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1月, 2012の投稿を表示しています

継続は力なり

『継続的インテグレーション入門』を読んだ。 『アジャイルサムライ』( 感想 )で、「問答無用で実践すべき」と紹介されていたのがキッカケ。他にも3つのプラクティスが紹介されていたけれど、継続的インテグレーションは最も手薄なので、まずは入門から。 次の一文で憑物が落ちた。ソースコードだけじゃなくていいんだよな、と改めて思う。 ビルドに必要なものはすべてバージョン管理リポジトリに入れ、コマンド1つでシステム全体のビルドが行えるようにするべきである。 データベースもAPサーバもフレームワークも対象だ。本書では特にデータベースに章を割いている。 こんな風に実感するのは、最近、開発環境や検証環境作るのにOSから入れ直したりしたからだろう。本当にインテグレーションボタンが欲しかった。 なければ作ればいいじゃない、ということでちょっとずつでも進められたらいいな、と思う。

難民の敗戦

『難民探偵』を読んだ。 アニメ『UN-GO』に出てくる「敗戦探偵」と語呂が近い。なんて思っていたら、「敗戦処理」なんて言葉が出てきて驚いた。 考えてみれば、探偵は常に負け戦を舞台としている。出てくる頃には犯人は既に殺人という最大の目的を達成しているので、防犯を勝利と捉えると探偵の活動は何もかもが敗戦処理だ。 その上、犯人を捕まえたところで報われるところは少ない。被害者が生き返るわけではない、という一点だけで十分に負けている。 もちろんそれはそれで意味があるし、身も蓋もないことを言えば、防犯探偵なんて事件を起こさせない探偵とも言えない探偵が出てきたら、物語が成り立たない。映画『マイノリティ・リポート』のような切り口はあるにせよ。 ここまで書いて、「防犯探偵」で検索してみたら、既に存在した。けれどあらすじを見る限り起きてしまった事件を解決している。 どうすれば面白い話になるかな、あらゆる事件を未然に防止することで犯人の存在を許さない探偵が出てくるミステリィ。 何かJDCにいそうだな、と思って調べてみたら、「リバース推理」で事件が勃発する前に防ぐレムリア・サリヴァンという登場人物がいるらしい。 そう言えば、JDCシリーズは『彩紋家事件』しか読んでいない。他のにも手を出してみようかな。

陰翳と手触り

『陰翳礼讃 東京をおもう』を読んだ。 本書は谷崎潤一郎のエッセイ集。 次の11篇で構成されている。『陰翳礼讃』が読みたくて、勢いで通読した。 陰翳礼讃 懶惰の説 恋愛及び色情 都市情景 旅のいろいろ 藝談 いわゆる痴呆の藝術について 雪 岡本にて 私の見た大阪及び大阪人 東京を思う 全体的には、面倒臭な人そうだなぁ、という印象。独特の評価軸を持っていたのだろうな、と思う。 一番面白かったのは、やはり『陰翳礼讃』。次の一文がとてもしっくり来る。 ぜんたいわれわれは、ピカピカしているものを見ると心が落ち着かないのである。 ピカピカしているものはもちろん、自分はツルツルしているものもどうも苦手。 そう言えば、Infobar A01でHACCAとCHOCOMINTで迷ったあげく、HACCAを選んだ決め手は表面の加工だった。 CHOCOMINTが光沢塗装なのに対して、HACCAはマット塗装。カバーを付けて使っているので、実質的には大した影響はないのだけれど、こういう些細な違いが、揺れ動いている気分を一方に倒すことがある。 そう言えば、色々とネットで買うようになったけれど、手に持って使う道具は、滅多に買わない。これは、手触りを気にしているからだと思う。視覚情報・聴覚情報はデジタル化されているし味覚情報はレビューが充実しているけれど、触覚情報は今のところWebではほとんど得られない。

