『サマー・ランサー』を読んだ。 テーマは槍道という架空のスポーツ。あとがきで架空だと知らされて「架空だったのか!!」と驚いた。槍術としては伝わっていても、剣道のようにスポーツにはなっていないのね。 自分には武道の心得がないこともあり、槍術の動画から動きをイメージしていた。たとえば、この動画。槍のリーチの長さも相まって、間合いの変化が激しいことがよく分かる。 メイドの日と言うことで! メイドと槍術 #メイドの日 pic.twitter.com/iWjCyFmX0G — まーこ (@harima_mekkai) 2017年5月10日 テーマこそ変わっているけれど、物語は王道をまっすぐ行く青春小説だった。キラキラだった。主人公・天智の振る舞いにはイライラさせられたし、物語終盤の試合で勝ったのは主人公補正が過ぎるように思えたけれど。 一方で、ヒロイン里佳のひたむきさが素敵だった。戦姫絶唱シンフォギアシリーズの響のイメージが重なる。彼女は武器こそ持っていないものの、適合した聖遺物はガングニール――北欧神話の最高神オーディンの槍だ。その名は、本作でも大会の名前に冠せられている。 彼女だけでなく他の部員も魅力的なだけに、続刊が出ていないのが残念。