『グラン・トリノ』を観た。クリント・イーストウッド監督・主演作品。
妻に先立たれた年金暮らしの退役軍人ウォルト・コワルフスキーの話。彼とお隣さんのロー一家との交流が描かれている。遠くの親類より近くの他人とはよく言ったもので、息子とはうまくいってない一方で、文化の異なるロー一家――とくに長男タオに色々と伝えていく過程が感慨深い。
これだけ取り出すと温かい話なんだけれど、いちいちロー一家の親戚がメンバのギャングが絡んで来るから終始不穏な空気に包まれている。ウォルトは、銃を持ち出して追い払ったり、警告(というか脅迫)に行ったりと、まるで『ダーティー・ハリー』の老後みたい。
ただ、舞台はニューヨークやロサンゼルスあるいはサンフランシスコのような大都市じゃなくてデトロイトだし、ギャングも裏社会を支配しているような巨大組織じゃなくて地元でつるんでいる程度の小悪党。そこに住む小市民には、十分な脅威なのだけれど。
それによりも大きな違いは結末。ロー一家への報復を招いてしまったウォルトの悩みと選択、そして結末がやるせない。
妻に先立たれた年金暮らしの退役軍人ウォルト・コワルフスキーの話。彼とお隣さんのロー一家との交流が描かれている。遠くの親類より近くの他人とはよく言ったもので、息子とはうまくいってない一方で、文化の異なるロー一家――とくに長男タオに色々と伝えていく過程が感慨深い。
これだけ取り出すと温かい話なんだけれど、いちいちロー一家の親戚がメンバのギャングが絡んで来るから終始不穏な空気に包まれている。ウォルトは、銃を持ち出して追い払ったり、警告(というか脅迫)に行ったりと、まるで『ダーティー・ハリー』の老後みたい。
ただ、舞台はニューヨークやロサンゼルスあるいはサンフランシスコのような大都市じゃなくてデトロイトだし、ギャングも裏社会を支配しているような巨大組織じゃなくて地元でつるんでいる程度の小悪党。そこに住む小市民には、十分な脅威なのだけれど。
それによりも大きな違いは結末。ロー一家への報復を招いてしまったウォルトの悩みと選択、そして結末がやるせない。