ばねスプリング

『黒博物館スプリンガルド』を読んだ。 ふと漫画を読みたくなって、でも何十巻も読み耽る気分でもなくて、1巻完結で面白そうなのをダラダラとネットで探した結果、行き着いたのがこれ。 表題作と『異聞マザア・グウス』の2編が収録されている。どちらも密度が濃い展開で満足。バネ足男の手足が長いから、アクションの動きが映える。 あと、あとがきにもあったけれど、学芸員(キュレーター)さんがかわいい。

サムライのおさらい

『アジャイルサムライ』を読んだ。 「サムライ」とカタカナでの表記を見ると、SF小説『サムライ・レンズマン』のシン・クザクを思い出す。歴史上の「侍」については『切腹』( 感想 ) と『かたき討ち』( 感想 ) を読んだくらいなので、偏っていると思う。 エネルギィが湧いてくる良い指南書。特に次の一節。そもそもそんなに質が高いソフトウェアを書けるか、という問題はさておく。 「でも、職場でアジャイル開発が一切許されなかったらどうすりゃいいの?」 それもまた、君の選択次第だ。 君が質の高いソフトウェアを届けることは誰にも止められない。 プロジェクトマネジメントに関しては、次の2つが気になった。 インセプションデッキ 期待マネジメント 今やっている仕事に関して、状況や方針はみんな同じように考えているだろうか? それから、成果として何が期待されているか、作っている側と受け取る側があっているだろうか? 正直、確信が持てていない。 「てごわい質問」をできるようになりたい。 続いて、開発に関しては全部気になった。第V部で「問答無用で実践すべき」と紹介されている。 ユニットテスト リファクタリング テスト駆動開発 継続的インテグレーション 今、特に欠けているのは、継続的インテグレーション。他は、まがりなりにも部分的には導入している。 全体像を示すことを主眼に置く本書だけでは導入できないので、引き続き精進しよう。

SNSのSN比

『情報の呼吸法』を読んだ。vol.8から購読し始めたメールマガジン 『津田大介の「メディアの現場」』は毎週読み応えがあるし、本書の前の単著『Twitter社会論』( 感想 ) も面白かったので。 電子書籍版 は待ちきれなかった。 印象的だったのは、次の一文。 だから、学生時代は書籍よりも雑誌――つまり「今を切り取るもの」に関心がありました。 雑誌よりも書籍――「残り続けるもの」に関心があった自分とは正反対。科目で例えると、公理・定理・法則が変わらない数学や物理は好きだったけれど、近い将来変わる人口などを覚える地理には関心が薄かった。 でも、『情報を「振り返る」というリテラシー』という節も『古典を読んで情報の偏りを是正する』という節もあるので、関心の先は「今だけ」ではないのだろう、と思う。考えてみると、これらによって「今から残り続けるもの」が見えてくるはず。「将来も意味があるもの」という括りでは、正反対でもないのかもしれない。 もう一つ面白かったのが、「誤配」の話。自分が好きな情報だけが集まるようなタイムラインにしていたら、似たような情報しか入ってこなくなる。だから、「まったく考えの違う人もフォローするとよい」という意見に賛成。 実際フォローしたところで、結構な割合で反射的にノイズと見なして流してしまいがち。人には、自分に都合の良い情報にだけ注意が向く傾向 (確証バイアス) がある。 ただ、タイムラインにそういう人が現れても気にならない量に、個人差がありそう。自分の場合、そういう人に苦手意識があってストレッサーになるくらいなら、別の方法を考える。きっと古典を読む。『津田大介の「メディアの現場」vol.18』の『5. 140字で答えるQ&A』のQ5でも、次のような答えがある。 もうちょっと現実的な話をすると、俺は今まで「自分をいかに苦手な人や嫌な人とかかわり続けなければいけない立場に置かないか」を重視してやってきたんですね。要所要所でそういう人と接することはいくらでもあるけど、ずっと関係を継続しなきゃいけない状況に置かれるのは、俺は絶対耐えられない。 でも、もしかしたら、ある問題について「誤配」でずっとその問題に取り組んでいる人を知って、苦手なタイプだったけれどフォローしておいたらその問題の進展が流れてきて「振り返る」キッカケになるなんてこと

