スキップしてメイン コンテンツに移動

投稿

4月, 2014の投稿を表示しています

Spider's Sky - アメイジング・スパイダーマン2

「『アメイジング・スパイダーマン2 (原題: "The Amazing Spider-Man 2")』を観てきたよ」 「 前作 からもう2年経ったんですね」 「早いもんだなぁ」 「今作でハリーさんが登場しましたね」 「うん。でも、メインのヴィランはエレクトロだった」 「ということは、まだ続きそうですね」 「アクション、どこまで爽快になるかなぁ」

日めくり巡り - 終物語〈下〉

『終物語〈下〉』を読み終えた。多くは語らない。 予想が綺麗に裏切られていて気持ち良かった。そして、嬉しい。『続・終物語』がなくても、何の違和感もないくらい物語として、綺麗に完結していた。この作者らしくないと思ってしまうのは、それはそれで狙い通りなのかな。 でも、これで『続・終物語』が読めなくなった。さぞ自由なことになりそう。

リテラシーで照らし - 料理の科学

『料理の科学』を読んだ。『Cooking for Geeks』に続いて、料理の科学・化学を取り上げている本を読んでみようと思って。 この本では、素朴な疑問に対して、化学者である著者が1問1答形式で解説してくれている。各問答はたかだか数ページなので、つまみ読みも簡単。ユーモラスな文体と相まってスラスラ読める。 スラスラ読めるけれど、回答内容はいたって真面目だ。特に~ に関する質問への回答は、科学者らしく手厳しい。だから、料理本ではなく科学リテラシー本として読んでも面白い。 取っつきやすく親しみやすいのに科学的。料理をしなかったとしても雑学として十分面白い。していればレシピを試したりしてもっと楽しめる。素敵な本だ。

姿矯めつ眇めつ - 機龍警察

「『機龍警察』(※読んだのは書影の〔完全版〕ではない方) を読んだ。順番を前後させてしまったけれど、ようやく」 「シリーズ2作目 『機龍警察 自爆条項』 を読んだ時に、続きを読むまえに読まないとって言っていたのに」 「そのまま3作目 『暗黒市場』 、 『未亡旅団』 を読んじゃったね」 「それで、そんな状況で読んでみてどうでしたか?」 「うん、ちょっと期待とは違った。『自爆条項』がライザの『暗黒市場』がユーリの過去に決着を見せていたから、この巻は姿の回だと思ったんだけれど」 「姿さんの回ではなかったんですか?」 「いや、姿の過去にも触れられてはいたんだけれど、まだまだ含みが残っていて」 「続く巻に持ち越しでしょうか?」 「そうだね。クライマックスにまで持ち越されそう」

アリババのありさま - マギ21

「『マギ21』を読んだよ」 「マグノシュタット編が一区切りついて、いよいよ次の冒険に旅立つわけですね」 「うん。と言ってもこの感は間奏的な側面が強かったよ。コミカルな話が多かった」 「張り詰めた話が続いていたので、ここでクッションを挟んでいるということかもしれませんね」 「そんな印象。それにしてもアリババの小物っぷり!!」 (コミカルな時だけでなく、シリアスに見えた全身魔装披露の時といい、何かと損な役回りになっている気がします……) 「まあアリババ君はさておき、この巻はモルさんかわいかったなぁ」

後輩の後塵 - 『境界線上のホライゾンVII〈中〉』

『境界線上のホライゾンVII〈中〉』を読んだ。関東開放が本格的に始まってきて、盛り上がってきた。 でも、表紙の直政の活躍はこれからかな? この巻でも引き続き可児、鍋島、浅野、小西、長岡とM.H.R.Rの後輩連中が目立っていたように思う。 あと、ママン。この手のジョーカー的キャラクタは、得てして出番少ないものだと思っていたけれど、ガンガン出張ってきていいぞもっとやれ!! ところで、カラーイラストがこれまで一番アウトな気がする。間違っても電車の中とかで広げないように。

