血に支配された国で葛藤する者たちを描く、贖罪と祈りの完結篇。とある。残念。
物語は主人公リロイスの一人称で進む。彼がなかなか煮え切らなくてやきもきする。いい年なのだけれど、ちょっとハードボイルドを気取っているように見えるのが、もどかしさに拍車をかける。
だからこそ、ラストのカタルシスが際立つのだけれど。謎が氷解し、関係が瓦解し、歩みが再開される。
世界観もキャラクタも魅力的だっただけに、これで完結なのが返す返すも残念。第2部とかスピンオフとか外伝とか出ないかしらん。
本館のない別館。
血に支配された国で葛藤する者たちを描く、贖罪と祈りの完結篇。とある。残念。