当時の映像も使われるせいで、始まりはドキュメンタリーのような印象だった。スタッフロールを観て知ったのだけれど、配役も本人に似せている。
主人公がイランに渡ってからは、ドラマチックな展開になる。逃がそうとしている人どうしの関係や主人公と組織の関係が、一枚岩ではなくて観ていてハラハラする。
一方で、そこに至るまでは、進み方が少し緩やか。ハリウッドのシーンなんかは笑いを誘う。あの二人はいいキャラしていると思う。
でも、クライマックスの空港のシーンには息を呑んだ。このシーンの緊張感を高めるために、前半の緩やかさがあったのかもしれない。
華やかさ・派手さはないけれど、エンディングもまとまっていて、満足。