人が権威に服従するのは、自然なことだ。
『服従の心理』を読み、そう思った。
同書に記されているのは、アイヒマン実験と呼ばれる実験の、実験者による解説だ。この実験は、良心が権威に逆らうことの証明を意図されて計画されていた。しかし、実験結果が示したのは、全く反対の結果だった。権威に指示されれば、人は積極的に良心の声に耳をふさぐ。その理由の一つが、自分の言動に一貫性を持たせるためだ。ひとたび自分を権威に従うものと認識してしまうと、それを覆すのは難しい。
実際、自分も自然に服従していることがある。ただし、そう分かるのは服従から離れているときだけだ。服従している状況下では、自分が服従していることを自覚できない。実験結果が示す通り、服従中は当事者意識を失っているからだろう、と思う。
振り返ると不思議なのだけれど、権威に反抗しようとは全く思わない。自分の場合、服従している当座の状況からの脱出が最優先になる。再発防止の発想――権威への反抗には、全く発想が至らない。
この状況は、『コンサルタントの道具箱』にあった、「問題解決に関するスパークスの法則」に従っている。
『服従の心理』を読み、そう思った。
同書に記されているのは、アイヒマン実験と呼ばれる実験の、実験者による解説だ。この実験は、良心が権威に逆らうことの証明を意図されて計画されていた。しかし、実験結果が示したのは、全く反対の結果だった。権威に指示されれば、人は積極的に良心の声に耳をふさぐ。その理由の一つが、自分の言動に一貫性を持たせるためだ。ひとたび自分を権威に従うものと認識してしまうと、それを覆すのは難しい。
実際、自分も自然に服従していることがある。ただし、そう分かるのは服従から離れているときだけだ。服従している状況下では、自分が服従していることを自覚できない。実験結果が示す通り、服従中は当事者意識を失っているからだろう、と思う。
振り返ると不思議なのだけれど、権威に反抗しようとは全く思わない。自分の場合、服従している当座の状況からの脱出が最優先になる。再発防止の発想――権威への反抗には、全く発想が至らない。
この状況は、『コンサルタントの道具箱』にあった、「問題解決に関するスパークスの法則」に従っている。
問題の原因となった人物が誰だかわかってくると、問題を解決できる可能性は低くなる。権威に責任があると認識してしまっているので、問題が全く解決に近づけられていない。