有言実行有限時効

『予告された殺人の記録』を読んだ。『族長の秋』が面白かった、G. ガルシア・マルケスの作品。 訳者あとがきでカポーティの名前が挙がっているけれど、ノンフィクションノベルのような印象。実際、ある事件を下敷きにしているらしい。 豊かなイメージで彩られていた『族長の秋』とは随分と方向性が違うように感じた。続けて読んでみると、自分は『族長の秋』のような雰囲気の方が好みだということが分かる。 小説にあまり現実味を求めていないのだろうな、と思う。

かたや館

『奇面館の殺人』を読んだ。 本作は館シリーズ9作目。いかにもなミステリィな雰囲気。 前作『びっくり館の殺人』は変化球だったし、前々作『暗黒館の殺人』はホラー要素が強くて上下巻構成の大作だったので、この雰囲気は久し振り。 味わえて良かった。

冷静に迅速に継続的に

『増補改訂版 家族で語る食卓の放射能汚染』を読んだ。 震災から10ヶ月以上が過ぎて、「ベクレル」とか「シーベルト」とか聞えてこなくなってきたけれど、放射性物質がなくなったわけではないわけで。 本書の目次は下記の通り。第3章までは基礎知識で、第4章が特に食品の放射能汚染に関する話。 福島原発事故危機の中で 第1章 はじめに――私がやってきたこと 第2章 放射能って何だろう? 第3章 放射線の人体への影響 第4章 食品の放射能汚染にどう対処するか? 基礎知識に関しては検索したりもしたけれど、自分の場合このように本の形でまとまっている方が、飲み込みやすい。 内容も落ち着いたトーンで変な煽りもなく、冷静に読み進められた。ベクレルやシーベルトの意味するところなど、随分と理解が進んだと思う。各単位が何のためにどう設計されたか丁寧に解説してくれている。 タイトルにある「食卓」ひいては食品の汚染は、第4章に書かれている。自然に存在する放射性物質もあるので、それも含めて無用な被曝を減らそう、というのが著者の主張。 実際、ゼロにはできないので、それが現実的なんだろうな、と思う。

おかえり伯爵

Revoltech Yamaguchi アーカード を買った。 写真は付属の454カスールとジャッカルを構えさせたところ。どちらの銃もイメージ通りの作り。写真には写っていないけれど、文字も綺麗に再現されている。他にも、サングラスや拘束制御術式クロムウェル解除の再現パーツも付属していて、遊び甲斐がある。 これを機会に『HELLSING』を読み返してみると、アーカードがコート姿で闘っているシーンが思いの他少ないことに気がつく。特に後半は人の形を保っていなかったり、保っていたとしても別の姿だったりする。 例えば犬とか、そういうシーンを再現できるようなパーツもあったらもっと面白かったと思う。パーツが大きいから、難しそうではあるけれど。

竜虎の交流

『龍盤七朝 DRAGONBUSTER 〈02〉』を読んだ。 前作 『〈01〉』 が発売されて3年版振り。と言っても、 自分が読んだのは2009年11月 だから、間隔は約2年。 猫が虎になったと思ったら、ついに龍が片鱗を見せた。やっぱり圧倒的な強さだったんだけれど、タイトルから想像すると退治されてしまうんだろうか? 速くも続きが楽しみ。 続きと言えば、シェアワールドの『龍盤七朝 ケルベロス 壱』 ( 感想 ) の続きも気になるところ。こちらも出ないかな。

掴んだ太陽も沈む

『族長の秋』を読んだ。 きっかけは 『ゼウスガーデン衰亡史』 ( 感想 ) に対して、Amazonに寄せられていたあるレビュー。何でもよく似ているらしい。 着眼点が違うのか、自分はそう感じなかった。確かに架空の偽史を扱っていて、同じエピソードもあるけれど、印象が全く異なった。 『ゼウスガーデン衰亡史』が群像劇だったのに対して、本作は徹頭徹尾ただ一人にフォーカスしている。 文体も対称的だった。『ゼウスガーデン衰亡史』が、一文が短く改行も多いのでテンポよく進んでいくのに対して、本作は翻訳ということもあってか一文が長い上に章が変わるまで全く改行が挟まれない。 たった一人にフォーカスをあてて、長々言い文を、改行なく連ねていくスタイルのおかげで、その一人のイメージを力強く喚起している。引き込まれる感じで、読みにくくはあったけれど、とても良かった。

