「『采配』を読んだよ」
「元中日監督の落合さんの本ですね」
「独特のやり方で『オレ流』なんて言われた方ですよね」
「でも『オレ流ではない。すべては堂々たる模倣である』なんてタイトルの節で、新しいことなんてやっていないと言っている。同時に大切なのは『誰がその方法で成功を収めたかだ』とも。でも読んでいて思ったのは、大事なのは個々の方法じゃなくて、全体が『チームを優勝させる』という目標に向かって一貫していることなんだろうな、と思った。それを強く感じたのは、次の3節」
- 『気心と信頼は別物』
- 『職場に「居心地のよさ」を求めるな』
- 『最高の成果を求めるなら、最上のバックアップを』
「一つ目は成果を最大化しようとしたら、気心が知れない、つまり、自分とは違う人を信頼して任せる必要があるという話。二つ目は、結局、居心地が良いのは上から評価されている時なのだから、人間関係にあれこれ思い悩むより自分の仕事に打ち込んだ方がいいんじゃないか、というメッセージ。最後は、でも、成果を求めるならバックアップが先じゃないか、という話」
「何と言うか、合理的ですね」
「ほんと、そう。なあなあでは済まされないな、とひしひしと感じる。『ウィニング 勝利の経営』にも通じるところがあるように思う。ゴールデンウィーク明けのたるんだ心身で読むと、耳が痛いどころじゃない。もっと気を引き締めないとなぁ……」
「ちょうど良いじゃないですか。しっかり休んでしっかり遊んだんですから、次は自分の仕事に打ち込んで下さいよ」