「『ニッケルオデオン赤』、『緑』、『青』を読んだよ」
「『ヴォイニッチホテル』と同じ作者さんの短篇集ですね」
「うん、この3冊も奇妙な雰囲気に引き込まれるよー。どぎつい内容もあるのに、抵抗なく読めるのが不思議」
「絵柄や台詞回しのおかげでしょうか?」
「何かスッキリしているよね。良い話も酷い話も切ない話もしょうもない話も何だかよく分からない話も詰め込まれていて、ゴチャつきそうなものなのに」
「バリエーション豊かですね」
「『緑』の「Scene7 契約」なんて巧いと思う話もあったし。あと、『青』最後の「Scene13 うたかたの日々」を読んで全体を振り返ると『少女不十分』を思い出したりも。誰のためのおとぎ話だったのかな、と」