エンドの縁

『恋物語』を読んだ。副題は「第恋話 ひたぎエンド」。本書は、『鬼物語』( 感想 ) に続く、〈物語〉シリーズ第9作(通算12冊目)。そして、セカンドシーズン完結編。 そして、明かされるファイナルシーズンの存在。予告されているのは、次の3作品。『終物語』が気になる。『傾物語』からちらほら登場していた忍野扇についての、複線回収を期待。 『憑物語』――第体話 よつぎドール 『終物語』――第完話 おうぎダーク 『続終物語』――第本話 こよみブック とは言っても、本作のような肩透かしが仕込まれている可能性が高い。とみんなが思い始めたら、そろそろ裏の裏として肩透かしが仕込まれる可能性が下がるかもしれない。 そう、本作は肩透かしだ。でも、この作者の作品にはしばしば仕込まれているので、がっかりはしない。手品で騙されるのを楽しんでいる感覚に近い。 一方で、先入観なく肩の力を抜いてみれば、本作はとても物語然とした物語だと思う。

マミさんティータイム

『魔法少女まどか☆マギカ』から、巴マミとシャルロッテ。 一度描いた けれど、面白味に欠いていると感じたのでアングルを少し変えてリトライしてみた。 マミさんのポーズは、魔法少女まどか☆マギカ DXフィギュアが参考。立体物があると描きやすい。でも、ティーカップとソーサーが小さい上に、角度がつきすぎているような。 シャルロッテの第一形態も、小さくなってしまった。イメージではこれくらいなんだけれど、画像検索してみたら、もう一回り二回り大きかった。第二形態は大きいとマミりそうなので、これくらいの方が可愛いと思う。 第二形態を先にこのサイズで描いたから、第一形態を小さくしてしまったのかも。それなりに比がついてないと、違和感がある。 ところで、このシャルロッテもかつて魔法少女だったのかと思うと切ないものがある。最終話で救われたにしろ。

目には見えねども

「さやかも描いてみようかな」 と書いて、7ヶ月強。ようやく描いてみた。『魔法少女まどか☆マギカ』から、美樹さやか。それからオクタヴィアも。 振り返ってみれば、彼女は魔法少女にさせられる必然性が薄かった。まどかと同じで、一国の女王でも救世主でもない、普通の子だった。まどかと違って、因果の集中先にもなっていない。 キュゥべえにとっては、まどかを魔法少女にするために埋めた外堀りでしかなかったんじゃないだろうか。 8話最後のあのセリフと、最終回のあの結末もあって、5人中最も薄幸なイメージ。

ライトシェーバー

シェーバーをPhilipsの SensoTouch RQ1160CC に買い換えた。これまで使っていた、Philips HQ8140は、切れ味が多少落ちてきてしまったので補欠行き (旅行用に置いておく予定。直接ACアダプタを差せるので、充電台を荷物にしなくて済む)。 BrawnやPanasonicのも検討してみたけれど、Philipsのが一番メンテナンスが楽そう (注油不要、ヒゲが飛び散りにくい) だったので、結局、Philipsに。ついでに洗浄器付きのモデルにしてみた。これで油分も綺麗に落ちるといいな。 気になっているのは、洗浄器自体自体のメンテナンスと洗浄液のランニングコスト。合わせ技で使用頻度が下がりそう。それならそれで、今まで通り水洗いをすればいいか。

