くよ、月が昇っても」 「双司君はへばってましたね」 「朝からにフットサル行った後だったから無理もない」 「無理し過ぎです」

君の秋桜は燃えているか

cosmea by SO_C is licensed under a Creative Commons 表示 - 継承 3.0 非移植 License . 「またコスモスを見てきたよ」 「綺麗ですねぇ」 monochrome cosmea by SO_C is licensed under a Creative Commons 表示 - 継承 3.0 非移植 License . 「 この間 はまだ咲いていなかったのもチラホラあったけれど、今日は満開だったよ。分かりやすいし面白いな、と思ってワンポイントカラーで花だけを残してみた」 「こうして見ると、葉の緑が思いの他に鮮やかなことが分かりますね」 square gingko by SO_C is licensed under a Creative Commons 表示 - 継承 3.0 非移植 License . 「次はコレ。直方体のイチョウ。これどうやったんだろう。力業なのかな?」 Japanese silver grass by SO_C is licensed under a Creative Commons 表示 - 継承 3.0 非移植 License . 「最後はススキ。鮮やかなコスモスやイチョウとは対称的に、物寂しげだよ」 「幽霊の正体ですから」

Sheep and Ships

「『天冥の標 III――アウレーリア一統』を読んだよ」 「あれ、ついこないだIII巻が売ってないって嘆いていたような」 『天冥の標』、ピンポイントで買おうとしてる3だけ在庫切れ。ついてない……。 posted at 12:20:28 「忘れちまったよ、そんな昔の話は」 「そんな記憶力で大丈夫ですか? 『I〈上・下〉』( 感想 )や『II』( 感想 )の話、忘れてませんか?」 「大丈夫だ、問題ない。『III』だけ読んでも十分面白い」 「ダメですね」 「冗談だってば。鶏じゃないんだから」 「鶏じゃなくて、羊ですよ。大事なのは」 「そうだね。毎回出てくるね。『III』は『II』の300年後、『I』の約500年前に位置しているから、800年に渡っているのだけれど、いつも羊はそこにいる」 「影の主役に違いありません」 「そう言えば、『影の主役』とは言うけれど、『光の主役』とは言わないね」 「言いませんね、『日向の主役』とも」 「それだと何かほのぼのするね。ともあれ本巻の主役は、宇宙戦艦エスレルの艦長アダムス・アウレーリア」 「今度はスペース・オペラですか。SFの色々なジャンルを横断していきますね」 「ね。おかげで『II』でのしかかってきた重苦しさからは随分と解放されたよ。エスレルの外連味溢れる戦い方が面白い。それを合理的に見せる設定も含めて。やっぱり白兵戦の方が迫力あるよね!!」 「次は『IV――機械じかけの子息たち』」 「本巻の時と同じ轍を踏まないように、もう買ってきたから早速読み始めよう」 「やっぱり覚えているじゃないですか……」

1匹目の羊

「『天冥の標II――救世群』を読んだよ」 「『I――メニー・メニー・シープ〈上・下〉』( 感想 )の続きですね。謎は解けましたか?」 「まだまだだったよ。いくつかのキーワードについては出自が描かれたけれど、まだまだミッシング・リンクが多い。あんまり先が気になるから、『III ――アウレーリア一統』を求めて今日の昼休みに本屋に買いに行っちゃったよ!!」 「でも、なかったわけですね」 「うん。お昼にツイートした通り。『I 』、『II』、『IV』、『V』、『VI PART 1, 2』全部あったのに、『III』だけ在庫切れ。やるせない」 『天冥の標』、ピンポイントで買おうとしてる3だけ在庫切れ。ついてない……。 posted at 12:20:28 「ともあれ、話を戻すと、ただでさえ悲劇的な結末なのに、このご時世に読むとさらに重苦しい気分になる物語だった」 「それでも『III』を買いに走るなんて珍しいですね。そういう重い話、好みではありませんでしたよね?」 「うん。単純に謎が気になるという理由もあるけれど、まだこの先に何かが待っている予感がするからかなぁ。確かに酷い結末なんだけれど、そこから這い上がる様か這い上がった結果がどこかで描かれるんだろうな、と」

