『虚ろなる十月の夜に』を読んだ。
濃い作品だった。原著が出版されたのが1993年とは信じられない (邦訳が出たのは去年だけれど)。
作中では明言されないけれど、切り裂きジャックやドラキュラ、ホームズなど多くの有名キャラクタが登場する。古くは2003年の映画『リーグオブレジェンド/時空を超えた戦い』、最近だと〈Fate〉シリーズを彷彿とさせる。
彼らが二つの陣営――〈閉じる物 〉と〈開く物 〉に分かれて、クトゥルフ神話の旧神にまつわるゲームで争う様子が描かれる。しかも、誰がどちらの陣営かはおろか、そもそもゲームの参加者なのかどうかすら分からないというスリリングなシチュエーション。
そして、主役を張るのは切り裂きジャック――ではなくてその使い魔の犬。コミュニケーション相手も基本的に他のプレイヤーの使い魔。つまり動物。
最後の語り手が動物というのが効いていた。これらの有名キャラクタに言及しなかったり、人間とは違って恐怖しなくても、違和感がない。
濃い作品だった。原著が出版されたのが1993年とは信じられない (邦訳が出たのは去年だけれど)。
作中では明言されないけれど、切り裂きジャックやドラキュラ、ホームズなど多くの有名キャラクタが登場する。古くは2003年の映画『リーグオブレジェンド/時空を超えた戦い』、最近だと〈Fate〉シリーズを彷彿とさせる。
彼らが二つの陣営――〈閉じる物 〉と〈開く物 〉に分かれて、クトゥルフ神話の旧神にまつわるゲームで争う様子が描かれる。しかも、誰がどちらの陣営かはおろか、そもそもゲームの参加者なのかどうかすら分からないというスリリングなシチュエーション。
そして、主役を張るのは切り裂きジャック――ではなくてその使い魔の犬。コミュニケーション相手も基本的に他のプレイヤーの使い魔。つまり動物。
最後の語り手が動物というのが効いていた。これらの有名キャラクタに言及しなかったり、人間とは違って恐怖しなくても、違和感がない。