『日本沈没 完全版』を読んだ。
自分には情報量過多で消化不良だけれど、それなりに感想を。
本作自体と『マイティ・ソー:バトルロイヤル』のネタバレを含むので、構わない方だけ続きをどうぞ。
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自分には情報量過多で消化不良だけれど、それなりに感想を。
本作自体と『マイティ・ソー:バトルロイヤル』のネタバレを含むので、構わない方だけ続きをどうぞ。
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本作は、ざっくり言うと未曾有の大地震で日本が沈没する話。いわゆる災害パニックものと同じシチュエーション。でも、最大の災害が起こるまでが丁寧に描かれていたり群像劇だったりするので、一線を画しているように思う。
次の共通点から『シン・ゴジラ』と対比している感想を見かけてさもありなんと思う。
でも、自分が連想したは『マイティ・ソー:バトルロイヤル』だったりする。
というのも、本作で最重要視されているのが〈国民〉なのに対して、『シン・ゴジラ』では〈領土〉あるいは〈主権〉に重心があったように見えたからだ。これは『マイティ・ソー:バトルロイヤル』でソーが下した決断と同じだ。彼は、領土アスガルドから力を得て国民を鏖殺せんとするヘラへの対策として、アスガルドを憎むスルトを復活させて領土もろともにヘラを滅ぼすことを選ぶ。そして、国民とともにアスガルドをあとにする。
どちらが正しいという問題ではない。結果的に、どちらが正しかったかという議論は発生するだろうけれど、決断の段階でどちらが正しいか知る術はない。日本はすぐにでも沈没するかもしれないし、ずっと存在しているかもしれない。ゴジラが現れたらヤシオリ作戦で無力化できるかもしれないし、できないかもしれない。スルトを復活させなくても、ヘラを止められたかもしれない。
八割方うまくいく作戦が三つ続けてうまくいく確率は五分五分だよね? (0.8^3 = 0.512) と考えたうえで、五分五分ならきっとダメだと主観的かつ悲観的な思考に流れがちなので、本作に出てくるようなバイタリティを感じられる人に憧れる。
次の共通点から『シン・ゴジラ』と対比している感想を見かけてさもありなんと思う。
- どちらも描かれているのが日本崩壊の危機。
- その危機に対するのが、個ではなく組織。
- 本作の映画版も『シン・ゴジラ』も樋口真嗣監督の作品。
でも、自分が連想したは『マイティ・ソー:バトルロイヤル』だったりする。
というのも、本作で最重要視されているのが〈国民〉なのに対して、『シン・ゴジラ』では〈領土〉あるいは〈主権〉に重心があったように見えたからだ。これは『マイティ・ソー:バトルロイヤル』でソーが下した決断と同じだ。彼は、領土アスガルドから力を得て国民を鏖殺せんとするヘラへの対策として、アスガルドを憎むスルトを復活させて領土もろともにヘラを滅ぼすことを選ぶ。そして、国民とともにアスガルドをあとにする。
どちらが正しいという問題ではない。結果的に、どちらが正しかったかという議論は発生するだろうけれど、決断の段階でどちらが正しいか知る術はない。日本はすぐにでも沈没するかもしれないし、ずっと存在しているかもしれない。ゴジラが現れたらヤシオリ作戦で無力化できるかもしれないし、できないかもしれない。スルトを復活させなくても、ヘラを止められたかもしれない。
八割方うまくいく作戦が三つ続けてうまくいく確率は五分五分だよね? (0.8^3 = 0.512) と考えたうえで、五分五分ならきっとダメだと主観的かつ悲観的な思考に流れがちなので、本作に出てくるようなバイタリティを感じられる人に憧れる。