Halloween King

「ロケンロー!!」 「"Nightmare before Christmas" ( 感想 ) のジャック・スケリントンさんですね」 「ハロウィンと言えば、ハロウィン・タウンのキングは外せない。UFOキャッチャーで見かけて一目で気に入ったものだから、ついつぎ込んでしまった」 「ほどほどにして下さいね」 「ごもっとも」 「ところでガイコツがギターを弾いていると、ブ――」 「そして輝くウ・ル・ト・ラ・テャマスィー!!」

Rosso Fantasma

「『魔法少女まどか☆マギカ ~The different story~ (上)』を読んだよ」 「Blu-ray特典のドラマCD『フェアウェル・ストーリー』のシナリオを膨らませたスピンオフですね」 「表紙の通りマミと杏子が主役。マミさんがマミられない!!」 「全3巻の最初のこの巻では、マミさんと杏子さんとが出会ってから、物別れになってしまうところまでが中心ですね」 「うん。本編では、杏子が見滝ヶ原に戻ってくるのは、マミさんがシャルロッテにやられたのがキッカケだったけれど、この時間軸ではマミさん健在。杏子に負けそうなさやかを救っている。この後どうなるのかな」 「中も下も表紙は公開されていますね」 「下の表紙を見ていると色々と想像が膨らむなぁ。マミさんと杏子が互いに顔も背を向けているところは、悲劇的な結末を予感させるけれど」 「対称的にさやかさんとまどかさんは、背を向けてはいますが視線はお互いを向いていますね」 「うん、背中を預けているような印象。で、真ん中のほむらは目を閉じて口を結んでいるから、表情を読み取れない」 「発売が楽しみですね」 「中は来週だけれど、下は約1ヶ月後と少し先。早く読みたいなぁ」 ■2012/11/13追記 Mirror House Annex: Blu Risuscitare : 中の感想 Mirror House Annex: Giallo Finale : 下の感想

ふたぐん

「『這いよれ!ニャル子さん10』を読んだよ!」 「フラッシュアニメに出ていたアト子さんがついに登場ですね」 「アト子によると『一巡前の宇宙』でのことらしいな、フラッシュアニメは」 「ジョジョ六部のようですね、少し調べてみたところだと」 「ちなみに温泉旅行(アニメ第7話)は『違う世界線』に」 「トゥットゥルー」 「映画『負荷領域のデジャヴ』が楽しみだ。そして、相変わらずのライダー愛でウィザードネタ搭載。シャバドゥビタッチヘーンシーン!!」 「シリアスなシーンでもあのテンションですよね、あのベルト」 「CMでもフィーチャされていて侮れない。サイコー!!」 「そろそろ小説の方に話を戻しませんか? ネタを拾っていたら切りがないですよ」 「然り。じゃ、新登場のアト子について」 「では、どうぞ」 「普通じゃないんだろうなぁ、と思っていたら、想像以上の変化球だったよ!!」 「他の邪神がなまじ直球ですからね」 「あと、だんだん真尋がデレてきてニヤニヤしてしまう」 「顔に出すのは止めて下さいね。気持ち悪い」

いー! あー!

「『這いよれ!スーパーニャル子ちゃんタイム2』を読んだよ。柱の元ネタ解説が嬉しい」 「今月は原作10巻も発売ですね」 「その後はねんどろいどもfigmaも出るし、畳み掛けてくるなぁ」 「ゲーム化されたらなんてネタも、この中では出てきましたね」 「オチに完全に納得してしまったよ……。ところで、この勢いでクー子のfigmaとかも出ないもんかねー」