標的殺害の冬 - キャプテン・アメリカ/ウィンター・ソルジャー

「『キャプテン・アメリカ/ウィンター・ソルジャー (原題: Captain America: The Winter Soldier)』を観てきたよ」 「 『キャプテン・アメリカ/ザ・ファースト・アベンジャー』 の続編ですね」 「前作より緊迫感があって良かった。それから、ようやく前作を観ていてよかったと思えた」 「前作を観た時から、続編に気持ちが向かっていましたもんね」 「うん。報われた気分。しかし、キャプテン・アメリカって報われないよなぁ」 「複雑な境遇にいますよね。氷漬けになっていた自分だけ年をとることなく、現代に目覚めてしまったわけですもんね」 「かつての恋人も今は……」 「アヴェンジャーズの中でも気苦労が絶えなさそうで、心配になってしまいます」 「一番の常識人だもんなぁ。異世界アスガルドから来たソーに地球の常識を求めるのは酷としても、残る二人のメンバがアイアンマンという派手好きの天才と、ハルクという厭世的な天才だもんなぁ」 「しかも、良心の固まりですしね」 「氏も育ちも善良な一般人だもんなぁ。報われて欲しいものだ」

The Shadows of Widows - 機龍警察 未亡旅団

『機龍警察 未亡旅団』を読んだ。この本は〈機龍警察〉シリーズ4作目にあたる。 ここまで巻を重ねても、シリーズを貫いているであろう大きな謎がほとんど明かされなくてもどかしい。〈敵〉になかなか近づかないし、龍機兵の秘密に至っては触れられもしない。 でも、だからと言って読後の充実感がちっとも低くないのがこのシリーズ。毎回、現実に存在する重たい問題をテーマに描きながら、しっかりと龍機兵のアクションも魅せてくれる。 この巻で描かれている問題は大きく2つ。少年兵と女性の抑圧。 少年兵については『子ども兵の戦争』 [1] を読んでいたから全く知らないではないけれど、こうして物語というフォーマットで読むと一層気分が重くなる。 女性の抑圧もテーマになっているため、これまでになく女性キャラクタが目立っている。副題からして女性だけからなる組織の名前だ。また、珍しく僅かながら恋愛感情に関する描写もある。僅かだからこそ効いていで、強く印象に残った(ネタバレになるから、詳細には触れない)。 こういう問題ばかりだと、説教臭くなったりひたすら重苦しくなってしまうけれど、龍機兵の派手なアクションは今回も健在。いつか映像化されて欲しいなぁ。ぜひ観たい。 [1] この本の参考文献として挙がっていた。

Hey-Ho - John Frusciante/Enclosure

John Frusciante、12枚目のソロアルバム"Enclosure"を聴いている。 前作"PBX Funicular Intaglio Zone"で導入されたエレクトニック・サウンドは本作でも健在。でも実験的な側面が薄れて随分と落ち着いた気持ちで聴ける。 でも、よくよく聴いていると、やっぱり不思議な感覚を覚える。不穏というか不気味というか何と言うか。浮遊感がある。 時々使われるようになった力のある声が印象的。

チューリップ/クレーン/夜景

This work by SO_C is licensed under a Creative Commons Attribution 4.0 International License . チューリップ。花柄模様って上から見た構図が多いけれど、実際に真上からこうしてみることって、意外と少ない。 This work by SO_C is licensed under a Creative Commons Attribution 4.0 International License . クレーンとビルと夕日。AUTOで撮ったらかなり派手目の色になったのが面白かった。 This work by SO_C is licensed under a Creative Commons Attribution 4.0 International License . ぼかしても、レインボーブリッジと東京タワーが識別できる。

鎧竜ゲットだぜ - FIGURE BUILDER Monster Hunter Vol.9 グラビモス

「 CAPCOM FIGURE BUILDER Monster Hunter Vol.9 からグラビモス」 「ガンランスで戦うと、ガード強化スキルの有無で狩りやすさに雲泥の差が出ます」 「ガード強化スキルがないと、グラビームとガスがガードできないもんなぁ」 「攻撃に関しては、肉質無視の砲撃があるからむしろ好相性なんですけれどね」 「全体的に堅いよね。ところでこいつの素材で作るガンランスかっこいいよね」 「でも使い勝手が……」 「斬れ味がいまいちだし、マイナス会心だし、属性もないもんな……」