輪廻の年利

BE@RBRICK Series 23のシークレット、「輪るピングドラム」から黒い方のテディ・ドラム。もともとクマがモチーフなので、BE@RBRICKになっても違和感がない。でも実は違いは小さくない。 構造を意識して描いてみて、首から腹部にかけての形状が特徴的なことに気がついた。踊り場のようになる腰のあたりまででグッと凹んで、腰は水平に突き出している (BE@RBRICKだと腹部の青い楕円部分が相当)。 こういう造形物を描くのも楽しい。 『神様ドォルズ』の詩緒(うたお)と玖吼理(くくり) を描いたときは、詩緒のついでの玖吼理だったけれど、たまにはこうしてメカだけで。 ところで、白い方のテディ・ドラムはBE@RBRICKになっていないみたい。残念。なっていたら、並べて飾れるのに。 以下、2012/02/19追記。 白い方のテディ・ドラムもBE@RBRICKになった。そちらに関するエントリィが、 Mirror House Annex: ドラムロール 。

シェルし得る

『シェルブリット 1』、『同 2』を読んだ。作者は、幾原邦彦と永野護。前者が監督したアニメ『輪るピングドラム』が面白かったので、読んでみた。後者は、『ファイブスター物語』の作者として知ってはいるけれど、今のところ作品を読んだことはない。 制作順で言うと、本作の方がずっと古い。文庫版が発売されたのは昨年末だけれど、単行本としては1999年に発売されている。けれど、通底しているテーマが垣間見えて、ついそこに意識が行ってしまう。 分かりやすいところだと、『輪るピングドラム』のプリンセス・オブ・ザ・クリスタルの印象的なセリフ「生存戦略」が章タイトルになっている。 もう少し抽象的なところだと、「出生の偽り」が共通している。さらに、出生を偽っている者から、また別の出生を偽っている者へと、生き残るために受け継がれるものもある。あのリンゴのように。 しかし、本作で受け継がれるものは、あのリンゴのように抽象的なものではない。SFなので設定が明示されている。そういう点では、こちらの方がずっととっつきやすい。説明がある安心感がある。 ただ、もったいないことに、一応の区切りは着いているものの、まだまだ続きそうなところで終わってしまっている。メジャー・ライナーの設定には惹かれるし、続きがあれば読みたい。だけれど、今更、新刊が出ることもないだろう、と思われるところが、残念。 いっそ詰まらなかったら、簡単にサッパリと次に行けるのだけれど。

Ever Green

『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:序』と『同:破』を観た。テレビ版も旧劇場版も観ていないので、今回がエヴァ初視聴。したがって、旧作との比較はできない。 しかし、Amazon.co.jpに変化を嫌ったレビューがあったり、考察サイトなど沢山見つかったり、と愛されていることが分かる。Wikipediaの記述も大量で、消化しきれない。 2012年1月4日時点の 公式サイト によると、今年2012年秋には『Q』が、来年には『?』が公開予定。まだ時間はあるけれど、あんまり調べるとネタバレになるだろうか? それとも破からストーリィが変わっているらしいから、大丈夫だろうか? 面白い形状だった仮設5号機があっという間に退場したけれど、仮設じゃない5号機が出るのだろうか? それに乗っていた真希波・マリ・イラストリアスは新劇場版からのキャラだけれどまだ見せ場はあるのだろうか? と割と細かいところが気になっている。 本筋はこれまでずって観てきた人が色々と解説してくれるだろう。

基板都市

昨年末の大掃除で古くなったPCを廃棄した。写真はそのPCのマザーボード。マザーボードに限らず、基板の見た目が好き。 配線が道路、その上の電子部品が建築物のようで、全体としては都市みたいだと思う。確かそんな風に見立てたCM映像があったけれど、何のCMか思い出せないので、紹介できない。 SF小説 『順列都市』 を思い出す。