表紙は女装した全裸

「『境界線上のホライゾンV 〈下〉』を読み終えたよ」 「がっつき過ぎです。10日に届いた約1000ページ長の文庫がもう読み終わっているってどういうことですか」 「こういうこととしか言いようがないような」 「そういうことか、と納得するとでも思いましたか?」 「いいえ、微塵も。先が気になって、移動時間と寝落ち直前までの就寝前をフル活用したら、この体たらく」 「日中の役立たずさ加減が目に浮かびますね。しかし、よく似た遣り取りを V のときも交わしたような」 「こういうメタネタはネタバレを気にしなくて良いから話しやすいもんなぁ。内容についてあんまり話すとネタバレになるし」 「では、ぼかしてどうぞ」 「ゴッドモザイク? ゴッドフレスコ?」 「……………」 「……………」 「……………」 「今回はM.H.R.R.の十本槍が主人公然としているなぁ、ってか武蔵は外道過ぎだろうって思ってたら、十本槍も大概だったよ!!」 「だんだんと十本槍のメンバも明らかになってきましたね」 「それはそうとして十番の片桐の行く末が心配でならない」

エレキギター

John FruscianteのEP "Letur-Lefr"と11thアルバム"PBX Funicular Intaglio Zone"を聴いている。 前作"The Empyrean"も良かったけれど、本作も良かった。でも、その良さはずいぶんと違う。本作で前面に出ているのは、ギター・サウンドではなくてエレクトニック・サウンド。 特に"Letur-Lefr"でそのエレクトロの色が濃い。人の声も、Johnのヴォーカルより客演のラップの方が目立つくらい。一方で、"PBX Funicular Intaglio Zone"で客演のラップがあるのは、1曲だけ。トラックの上で、ギターとボーカルが絡み合う展開の方が印象的。 ギターが目立たない曲でも、よく聴くとトラックの向こうからギターが聴こえてきて面白い。 以下、耳障りのよくない余談。 “Walls And Doors”は最初はアルバムに入れると思っていたけど、入れない方がアルバムにとってよかった。 Columns:ジョン・フルシアンテ、問題作『レター・レファー』『PBXファニキュラー・インタグリオ・ゾーン』への思い - ――ブログ全文訳掲載! 5年越し「プログレッシヴ・シンセ・ポップ」の構想を語る | John Frusciante | ele-king I always took it for granted that Walls and Doors would be part of the record, but as it turned out the record was better off without it. Letur Lefr and PBX | John Frusciante と本人がブログで語り、 Walls and Doors | John Frusciante でフリー・ダウンロードにしている"Walls and Doors"が、日本盤ではボーナストラックとして収録されているのは、一体どういう了見なんだろう。

羊が1匹、2匹、……、N匹

「『天冥の標 I ――メニー・メニー・シープ〈上・下〉』を読んだよ」 「おー、ついに読み始めたんですね」 「うん。既に何冊も出ていたので気が引けていたのだけれど、ようやく」 「現時点で6巻8冊が出ていますね」 I ――メニー・メニー・シープ〈上・下〉 II ――救世群 III ――アウレーリア一統 IV ――機械じかけの子息たち V ――羊と猿と百掬の銀河 VI ――宿怨 PART 1,2 「『I〈下〉』のあとがきによると、Xまで続く予定だから、ようやく折り返しを過ぎたあたりか。VIがいくつまで続くにしろ、まだまだこれからだなぁ」 「『できることを全部数え上げたうえで、できるかどうかわからないことや、やったことのないことをさらに盛り込んで』いるらしいから、楽しみですね」 「うん。『I〈上・下〉』で示されたたくさんの謎に、どんな答えが待っていることやら。特に気になるのが、舞台はどこか? ということ」 「ドロテアもダダーも気になります」 「それからイサリも。って挙げ始めると切りがないのでこの辺りで」

Pumpkin Sisters

This work by SO_C is licensed under a Creative Commons Attribution-ShareAlike 3.0 Unported License . 「ハロウィーンということで魔女コスプレ。魔女というと、ソウルジェムが濁りきった魔法少女を思い出したり」 「一昨日、ちょうど劇場版の前編『始まりの物語』が公開されましたね。あそこまで行くと、コスプレじゃなくて仮装の領域になってしまいます」 「あるいは、つい『テクノヘクセン』と読んでしまって、双嬢(ツヴァイ・フローレン)を思い出したり」 「『境界線上のホライゾン』に出てくる極東の第三、第四特務ですね」 「ナイちゃんとガッちゃんだね。クピポ」 「最後の一言はガッちゃん違いです」 「そうそう、 ニコニコ静画 にもアップしました」