いななき探索 - 進撃の巨人 悔いなき選択1

『進撃の巨人 悔いなき選択1』を読んだ。本作はリヴァイを主役に据えた前日譚。13巻でも描かれていた綺麗好きっぷりがこちらでも遺憾なく発揮されている。 リヴァイはじめ3人組の狙いがまだよく分からない。ただ上に出たいだけというわけじゃないんだろうなぁ、とは何となく思う。それじゃあ話が続かない。 1巻から特大のインパクトをかましてきた本編とは打って変わって静かに滑り出した印象。2巻ではもう少し動くといいな。

サシャ双樹 - 進撃の巨人13

「『進撃の巨人13』を読んだよ。こう来たか!!」 「どう来たんですか?」 「敵は巨人だけじゃない、ということが前面に押し出された展開になった」 「ということは、人間ですか?」 「うん。巨人という共通の敵がいるからと言って、一枚岩になったりなんかしていなかった」 「外敵を遠ざけて閉鎖された空間を作れば、その中に膿が溜まるということでしょうか」 「どうなんだろう。そういう連中も描かれてはいるけれど、この後にフォーカスするのはそこではないような気がする。巨人を利用した権力の存在とか、その腐敗とか描かれるのかなぁ」 「ますますベクトルが内に向きますね」 「と、重苦しくなっていく中、サシャが相変わらずでよかった。あの状況でよくあんなことできるよなぁ。思い切りが良いというか向こう見ずというか」

Hi-Ho - 悲報伝

『悲報伝』を読んだ。本作は 『悲鳴伝』 、 『悲痛伝』 、 『悲惨伝』 に続く〈伝説シリーズ〉4冊目。 『悲惨伝』で溜まっていた欲求不満が解消された。事態が急転直下する。でも、『悲業伝』が予告されていることから想像できる通り、まだ着地はしない。 この巻では、醜悪こと空々空だけでなくパンプキンこと杵槻鋼矢の視点でも、多くが物語られる。彼女は『悲業伝』でも活躍しそう。楽しみ。

理知均衡 - 臨機巧緻のディープ・ブルー

「『臨機巧緻のディープ・ブルー』を読んだよ」 「小川一水さんの作品ですね」 「うん。〈天冥の標〉シリーズが面白いので別の作品も、と思って」 「この作品はどうでしたか?」 「何だか懐かしい感じがしたよ」 「SFなのに?」 「うん。宇宙での艦隊戦とか、異星人との遭遇とか、いわゆるスペースオペラで多用されるパーツがあったからだと思う」 「でも、あのシリーズの作者さんということは、勧善懲悪だったというわけではないんですよね?」 「正解。テーマは繊細だったよ。科学――いや、科学を生み出した知識欲か。あ、だからか、主人公がエースパイロットどころか戦闘要員ですらなくて、カメラが相棒の記録係なのは」 「でも、写真を撮られたくないという人もいますよね」 「知識欲もあるけれど、知られて実害のないことも知られたくないという気持ちもあるから、難しいよね」 「あ、知られたくないと言えば『スペースダンディ』11話では、知ってしまったら記憶が消される宇宙人が出てきましたね」 「おお、そう言えば!! 極北だなぁ。でも、この作品にはそういう抽象的な話はあまり出てこなかったな。そういう意味では具体的で親しみやすくて良かったと思う。こういうSFもいいなぁ、と改めて思ったよ」

Kill Me Tender - ソーニャとやすな

「『キルミーベイベー』からソーニャとやすなを描いてみたよ」 「やすなさん頑丈ですよね」 「あの生命力は尋常じゃないよね。どこかの組織の生体兵器だったとしても驚かないぞ」

誰の宇宙儀? - 深紅の碑文(上・下)

