「『ローマ法王の休日 (原題: Habemus Papam)』を観たよ」
「『ローマの休日』のパロディですか?」
「そう取られかねない邦題だし、俺もそう思って観始めたんだけれど、全然違った。アンデルセン神父の言葉を借りれば『横あいから思い切り殴りつけ』られた気分」
「全然違ったんですね」
「うん。笑えるところもなくはなかったけれど、シンプルなわけでもなかったし。シニカルさもあったなぁ。シュールな場面もあったし。どうにも捉えどころがない感じ。何よりエンディングが衝撃的だった」
「ネタバレはダメですよ」
「うーん、実際よく分からなかったというのが正直なところ。ローマ法王もそうでない人も神の前ではみな平等ということなのかなぁ」