月に向かって発射

「 KAWASAKIしんゆり映画祭 に行って、『月世界旅行』を観てきたよ」 「『ヒューゴの不思議な発明』( 感想 ) で出てきた作品ですね」 「もう100年以上前の作品なんだよね。改めてビックリするよ」 「それだけ経つと著作権も切れているからか、探すと動画が見つかりますね」 「それが最近カラー復元版が上映中で、さらにビックリ」 「 月世界旅行&メリエスの素晴らしき映画魔術オフィシャルHP でサンプルが公開されていますね」

見ピョコピョコ

「すみだ水族館でカエルを見てきたよ」 「これどちらかと言うと見られてますよね?」 「のぞき込むようにしている様がキュートだね」 「カエルを見ているカエルを見てきたよ」 「その後ろにカエルを見ているカエルを見ている双司君を見ていて、いつまで写真撮っているんだよ、と思っていた人がいたワケですね」 「見てきたように言うね」 「壁に耳あり障子に――」 「あの野郎許さねえ」 「『境界線上のホライゾン』を読んでいないと分かりませんよ」 「それはさておき手前のカエルを横から。瞳がつぶら」 「最後にもう少し動きがあるのを」 「何かを窺い見ているようにも見えますね」

笑う猫には金来る

「MEDICOM TOY 東京スカイツリータウン・ソラマチ店で限定の『BE@RBRICK 招き猫 黒』を買ってきたよ」 「右手を挙げているのは、お金を招く仕草ですね」 「どっかに百万円落ちてないかな」 「落ちていないでしょう……」

ゴボウじゃなかった

「『西巷説百物語』を読んだよ」 「『巷説百物語』シリーズの5冊目ですね」 「うん。既刊は一応全部読んでいる。今回は『西』ということで舞台は、江戸から上方に」 「仕掛けをするのも、又市から林蔵に変わっていますね」 「これまでのシリーズより、話がこぢんまりとしているのが少し残念。ともあれ、こぢんまりとしているからこそ、『豆狸』は染みる話だったのだけれど」 「仕切り直しと見るかスピンアウトと見るか」 「『前巷説百物語』で仄めかされていた物語もあるので、仕切り直しであって欲しいな。このシリーズ好きなので、続いて欲しい」 「『これで終いの金比羅さん』なんですかね」 「その林蔵の締めのセリフが気になって、少し調べてみたら、『終い金比羅祭』というのが出てきた。これにかけているのかな」

閉ざされた差異の体系

「『 Mirror House Annex: 閉ざされた言葉 』を 標準語→現代思想変換 で変換してみたよ。それをベースに、以下の最低限の修正で整えてみた」 日本語になっていない箇所の修正 引用箇所は原文通りに維持 「また酔狂な」 「ところどころ深そうなことを言っているように見えるのが可笑しい」 「『括弧の意味論』そのものを読んであることは可能性の中心として記憶にとどめたい。先日はてブ経由で『カギ括弧の意味について:ekken』そのものを読んで、『404 Blog Not Found:愛してると「愛してる」の違い - 書評 - 括弧の意味論』で紹介されていたのを思い出して」 「言われてみると、括弧で不思議であることは公理系の内部で疑いのない事実であるね。色々な使われ方そのものをする」 「会話文そのものを括る「」とタイトルそのものを括る『』は、使われ方がハッキリしているけれど、他の使われ方は、文脈によって括られた差異の体系に色んな意味という病いそのものを与えているよね」 「本書では、会話文やタイトルそれから引用そのものを括り出す括弧そのものを『統語論的括弧』、括る差異の体系に意味という病いそのものを与える括弧そのものを『意味論的括弧』として区別してする」 「そういう視点でこのエントリィそのものを知覚すると、『統語論的括弧』そのものを沢山使っているなぁ」 「そうではあるね。『統語論的括弧』ばかりではあるね」 「話そのものを戻すと、意味という病いそのものを込めることそのものを『投写』(またメタフォリカルで申し訳ないが)という差異の体系で抽象化し、その類型として次の6種類そのものを挙げている、と」 「いわゆる」型 「○○の言う」型 「あの」型  「実は」型 「ここで言う」型 「○○だってさ」型 「でも、『尽くされたわけではけっしてない』そうではある」 「これから旧来の物語では理解不能である使われ方が編み出されないとも限らないし。ところで、ここでやや論旨からはずれるのであるが、道化的逸脱甚だしいのは、本書でも指摘されている通り、これだけ色々な使われ方があるのに、どう使われているか説明されることが公理系の内部でないことは可能性の中心として記憶にとどめたいね」 「括弧で終わるテクストもしばしば見かけはするね」 「それが誤解そのものを生むん