『深紅の碑文(上・下)』を読んだ。本作は 『華竜の宮』 の続編。念願叶って読めて嬉しい。 前作も凄まじかったけれど、今作もそれに勝るとも劣らない怒濤の密度だった。これだけの密度を感じるのは、全ての登場人物に人生を感じられるからだろう。中心となるのは、前作から引き続き登場する青澄に本作から登場のザフィールとユイを加えた3人だけれど、彼らの周囲の人物もみなそれぞれに魅力を放っている。 自分が特に注目していたのは、星川ユイ。彼女はDSRDという組織で宇宙船を飛ばそうとしていて、そこでその行為が周囲にどう捉えられているか、身をもって知ることになる。多数の感情・思惑・希望が交差していて単純な問題ではないのだけれど、それでも彼女は宇宙船の夢を諦めない。彼女の夢に対するひたむきさを見ていると、応援したくて、羨ましくて、ねたましくて、心にさざ波が立つ。 ユイの周囲で、夢と代償とがひいては寄せている様は、『猫の地球儀』を思い出させた。『猫の地球儀』は猫というオブラートに包まれた世界で個人(猫)にフォーカスしていたけれど、この作品は現在から外挿した未来で、個人の思いだけでなく組織の思惑や地球環境の問題が絡んできて複層的な構造をしているところが異なる。こちらの方が、現実との距離が短い分、容赦のなさが際立つ。 逆流がありつつも、彼女の夢は徐々に現実に近づいていくのだけれど、読んでいる最中、繰り返し不安が押し寄せてきた。もしかして、世界の過酷さに負けて夢は飛沫と消えるんじゃないか、あるいは、夢の実現が投げかける波紋が巨大化し彼女を飲み込むんじゃないか、と。 そして、結末。今回も可能性を感じられた。人、技術、それらが組み合わさって生まれた何かの可能性を。読んで良かった。

ホップ・スケッチ - スケッチ感覚でパースが描ける本

「『スケッチ感覚でパースが描ける本』を買ってみたよ」 「セルメダルで戦う仮面ライダーが描けるわけですね」 「それはバース」 「阪神の」 「それもバースだけど。待て待て。バースじゃなくてパースだって」 「パースペクティヴのことですね」 「そうそう。ようやく話が戻ってきた」 「これが後々の伏線になろうとは……」 「ならねえよ!! そろそろ話し進めようぜ」 「はい。で、描けるようになったんですか?」 「ちょっとずつ分かってきた。これにパースをつけると」 「こうなる」 「ちゃんと遠近感がつきましたね」 「パースってこういうことだったんだね。今まで感覚で描いていたのは、アクソノ [1] っぽかったということがよく分かったよ」 「ほとんど背景無しでキャラクタばかり描いていましたし、構図もパースをきつくすることほとんどありませんでしたしね」 「描けないからな……」 「あ、そう言えばバース描いてないですよ?」 「伏線として回収しようとするのはいいけど、強引過ぎるだろ」 [1] アクソノメトリックの略。消点を持たないから透視図。1枚目の絵はアクソノで描かれている。

註中毒 - 混沌ホテル

コニー・ウィリスの短篇集『混沌ホテル』を読んだ。この短篇集は、元々一冊だった "The Best of Connie Willis: Award-Winning Stories"を2冊に分冊した内の1冊。分冊にされたのは1冊だと厚くなり過ぎるからのようだ。確かにこの1冊で400ページ超と、十分な厚みがある [1] 。 収録されているのは次の5篇。 『混沌ホテル』 『女王様でも』 『インサイダー疑惑』 『魂は自らの社会を選ぶ』 『まれびとこぞりて』 一番好みだったのは『魂は自らの社会を選ぶ』。ただ万人受けはしないだろう。23ページという短さにも関わらず、原註に訳註さらに註への註まで飛び交って、シーケンシャルに読めない。でも、註あってこその面白さだから飛ばしてはいけない。むしろ、註を中心に読んでいい [2] 。 対称的に、シンプルに楽しめたのは『まれびとこぞりて』。短篇なのに展開がダイナミックで読後の満足度も高い。いかにもコニー・ウィリス作品らしくドタバタした展開で、映画にしたらさぞ映えるだろう、と思う。ネタバレしてしまいそうなので、詳しい理由を書くのは控える。 残りの3作品については手短に。『混沌ホテル』は正直ついていけなかった。『女王様でも』と『インサイダー疑惑』はそれぞれ 『最後のウィネベーゴ』 と 『マーブル・アーチの風』 で既読だったけれど面白かった。やはり『インサイダー疑惑』は良い。 さあ、次は後半の『空襲警報』だ。 [1] 川上稔や京極夏彦の文庫と比べたらいけない。 [2] 註の主張の強さが 円城塔の『烏有此譚』 を彷彿とさせる。