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体重対自由

「さて問題です。これは何のグラフでしょうか?」

「タイトルも凡例も軸ラベルも何にもないのに分かるわけないじゃないですか」

「ごもっとも。ってわけで早速正解を。正解はここ1ヶ月(5月27日~6月26日)の俺の体重でした」

「その割にはデータの数が42個もあるんですけれど」

「途中から朝起きたときと夜寝る前とで2回量るようにしたから。それから、反対に忘れて量っていない時もある。データ間のX軸方向の距離がまちまちなのはそのせい」

「で、Y軸の絶対値は?」

「体重を訊くなんて失礼では?」

「レディー気取り!?」

「ちなみにY軸の目盛り間隔は1kg。だから、最大2kgくらい上下していることが分かる」

「最初、痩せたと思って喜びましたね?」

「うん。でも、しばらく量っていると、動じなくなってくる」

「上下する幅がよく分かりますね」

「ちなみに標準偏差σ≒0.7だから、95%のデータは平均±1.4kgに含まれる」

「正規分布を仮定したらそうですね。でも、見たところ、二峰性があるように思えますけれど」

「正規性検定というと、正規確率プロット描いたりシャピロ-ウィルク検定でいいのかな」

「そんな難しいことしなくても、朝と夜とで中心的な値が違うんだと思いますけれど」

「分けて計算すればいいのか。ま、そこまでしなくてもいいか」

「ええ。そんなことしても、痩せませんよ」

「そうなんだよねー。記録してもこんな計算しても痩せないよね」

「それはそうですよ。食習慣が改まったわけでも、食事を減らしたわけでもないんですから」

「だよね。でも、一駅歩いて帰る頻度が上がるくらいには気になるようになったから、続けようと思う。目指せ、今の平均からマイナス3~4kg!」

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