「鴨川シーワールドに行ってきたよ。まるっ!」
「『輪廻のラグランジェ』の影響ですね……」
「火を見るより確定的に明らか。というわけでもなく、誤解とタイミングと勢いと勢いと勢いでこうなった」
「ほとんど勢いだけじゃないですか」
「いや、ほんと、どうしてこうなった……」
「…………」
「ま、ともあれ」
「出発時にはまだ雨が降っていたけれど、お昼頃にはご覧の通りの晴天」
「あれ、双司君行かなかったってことですか?」
「あらかたはしょるけれど、いくら雨男だからって行く先々に雨を降らすわけじゃないからな?」
「ところで、雨と言えばアマガエル。入ってすぐのところで出迎えてくれました」
「名前こそシーワールドですが、海に住めない生き物もいるんですね」
「これはモリアオガエルってツッコミを期待していたんだが……」
「無理です」
「海の生き物を見せればいいんでしょ。というわけで、クラゲ。フワフワフサフサしていて和む」
「刺されると痛いですけれどね。しかし、あえて魚類は外してきますね」
「もちろん魚類もいたよ、ほら」
「驚きの白さで何が写っているか分からないんですけれど」
「アルビノのエイなんだけれど、白飛びしまって。というわけで、突然ですが、ここで強面四天王を紹介します」
「あからさまに話を逸らしましたね」
「この貫禄!」
「ガン飛ばされた!」
「目を逸らしたら負け!」
「目を逸らしたら負け! 大事なことなので2回言いました」
「言いたいだけ、ですよね?」
「勝てる気がしない」
「ネタに見せかけたネガティブステマの様相を呈してきてませんか?」
「強面に強いられていたんだ! というわけで、対抗馬としてかわいい四天王を紹介します」
「しれっとカエル混ぜないで下さい。四天王じゃなくて五大頂になっています」
「5人いる!」
「11人いなくてよかったです」
「ところで5人目の四天王イルカはショーもしてくれます」
「あくまでカエルを外す気はないようですね」
「それからシャチも」
「写真だとスケールが分からないけれど、数メートルの巨体が跳ねると、迫力を感じる」
「海の生き物で最強と言われていて、さっきの強面も自然界ではシャチにとって獲物ですよ?」
「シャチ……恐ろしい子」
「というわけで、シャチのショーを見て、お土産を物色していたらこんな時間」
「月明かりが綺麗ですね」
「まるまるまるまるまるーっ! 唯一の心残りがあるとすれば、鴨川汁を飲めなかったことか」
「あれは架空の名物です」