閉ざされた言葉

「『括弧の意味論』を読んだよ。先日はてブ経由で『 カギ括弧の意味について:ekken 』を読んで、『 404 Blog Not Found:愛してると「愛してる」の違い - 書評 - 括弧の意味論 』で紹介されていたの思い出して」 「言われてみると、括弧で不思議ですよね。色々な使われ方をしています」 「会話文を括る「」とタイトルを括る『』は、使われ方がハッキリしているけれど、他の使われ方は、文脈によって括られた言葉に色んな意味を与えているよね」 「本書では、会話文やタイトルそれから引用を括り出す括弧を『統語論的括弧』、括る言葉に意味を与える括弧を『意味論的括弧』として区別しています」 「そういう視点でこのエントリィを見ると、『統語論的括弧』を沢山使っているなぁ」 「そうですね。『統語論的括弧』ばかりですね」 「話を戻すと、意味を込めることを『投写』という言葉で抽象化し、その類型として次の6種類を挙げている、と」 「いわゆる」型 「○○の言う」型 「あの」型 「実は」型 「ここで言う」型 「○○だってさ」型 「でも、『尽くされたわけではけっしてない』そうです」 「これから新しい使われ方が編み出されないとも限らないし。ところで、面白いのは、本書でも指摘されている通り、これだけ色々な使われ方があるのに、どう使われているか説明されることがほとんどないんだよね」 「括弧で終わる文章もしばしば見かけますね」 「それが誤解を生むんだろうね。読者がどういう意味を汲むかはコントロールできない。本書の主張を踏まえると、意味論的括弧の中の言葉が特別な意味を持つことが常識だとしても、それがどんな意味かはローカルルールも多いんだろうなぁ」

Tattooed (3)

『ミレニアム3 眠れる女と狂卓の騎士(上・下)』を読んだ。 2で始まった事件が結末まで描かれる。複数の探偵役が、異なるルートから解決に向かって収束していく過程がスリリング。1ではミカエルとリスベットという二人の個人だったけれど、2・3では『ミレニアム』と公安という二つの組織と、スケールアップしている。 途中、話が大きくなって自分には手に負えなくなってきたけれど、終盤の裁判のシーンからは再びリスベットに焦点が戻ってきて、嬉しかった。自分の主な関心はリスベットの行く末にあるのだな、と再認識。 2で名前だけ出てきたリスベットの血縁者は、結局本作でも登場しなかった。伏線だったのだろうなぁ、と思う。でも、ここから先が書かれることはない。作者は故人となっている。 ただ、あとがきによると、5部までの構想があって、4部の部分的な草稿はあるらしい。読みたいような、そうでもないような複雑な気分。4と5が、2と3のような一続きの事件を扱った物語だったら、生殺し状態になってしまう。 以下、シリーズ+ハリウッド映画版の感想。 Mirror House Annex: Tattooed Mirror House Annex: Tattooed (原作) Mirror House Annex: Tattooed (2)