何を見たのか

『宮廷画家ゴヤは見た (原題 "Goya's Ghosts")』を観た。キッカケは国立西洋美術館の展覧会『ゴヤ 光と影』( 感想 )。ゴヤについて少し検索していたら、本作に行き着いた。 珍しく邦題が内容によく合っているように思う。本作のゴヤは当事者ではない。中心となるのは、ロレンソ神父と商人の娘イネスの二人。ゴヤは、肖像画のモデルとして二人と接点を持っている。 でも、この二人が事態を動かしているわけでもない。大きく事態を動かしているのは、フランスだったりイギリスだったりの諸外国。歴史に疎いから、 半島戦争 - Wikipedia を読むだけでも面白い。 スペインの異端審問を非難し自由を掲げるフランス軍も略奪しているし、さらにそこに乗り込んできたイギリス軍も、上記Wikipediaの記事によると、また略奪している。 ところで、ロレンソ神父を演じているのは、映画『ノーカントリー』( 感想 ) で、殺し屋アントン・シガーを演じたハビエル・バルデム。最初、その印象で観てしまっていたけれど、良くないよなぁ、と思う。

ピラニアコラーダ

『ピラニア3D (原題: "Piranha 3D")』を自宅で2Dで観た。 エロとグロを、CGと3Dによって、現代に蘇らせた結果がコレ。B級映画をリメイクしたB級映画なので、目新しさを求めるものではない。 エロはバカな乗りなので露骨だけれどいやらしくはない。一方で、グロがかなりスプラッター。食事中には観ない方がいいと思う。 生きたまま食われるわけで、それを想像してしまうと怖いものがある。そう言えば、巨大モンスターじゃなくて大量の小さな野生動物に襲われるという基本的なアイディアは、ヒッチコックの『鳥』からだったんだろうか? ちなみに、続編『ピラニア3DD』が今年2012年に公開予定とのこと。 撮影は2011年4月より開始されており、北米公開は2012年を予定している。 ピラニア3DD - Wikipedia

ランランラン

BE@RBRICK Series 23を買った。6個でコリラックマを3つ出すという最早ほとんど悪夢に近い引きだったけれど、交換してもらって事なきを得た。 上の写真は、Jellybean。本シリーズのモチーフはクリームソーダ。クリア素材中の気泡で、炭酸を表現しているところがいい感じ。 思いの他良かったのが、Patternのアンディ・ウォーホル。"Velvet Underground & Nico"のジャケットがモチーフだから、単に白地だと思っていたら、背中がクリア素材になっていて、光を入れられるようになっていた。 "Velvet Underground & Nico"を久し振りに聴き返してみようかな。

あけましておめでとうございます

「あけましておめでとうございます」 「おめっとさーん」 「今年の干支は辰ですね」 「というわけで、Tiger&Bunnyのドラゴン・キッドこと黄宝鈴 (ホァン・パオリン) を描いてみたよ。頭の、何て呼べばいいんかね、これ。髪飾りでいいのかな? 一応は髪の毛まとめてるし。とにかく普段は広告枠のところは正月仕様で」 「さぁ、何でしょうね、これ? レーダーでしょうか?」 「ディスプレイじゃね? デジタルサイネージだよ、きっと。動画広告がガンガン放送される予定だったに違いない。しかし、作画上無理だったからロゴだけになったんだ!!」 「大丈夫ですか? お酒の飲み過ぎじゃないですか?」 「将来、塗料のごとく柔軟なディスプレイが実現して、プロスポーツチームのユニフォームにプリントされているスポンサー名が動画広告になったりしたら嫌だなぁ。あ、でもド根性ガエルが再現できる。それは素晴らしい」 「ダメでしたね、予想されていた事態ではありますが」 「ところで、ホァンって中国系の名前だよね。コスチュームも中華風だし、特技もカンフーだし、やっぱり中国出身なのかな」 「そうかもしれませんね」 「じゃあ正月より旧正月じゃね?」 「何を今更」 「うーん、ホントに今更ながらなんだけど『賀正』もどうかという気がしてきた。多分、日本語だろうなぁ」 「新年早々大ボケを」 「ま、これ描いたのは2011年だから大丈夫。忘年会で綺麗さっぱり記憶から洗い流した」 「記憶がなくなるほど飲んだということですか?」 「とまぁ今年も新年からこんな調子ですが、希ともどもどうぞよろしくお願いします」 「双司君はさておき、私はよろしくお願いいたします」 「そこは『ともども』じゃね?」 「道連れにしようとしないでください」 「えー」