「映画『シェフ! ~三ツ星レストランの舞台裏へようこそ~』を観たよ。邦題長え!!」
「原題はシンプルに"Chef"ですね」
「例によって、邦題は内容とあまり合ってない。ま、それはさておき。主人公ジャッキーが良い意味でも悪い意味で天才で面白かった」
「良い意味の方は、料理が上手だということですよね」
「うん、正解。一口食べるだけで食材を当てる味覚と、レシピを暗記・再現する並外れた才能の持ち主。悪いのは、料理へのこだわり。シェフどうしはもちろん、お客さんのオーダーにもケチをつける始末」
「それはやり過ぎでは……」
「もちろん。そんなわけでトラブルが絶えず、三つ星レストランはおろか、レストランのシェフから老人ホームの雑用係からペンキ塗りまで転職を繰り返している」
「でも、シェフになるんですよね?」
「うん。そこに現れるのが、ジャン・レノ演じる三つ星レストランの料理長ラガルド。彼とジャッキーの遣り取りも面白かったよ。『レオン』のイメージとは打って変わって、悩めるお父さんだった」